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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

Mogwai / Come on Die Young (1999年)



今回紹介する名盤はポストロックを開拓し、発展させてシーンを牽引するポストロックを代表するバンドのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
シューゲイザー

イギリス

Stuart Braithwaite
Dominic Aitchison
Martin Bulloch
John Cummings
Barry Burns



バンド
ポストロックとは「ロックの楽器をロックとは別の目的で使用してギターをリフやコードのためでなく、音色や響きを作るために使う」や「静と動を基調としたインストサウンド」ということなのですが、Mogwaiはその全てを含んだ音楽をしていて20年もの間シーンの代表に君臨し続けています。

Mogwaiほどライブ栄えするバンドも少ないと思います。
というのもCDで聴くと「ふーん…」で終わってしまっても、ライブの大迫力の音の壁を経験してから聴くと全然違うと思います。

全てを吹き飛ばすくらい激しいノイズの洪水と、一転して河のせせらぎのような音の波を上手く操って独自の音世界を展開させています。

当時の流行りジャンルはブリットポップだったにも関わらず、メンバーの平均年齢18歳そこそこでこんな音楽を演奏し、1997年には「Mogwai Young Team」発表したことに驚かされます。

それは当時の流行りの音楽に全く共感出来なかったMogwaiが最も影響を受けたバンド「Slint」のようなシリアスなギターミュージックを演奏することという目標があったからでしょう。

現に「Mogwai Young Team」はNME紙の97年ベストアルバム第7位にランクインするほどの評価を受けました。

そして、1999年にはDave Fridmannをプロデューサーに向かえ「Come on Die Young」を発表します。
その後もコンスタントに作品を発表していき、現在ではポストロックの重鎮バンドとして活躍しています。

また、映画「Knock for Knock」やジダンのドキュメント映画「ジダン 神が愛した男」など映画の音楽を担当をしたりしています。


アルバム
本作はMogwaiとDave Fridmannが手を組んだ日本でのデビューアルバムでもあり、ファンの間でもMogwaiの作品の中で上位にくる名盤です。

「Punk Rock:」は静かなギターの旋律にスピーチをサンプリングした曲なのですが、このスピーチはパンクのゴッドファーザーことIggy Popのスピーチであります。

本作は全11曲ですが私はアルバム全体で1曲だと感じます。
そういう風に聴くと前半の静けさが急に緊張感を帯びてきて、後半に控えている「Ex-Cowboy」~「Christmas Steps」の爆風のような轟音の壁がより一層破壊力を持ちます。

中々このレベルの緊張感を音で表現出来る盤は少ないと思います。

嵐の前の静けさ、そして襲来する音の暴風雨の後にはカタルシスだけが残る名盤を是非。

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Mogwai / Mogwai Young Team (1997年)

Cody



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John Mayer / Room for Squares (2001年)



今回紹介する名盤は現代の世界三大ギタリストの一人であるプレイボーイのアルバムです。

ジャンル

ロック
ブルース

アメリカ

John Clayton Mayer



アーティスト
John Mayerは少年時代に映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でChuck BerryのJohnny B. Goodeを演奏されているのを見てギターに興味を持ち、父親からギターを貸してもらいます。
そして、近所の人からStevie Ray Vaughanの曲が入ったカセットを貰ったのを切っ掛けに音楽に目覚め、Jimi HendrixStingを聴きギターの練習に明け暮れていました。

青年期の頃にはバンドを組んで活動したり、ソロで活動したりしていました。
そして、2000年のサウス・バイ・サウスウエストという大規模な音楽祭でJohn Mayerの演奏はレコード会社の目に留まり契約を交わします。

2001年にひっそりと「Room for Squares」が発表され、ツアーを行うと想像より反響が大きく「Room for Squares」でメジャーデビューさせるために発表し直すためにジャケットを新しいものと差し替えて、数曲を再び録音し直すという異例なことが起きました。

すると、ローリングストーン誌では注目すべき10人のアーティストの一人としてJohn Mayerの名前が挙げられました。

デビューして十数年の間でグラミー賞のノミネートコンサートでブルース界の巨人B. B. Kingと共演したり、Eric Claptonの70歳記念ライブで共演したりと凄い活躍ぶりです。

また、2015年からGlateful Deadのメンバーと組んだバンドDead & Companyにギタリストで参加しています。

John MayerはRed Hot Chili Peppersの元ギタリストJohn FruscianteとTedeschi Trucks BandのギタリストDerek Trucksの3人を現代の世界三大ギタリストとされているほどの実力者です。


