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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Jaco Pastorius / Jaco Pastorius 邦題 ジャコ・パストリアスの肖像 (1976年)



今回紹介する名盤はベース界のJimi Hendrixと称されるベーシストのアルバムです。

ジャンル

ジャズ
フュージョン

アメリカ

John Francis Anthony Pastorius III


アーティスト

Jaco Pastoriusは幼少期から地元の聖歌隊で音楽と関わり、その後父の影響でドラムを始めますがフットボールでの怪我が原因でベースに転向します。
ベースに対する探究心は物凄く、弦を一度熱湯に通して使用したり、人工ハーモニクス奏法を発明したりしながらフレットレスベースへと辿り着きます。

そして、様々な名手達と切磋琢磨していると大学で一人のギタリストと出会います。
それがPat Methenyです。

Pat Methenyのデビューアルバム1975年発表の「Bright Size Life」にベーシストとして参加し、その翌年の1976年に「Jaco Pastorius 邦題 ジャコ・パストリアスの肖像」でデビューしました。

そして、以前から目をつけていたバンドWeather ReportのJoe Zawinulにデモテープを渡すなどしてアプローチしました。
当時からフレットレスベースなんて主流ではなかったのでJoe Zawinulはデモテープを聴いてウッドベースを弾いていると勘違いしJaco Pastoriusに「君はエレクトリックベースは弾けるのか?」と尋ねられた話は有名です。

Jaco Pastoriusの演奏がフレットレスベースと知ったJoe Zawinulはレコーディングに参加するように打診しました。
そこでJaco Pastoriusの実力は認められWeather Reportに正式なメンバーとして迎え入れられ、後にWeather Reportの黄金期メンバーとなるのです。

Jaco Pastoriusの演奏技術は他でも必要とされ、サポートメンバーとして活躍し、特にJoni Mitchellとの作品は4枚もあります。

すると周囲から天才ベーシストとしてのプレッシャーからアルコールとドラッグの量がしだいに増えていき、お金欲しさにベースも売って家もなくなってしまうほど落ち込んでしまいます。

そんな時Santanaのライブに飛び入りで乱入しようとして追い出され、路頭に迷いながらナイトクラブに入ろうとしたのですが用心棒に止められ口論になり、やがて乱闘になり運悪く帰らぬ人となってしまいます。
35年という短い人生でしたがベース界に与えた影響ははかり知れません。

影響を受けたと公言している人だけでもMarcus Miller、Victor Wooten、Michael Manring、Squarepusher、Robert Trujilloなど挙げると切りがなくJaco Pastorius以降のベーシストは漏れなく皆影響を受けていると言っても過言ではないでしょう。

アルバム

本作は天才ベーシストJaco PastoriusのデビューアルバムでHerbie HancockやLenny White、Michael Leonard Breckerという錚々たるメンバーが集結しています。

本作のオリジナル曲のほとんどが10代の頃に作曲したもので、「Dona Lee」に至っては完璧に演奏できるまでに9年もの歳月を費やしたそうです。

「Portrait Of Tracy」では世界で初めてハーモニクスで曲を奏でるというアプローチをした儚くも美しい名曲です。

本作が発表される以前はベースは縁の下の力持ちという存在でしたが、本作でそんなベースが主役へと昇華したのです。

本作のプロデューサーBobby Colombyは全てのベース界に革命を与えるべく、ジャズ、R&B、ラテンなど様々な音楽に挑戦し、その事が功を奏し音楽業界は一時騒然となりました。

天才ベーシストJaco Pastoriusの超絶技巧が遺憾無く発揮された名盤を是非。

Portrait Of Tracy


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