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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

Schroeder-Headz / Synesthesia (2014年)



今回紹介する名盤はアニメ「ピーナッツ」の音楽を担当したジャズピアニストVince Guaraldiを敬愛するピアニストのアルバムです。

ジャンル

ジャズ
ジャズトロニカ
ポストジャズ

日本

渡辺シュンスケ



アーティスト

渡辺シュンスケは中学時代に学校のピアノを触り、音楽に興味を持ちましたが、高校時代にはサッカー部に所属していたのにも関わらず、三者面談の時に「音大に行きたいです」と言って驚かれたそうです。
そして、親には「音楽の先生になるから」という名目で音大に行きました。

Schroeder-Headzとはアメリカの漫画「ピーナッツ」に登場するキャラクター「シュローダー」から付けたそうです。

Schroeder-Headzは柴咲コウに始まりPUFFY、佐野元春、スネオヘアー、キリンジ、DE DE MOUSE、、BONNIE PINKなど数多くのサポートを経て、ついに渡辺シュンスケが立ち上げたバンドでピアノとベース、ドラムの3つによる王道のトリオサウンドに少しの電子音という新しい風を掛け合わせることで、ジャズに馴染みのない若い世代までをも虜にしてしまう新世紀のピアノトリオなのです。

2010年に「NEWDAYS」を発表し、翌年の2011年にはカバーアルバム「PIANO à la carte feat.Schroeder-Headz」を発表し、ジャケットにはシュローダーが描かれ、早くも夢の共演を果たしました。

2013年には空想上の宅録ジャズと称されるSerphNujabesとの名コンビで知られるShing02などが参加した「Sleepin' Bird」を発表し、翌年の2014年には
ASIAN KUNG-FU GENERATIONなどのジャケットを手掛ける中村佑介が担当した「Synesthesia」を発表してリリースツアーを行いました。

同年そのツアーの東京公演を収録したライブアルバムとライブDVDも発表されました。
そして、2016年に最新作「特異点」を発表して精力的に活動を続けています。

また、これだけコンスタントにアルバムを発表しているにも関わらず、数多くのフェスやイベントにも参加してファンを着々と増やしています。

アルバム

私は本作でSchroeder-Headzを知りました。
というのもCDショップで色々と物色していて本作に目が止まり「あれ?アジカン新作出たのか?」と手に取ったのが始まりでした。

上記したように本作のジャケットを担当したのはASIAN KUNG-FU GENERATIONなどのジャケットを手掛ける中村佑介なんです。
「Synesthesia」とは直訳で「共感覚」という意味で共感覚とは色に音を感じたり、文字に匂いを感じたりといった2つの感覚が働く現象をいいます。

ピアノトリオというどちらかというとモノトーンな音世界に少しの電子音で色付けされてカラフルな音色に聴こえます。
個人的には「Petal」のしっとりした切なさが好みです。

「Blue Bird」は渡辺シュンスケ本人も納得の曲に仕上がっています。

ジャズの味わいと電子音の香り、2つの感覚が混ざり合う新世紀のジャズ名盤を是非。

Blue Bird


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John Coltrane / The Olatunji Concert: TheLast Live Recording (2001年)




今回紹介する名盤は常に現状に満足せず音楽を追求し続けたジャズ界の巨人のアルバムです。

ジャンル

ジャズ

アメリカ

John William Coltrane


アーティスト

今でこそジャズと言えばJohn Coltraneの名前は3番目以内にはあげられるほどの人物ですが彼の人生はそんなに華々しいものではありませんでした。
John Coltraneは13歳でクラリネットを始め、その後サックスに換え20歳の頃にはプロとして活動を開始しますが、中々実力を認めてもらえず長い下積み時代を過ごします。

1955年に当時からジャズ界の第一線で活躍していた帝王Miles Davisのバンドメンバーにやっと抜擢され注目されますが、この時期のJohn Coltraneの演奏はイマイチ評価されませんでした。
そして、1957年に脱退しThelonious Monkのバンドで修行を始めて数ヶ月すると、John Coltraneは「神の啓示を受けた」と話し、ついに実力が開花したのです。

進化してすぐにジャズを代表する名盤「Blue Train」を発表して1958年からまたMiles Davisのバンドに参加し、ついにJohn ColtraneはSonny Rollinsと並ぶサックス奏者として世間に評価されるのです。

この時期の演奏は怒濤の勢いで吹き続け、音を敷き詰めることから「シーツ・オブ・サウンド」と言われました。

世間から20世紀を代表するジャズ奏者として認知されますがJohn Coltraneはそれに満足せず、さらに前進を続けます。

その頃のライブではバンド全体が一つとなって鬼気迫る演奏を繰り広げ、1曲の演奏が1時間になることもあるくらい前衛的な表現をしていた一方で、バラード調の曲ばかりを収録した作品を発表したりもしていました。