アルバム
本作は大反響を受けたデビューアルバムでJohn Mayerの初期衝動が詰まっています。

本作は2001年の6月にひっそりと発表された後にツアーを行うと想像していたより反響があったため、数曲を再録音し直し、ジャケットを新しいものと差し替えて同年の9月に再発表しました。
すると、2002年には全米チャートの200位中最高9位までランキングが上昇し、80週連続でランクインを果たしました。

これほどまでのギターの腕前を持ってるのにテクニックに傲ることなく「曲」を大事にしているのでここまで大衆の心を奪ったのだろうと思います。

ギターの腕前は勿論凄いのですが、191㎝の長身から発せられるハスキーボイスが何とも言えないほど最高なんです。

古くからのブルースの世界に春風のような爽やかさでキャッチーなメロディーは人を選ばない洋楽入門にぴったりだと思います。

好青年の爽やかさがブレンドされたポップなブルースの名盤を是非。

No Such Thing


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Joan of Arc / Live in Chicago, 1999 (1999年)



今回紹介する名盤はシカゴのスーパー重要人物、キンセラ兄弟の兄Tim Kinsellaがずっと続けているバンドのアルバムです。

ジャンル

エクスペリメンタルロック
ポストロック
インディーロック

アメリカ

Tim Kinsella



バンド

この人の製作意欲は本当に凄くて、Tim Kinsellaが参加してるバンドはCap'n Jazzに始まりThe Sky Corvair、Joan of Arc、Owls、Friend/Enemy、Everyoned、Make Believeそして、ソロプロジェクトのTim KinsellasといったようにTim Kinsellaが参加してる作品は50を越えるはずです。

またTim Kinsella自体は関わっていなくても上記のバンドに影響を受けたバンドやアーティストは数え切れません。

そして、今回は数多くのバンドを渡り歩いているTim Kinsellaが1995年に結成して以降ずっと活動を続けているバンドです。
メンバーがとても流動的なので、Joan of Arcの音世界はアルバムによって違いますし、曲によっても違い、本当に説明が難しいんです。

Cap'n Jazzのようなバンドサウンドではなく音の空間を大事にしていて、音の1つ1つを大切に紡いでいくような繊細な音世界です。

ポストロックでも音響派でもインディーロックでもなく、Tim Kinsellaの頭の中にあるアンサンブルをその時集まったメンバーで奏でた唯一無二の音楽です。

ただ遊んで作ってるようにも思えますし、とても実験的にも感じるんです。
私はJoan of Arcを聴いて好きな音楽の幅がグンと広がりました。

Tim Kinsellaはその他の活動では短編映画「A LOVER’S DISCORSE」なんと音楽はこのブログでも取り上げたトクマルシューゴが担当しています。

長編映画「Orchard Vale」を制作していて映像作品という新たな領域にも挑戦しています。


アルバム

本作は数ある中でもJoan of Arcの最高傑作との呼び声高い作品です。

まず始めに言わないといけないのが、本作のタイトルが「Live in Chicago, 1999」ですが、ライブアルバムではなくスタジオアルバムです。

本作はTim Kinsellaの1つの到達点となる作品ではないかと思ってしまうくらい完成度が高いんです。
この曲順以外ありえないので、私は本作の曲をスキップしたり、シャッフルしたりは絶対しないです。

美しいメロディーの流れ、素晴らしい曲の流れ、麗しい音の流れ、全てが絶妙なバランスを保っているからこその完成度に感じます。

キャッチーな曲は無いですし、口ずさめるような曲も無いのに何か引き込まれる魔力のある作品です。

指揮者Tim Kinsellaによるオーケストラ「Joan of Arc」の最高の演奏を収めた名盤を是非。

(I'm 5 Senses) None Of Them Common


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Make Believe / Of Course (2006年)



今回紹介する名盤はキンセラファミリーバンドの中でも変態度合いが高いバンドのアルバムです。

ジャンル

マスロック
インディーロック

アメリカ

Tim Kinsella
Sam Zurick
Bobby Burg
Nate Kinsella



バンド

Make Believeは皆さんご存知のCap'n JazzJoan of Arcなどインディーロック界では知らない人はいないと言っても過言ではない奇才Tim Kinsellaのサイドプロジェクトであります。

Sam ZurickとBobby BurgはJoan of Arcで関わった気の知れたメンバーとTim Kinsellaの従兄弟Nate Kinsellaの4人によって2003年にシカゴで結成されました。

Make BelieveのコンセプトとしてスタジオがメインであるJoan of Arcのライブバンド化というところから始まり、Joan of Arcではメンバーや楽器が流動的でしたが、Make Believeではこの4人のメンバーでどこまで出来るかを目指しメンバーの担当楽器も固定されました。

2005年にSteve Albiniを迎え、待望のスタジオアルバム「Shock Of Being」を発表します。
Joan of Arcでは自由奔放で常識にとらわれない音世界でしたが、Make Believeでは4人がそれぞれの仕事を最高の状態で発揮し、4ピースバンドが鳴らすバンドサウンドが高い評価を生みました。

翌年の2006年には来日ツアーを敢行し、日本の聴衆を嘲笑うかのような強烈なライブを行い嵐のように去っていきました。
そして前作からさらに進化した「Of Course」を発表しました。

因みに「Of Course」の発表とほぼ時を同じくして弟Mike Kinsellaは「At Home With Owen」を発表したとこにより、キンセラ兄弟は新作を引っ提げ2007年にMake BelieveとOwenでジャパンツアーを敢行します。
しかし、Tim Kinsellaが脱退を発表しました。

そこで3ピースでMake Believeの活動を続けるか、新たにメンバーを迎えるかを考えましたが、4人でMake Believeという原点に戻り、Tim Kinsellaが脱退し活動休止する前に最後に「Going To The Bone Church」を発表し活動休止します。


アルバム
本作はMake Believeが一番活発に活動していた時のアルバムです。

気の抜けたジャケットに似つかわしくないエッジの効いたSam Zurickのギターに合わせるように刻むNate Kinsellaのドラム、ドラムを補い際立たせるBobby Burgのベース、このバンドサウンドの波を縦横無尽に乗りこなすTim KinsellaのボーカルでMake Believeの唯一無二の音楽なのですが、本作はそのバランスが絶妙でMake Believeを初めて聴くなら本作をお勧めします。

Joan Of Arcが2011年に発表した「Life Like」がお好きなら本作も気に入るかと思います。

キンセラファミリーの音楽なので勿論名盤です。

Joan of Arcで出来ないバンドサウンドの欲求の捌け口として出来た名盤を是非。

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キンセラファミリーツリー

Pat Tillman, Emmitt Till


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Frost* / Experiments in Mass Appeal (2008年)



今回紹介する名盤は私の1番好きなバンドのアルバムです。

ジャンル

ネオ プログレッシブロック
プログレッシブロック

イギリス

Jem Godfrey
John Mitchell
John Jowitt
Andy Edwards 
John Boyes


バンド

Frost*は美メロ職人のJem Godfreyが「プログレバンドするから、一緒にしようよ」で始まったバンドです。

こんな軽いノリで始まったのに集まったメンバーは超一流奏者ばかりでギタボにはArena,The Urbane,KinoIt Bitesで活躍中のJohn Mitchell
ベースにはArena,IQ,Jadisで活躍中のJohn Jowitt
ドラムスにはThe Wikkamen,Priory of Brion,IQ,Ian Parker Bandで活躍中のAndy Edwards
そしてFreeFallで活動していたギターのJohn Boyesが集まったスーパーグループです。

現在はJem GodfreyとJohn Mitchellの2人しかオリジナルメンバーはいません。

2006年に圧倒的完成度のアルバム「Milliontown」でデビューし、その後すぐに活動を休止してしまいますが、2008年に再活動し「Experiments in Mass Appeal」を発表します。

2010年に「The Philadelphia Experiment」2013年には「The Rockfield Files」と2枚ライブアルバムを発表します。

そして、ついに2016年5月27日に待望の新作スタジオアルバム「Falling Satellites」を発表しました。

アルバムによってはスタジオの製作風景やスタジオライブ映像までついてある物もあり、その様子を観ているとメンバー全員が楽しんでいて、かなりアットホームな感じで、観ているこっちまで楽しくなってきます。

そして、なんといっても一番楽しんでいるのは中心メンバーのJem GodfreyとJohn Mitchellの二人です。

70年代に生まれたプログレはここに来てまた進化をしたのです。
バンドの簡単なイメージとしてはYesの進化形的なバンドです。

アルバム

本作は前作の「Milliontown」より聴きやすいかと思います。
というのは1曲の時間が短くなっていてプログレ感は少し減った気がするからです。

特に「Toys」は最高にキャッチーで突き抜けるほどの清涼感と疾走感があります。
プログレ感が無いのかとガッカリすることなかれ、ゴリゴリのプログレではありませんが最後には15分を越える大曲「Wonderland」が待っています。

「Wonderland」の私なりの好きな聴き方を紹介します。
非現実的なほど美しいメロディーを聴きながら最後はフェードアウトするんですけど、電車で揺られながら聴いているとゆっくり現実に戻される感じが最高に気持ちいいんです。

プログレとか関係なく、ただただ美しい歌声とシンセのメロディーは人を選ばないと思います。

イギリスの美メロ職人達が楽しみながらプログレをさらに昇華させた名盤を是非。

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FROST* / MILLION TOWN (2006年)

Toys


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