そして、1967年には度重なる薬物とアルコールの多量摂取による肝臓癌でこの世を去ります。


アルバム

本作の発表は2001年、勿論John Coltraneが亡くなってから発表されたライブアルバムで収録されたのが1967年になります。

勘のいい人はお気付きかもしれませんがJohn Coltraneはこの年に亡くなっているのです。

もっと言うとこのライブの3ヶ月ほどで亡くなってしまうのですが、私はこのことを信じられないでいます。

なぜなら、集中放下する爆撃のような激しいリズム隊に引け劣らないほど鬼気迫る演奏は銃撃戦の戦地に駆り出されたのかと錯覚してしまうほどです。

ジャズに興味を持ち、Bill Evansの「Waltz for Debby」でジャズにハマり、Miles Davisの「Kind of Blue」でジャズの凄さを知り、本作でジャズが分からなくなりました。

私は初め「ジャズ=落ち着いた音楽」というイメージがあったので本作を拒絶してしまいましたが、ある時ウォークマンの全曲シャッフルでボーッと聴いていて「My Favourite Things」が流れJohn Coltraneの演奏が始まった瞬間、頭の中に嵐のような爆風が吹きました。

1人の人間の命を完全燃焼させて、全身全霊を賭けた渾身の演奏が聴ける名盤を是非。

My Favorite Things ※その時のライブではありません


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Jaco Pastorius / Jaco Pastorius 邦題 ジャコ・パストリアスの肖像 (1976年)



今回紹介する名盤はベース界のJimi Hendrixと称されるベーシストのアルバムです。

ジャンル

ジャズ
フュージョン

アメリカ

John Francis Anthony Pastorius III


アーティスト

Jaco Pastoriusは幼少期から地元の聖歌隊で音楽と関わり、その後父の影響でドラムを始めますがフットボールでの怪我が原因でベースに転向します。
ベースに対する探究心は物凄く、弦を一度熱湯に通して使用したり、人工ハーモニクス奏法を発明したりしながらフレットレスベースへと辿り着きます。

そして、様々な名手達と切磋琢磨していると大学で一人のギタリストと出会います。
それがPat Methenyです。

Pat Methenyのデビューアルバム1975年発表の「Bright Size Life」にベーシストとして参加し、その翌年の1976年に「Jaco Pastorius 邦題 ジャコ・パストリアスの肖像」でデビューしました。

そして、以前から目をつけていたバンドWeather ReportのJoe Zawinulにデモテープを渡すなどしてアプローチしました。
当時からフレットレスベースなんて主流ではなかったのでJoe Zawinulはデモテープを聴いてウッドベースを弾いていると勘違いしJaco Pastoriusに「君はエレクトリックベースは弾けるのか?」と尋ねられた話は有名です。

Jaco Pastoriusの演奏がフレットレスベースと知ったJoe Zawinulはレコーディングに参加するように打診しました。
そこでJaco Pastoriusの実力は認められWeather Reportに正式なメンバーとして迎え入れられ、後にWeather Reportの黄金期メンバーとなるのです。

Jaco Pastoriusの演奏技術は他でも必要とされ、サポートメンバーとして活躍し、特にJoni Mitchellとの作品は4枚もあります。

すると周囲から天才ベーシストとしてのプレッシャーからアルコールとドラッグの量がしだいに増えていき、お金欲しさにベースも売って家もなくなってしまうほど落ち込んでしまいます。

そんな時Santanaのライブに飛び入りで乱入しようとして追い出され、路頭に迷いながらナイトクラブに入ろうとしたのですが用心棒に止められ口論になり、やがて乱闘になり運悪く帰らぬ人となってしまいます。
35年という短い人生でしたがベース界に与えた影響ははかり知れません。

影響を受けたと公言している人だけでもMarcus Miller、Victor Wooten、Michael Manring、Squarepusher、Robert Trujilloなど挙げると切りがなくJaco Pastorius以降のベーシストは漏れなく皆影響を受けていると言っても過言ではないでしょう。

アルバム

本作は天才ベーシストJaco PastoriusのデビューアルバムでHerbie HancockやLenny White、Michael Leonard Breckerという錚々たるメンバーが集結しています。

本作のオリジナル曲のほとんどが10代の頃に作曲したもので、「Dona Lee」に至っては完璧に演奏できるまでに9年もの歳月を費やしたそうです。

「Portrait Of Tracy」では世界で初めてハーモニクスで曲を奏でるというアプローチをした儚くも美しい名曲です。

本作が発表される以前はベースは縁の下の力持ちという存在でしたが、本作でそんなベースが主役へと昇華したのです。

本作のプロデューサーBobby Colombyは全てのベース界に革命を与えるべく、ジャズ、R&B、ラテンなど様々な音楽に挑戦し、その事が功を奏し音楽業界は一時騒然となりました。

天才ベーシストJaco Pastoriusの超絶技巧が遺憾無く発揮された名盤を是非。

Portrait Of Tracy


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Wes Montgomery / A Day In the Life (1967年)



今回紹介する名盤はジャズギタリストの第一人者といっても過言では無いギタリストのアルバムです。

ジャンル

ジャズ

アメリカ

John Leslie Montgomery


ギタリスト

昔のジャズ世界の花形楽器といえばトランペットやサックスといった管楽器かピアノが主流でしたが、Charlie Christianがギターをジャズに持ち込んで、Wes Montgomeryの活躍でジャズでギターは花形楽器の仲間入りになりました。

Wes Montgomeryは12歳の時にテナーギターという4弦しかなく中低音を鳴らす、言わば半分ベースのようなギターを兄に買ってもらったのが初めてでした。
そして、本格的にギターを始めたのは20歳の頃からで、誰に習うのでは無く一人で黙々とCharlie Christianを聴き、耳コピで学んでいきます。
その為、最後まで楽譜を読むことは出来なかったそうです。

しかし、Lionel Hampton楽団のメンバーに見事選ばれ活躍しますが1年ほどで脱退し、昼は工場で働き、夜はバーで働いた後の夜中少しの時間を使いギターの練習やクラブで演奏したりしていました。

辛い日々が続きますがWes Montgomeryは夜中にしかギターの練習ができず、激しい音が出ないようにピックを使わず、親指で演奏していたことで必殺技を手に入れるのです。
これがジャズの歴史に残る奏法「オクターブ奏法」に繋がるのです。

The Montgomery Brothersとして兄弟で活動しているとCannonball Adderleyに見出だされ、1960年「The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery」を発表し一躍有名になります。

1967年から1968年にはThe Beatlesのカバーを含む「A Day In The Life」や「Road Song」を発表しジャズを普段聴かない人達からも支持を受けました。

この頃に発表した作品は売れ線狙いですがライブでの演奏はジャズマニアも黙らせるほどの演奏だったので、お堅いジャズファンも納得でした。

そんな充実していて、これからという時に心臓麻痺で亡くなってしまうのです。

Wes Montgomeryの特徴は親指ピッキングからなる太く柔らかい音色と単音からオクターブ奏法、そしてコード奏法と盛り上げるソロは圧巻の一言です。

アルバム

Wes Montgomeryのギター演奏を聴きたいという人にはおすすめしませんが、本作はWes Montgomeryの良さを再発見できるアルバムだと思います。

オクターブ奏法とコード奏法を駆使したソロに注目しがちですが、Wes Montgomeryのもう一つの良さ「ギターの歌心」が存分に発揮されたのが本作だと思います。

The Beatlesのカバーやオーケストラアレンジされていたりするので、硬派なジャズファンには物足りないかもしれませんが、ジャズ入門にはぴったりのアルバムでもあります。

Herbie HancockやRon Carterといったメンバーも参加している力の入れようなので、本当に良質な音楽に仕上がっております。
また本作はフュージョンの先駆けと言われる作品としても有名です。

ジャズギタリストのパイオニアWes Montgomeryの歌心溢れる名盤を是非。

Windy


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Re: Jazz / Nipponized (2008年)



今回紹介する名盤はジャズアレンジを生業としているプロ集団のアルバムです。

ジャンル

ジャズ

ドイツ

Matthias Vogt
Inga Lühning
Oliver Leicht
Jan Stürmer


アーティスト

Re: Jazzが主に活動している場所はドイツなのですが、皆さんはドイツというと、どんな音楽家やアーティストを思い浮かべるでしょうか?
バッハやベートーベンなどいますが私と同じようにKRAFTWERKやEnigma、Paul van Dykなどの電子音楽系のバンドやアーティストを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

またドイツは「LOVE PARADE」という世界最大規模のテクノフェスが開催されるほど電子音楽やクラブミュージックに強い国で有名です。
そんなこともありRe: Jazzは打ち込み系のクラブミュージックの名曲をジャズアレンジしていました。

そのためRe: Jazzというグループ名には「ジャズに返す」という意味が込められています。
よくCDショップなどにジャズアレンジした企画物がありますが、ジャズ好きには軽視されていると思います。
しかし、Re: Jazzのジャズアレンジはジャズ好きにも納得の内容であると言っても過言ではないでしょう。

渋過ぎないクールで洒落ているので、逆にジャズ入門としてもいいかもしれません。

Re: Jazzは親日バンドで2008年に発表した「Nipponized」はタイトル通り日本人アーティストの名曲をカバーしたり、唯一発表されているライブDVDは横浜で行われたライブ映像だったりするのです。

アルバム

本作は上記した日本人アーティストの名曲をカバーしたアルバムでRe: Jazz入門にぴったりだと思います。

7曲目の「Luv Connection」は坂本龍一に認められた天才TOWA TEIの代表曲ですし、8曲目の「Bibo No Aozora」は映画「Babel」でも使用された坂本龍一の名曲です。

3曲目の「Twiggy Twiggy」は一世を風靡した「慎吾ママのおはロック」を作詞作曲した小西康陽を中心として活動していたPIZZICATO FIVEです。

そしてこの曲を歌っているのは「ルパン三世 アルカトラズコネクション」で大野雄二と共演したジャズシンガーakikoです。

世界で活躍している日本人アーティストの名曲をジャズの生演奏で返事してくれた名盤を是非。

Luv Connection


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