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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

Brian Eno / Another Green World (1975年)



今回紹介する名盤は聴かない音楽アンビエントという音楽ジャンルを確立させたアーティストのアルバムです。

ジャンル

アンビエント
ミニマルミュージック
ニューエイジ
現代音楽

イギリス

Brian Peter George Eno



アーティスト

日本人にとってBrian Enoほど知名度と楽曲が聴かれている差の大きいアーティストもいないでしょう。
というのも、マイクロソフトの「Windows 95」の起動音は彼が作曲しました。
この時のマイクロソフトから出された条件は「人を鼓舞し、世界中の人に愛され、明るく斬新で、感情を揺さぶられ、情熱をかきたてられるような曲を御願い致します。ただし、長さは3秒コンマ25ね。」でした。

もういくらなんでも無理難題です。
これにはBrian Enoもだいぶ頭を悩まして、最終的に84個のとても短いフレーズが作曲され、その中の一つが使われています。

因みにBrian Enoと親交深い、盟友King CrimsonのRobert Frippは「Windows Vista」の起動音を担当しています。

またDavid BowieやTalking HeadsU2などをプロデュースして高評価を受けました。

今でこそアンビエントの先駆者や敏腕プロデューサーというイメージですが、デビュー当時は奇抜なファッションでグラムロックをしていたり、後のグランジやオルタナ、ニューウェーヴの布石とも取れる音楽を鳴らしていました。

そして、Brian Enoを語る上で無視できないアルバム「Ambient 1: Music for Airports」の聴き方は「聴こうとせずに聴き流す」です。
そもそもアンビエントというジャンルは鑑賞用ではなくインテリアになりうる音楽だそうです。

なんで「聴かない音楽」という矛盾とも取れる音楽が生まれたかと言いますと、Brian Enoが交通事故に遭い入院生活の中でレコードの音量のコントロールや停止させたり出来なかったという体験から「聴くことも出来るし、聴かないこともまた容易い音楽」という新しい音楽の関わり方が生まれたのです。

アルバム

本作はこれまでロックバンドとして音楽を鳴らしていたBrian Enoがアンビエントへ急接近した記念碑的な作品になります。
まず、何が凄いって本作に関わった豪華なゲストでKing CrimsonのRobert FrippやIan McDonaldを始めGenesisのPhil Collins、The Velvet UndergroundのJohn Cale、The WhoのPete Townshend、Soft MachineのRobert Wyattなどといった最早音楽界のオールスターと言っても過言ではないでしょう。

Brian Enoがアンビエントへとシフトする丁度間の作品なので、何とも妖しいバランスで組み立てられた曲が絶妙な世界観を構築していて、私は一度聴いただけではその凄味の全貌は捉えられませんでした。

また、なぜかその凄味に気付いてからはどの曲にも何とも言えない恐怖感を覚えるようになりました。

奇才達の個性が衝突しまくって生まれた世にも奇妙な名盤を是非。

Another Green World


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Úlfur / White Mountain (2012年)


今回紹介する名盤はSigur Rósを影で支える人物のアルバムです。

ジャンル

アンビエント
ポストロック
ポストクラシカル
エレクトロニカ

アイスランド

Úlfur Hansson



アーティスト

ÚlfurはSigur RósのバックでSigur Rósのあの崇高な音楽を支えていました。
そこでSigur Rósの中心人物Jónsi Birgissonは「Úlfurの音楽にはインスパイアされる。そのサウンドスケープや想像力のセンスはこのアルバムを唯一無二のものにしている」と称するほどです。

Úlfurは2008年にKliveという名義で「Sweaty Psalms」というアルバムを発表し、2012年に発表したアルバム「White Mountain」では本名であるÚlfurに名義変更をして活動を続けています。
また、Swords of Chaosというバンドのメンバーとして活動もしていました。

Swords of Chaosではノイズ系、Klive名義ではアバンギャルドなエレクトロニカ系をそして、Úlfurではアンビエント系をというように様々な音楽を鳴らし続けています。

ÚlfurはAphex twinやFennesz、Oren Ambarchiなど前衛的な音楽家達の影響を受けています。

アルバム

本作はÚlfur Hanssonのソロ2作品目で前作Klive名義での作品「Sweaty Psalms」と比べてアンビエント的なアプローチです。

なので、私みたいにSigur Rós系の音楽を探して前作「Sweaty Psalms」を聴いたら面食らうかもしれませんが、本作だったら気に入るかもしれません。

Sigur Rósのような神々しさが減ってアンビエントさが高いですし、30分程で聴けるので気軽に聴けます。
バイオリンやヴィオラ、チェロ、サックス、ホルン、ウォータードラムなど様々な楽器を使用した壮大なサウンドを鳴らしています。

コンクリートジャングルに囲まれた日本で聴くと、ただの壮大な音楽で終わってしまうかもしれませんがÚlfur Hanssonの生まれ育ったルクセンブルクの町で本作を聴いたら美しい町並みや大自然とマッチして別世界に連れて行かれるような錯覚を起こすのではないかなと思います。

一匹狼が見た景色を鳴らした名盤を是非。

White Mountain


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Musette / datum (2009年)



今回紹介する名盤は北欧家具で有名なIKEAのCMの音楽を担当していたアーティストのアルバムです。

ジャンル

フォークアンビエント
フォーク
アンビエント
アコースティック

スウェーデン

Joel Danell



アーティスト

MusetteはJoel Danellのソロプロジェクトでアコーディオン、ピアノ、バイオリン、アコースティックギター、パーカッションなどの楽器に鳥のさえずりや口笛といった音を組合せドリーミーでノスタルジックな音世界を組み立てる音楽家なんです。

Joel Danellは家族の皆音楽が好きで幼い頃からたくさんの音楽にふれあい、その影響で友人と音楽活動を始めて2009年には「datum」を発表しました。
小気味良い「datum」は作曲からアレンジを全部一人でこなしました。

その後は2012年に50年代~60年代のカセットテープに命を吹き込んだ「Drape me in velvet」2015年にはより多種多様な楽器と音楽性をブレンドさせた「A Cosmic Serenade」をそれぞれ発表し、ゆったりとしたペースで作品を発表しています。

Musetteとは元々1800年代後期から1940年代にかけてフランスで親しまれていた民族音楽のことを言います。
Musetteの音楽はアナログシンセと生楽器を絶妙なバランスで組合せて織り成す音楽は春のやわらかい風のような幸福感と秋の枯れ葉を運ぶ風のような切なさの相反する感情が生まれます。

日本とスウェーデンの時間の流れが違うのかMusetteを聴くとのどかなひと時が流れます。

IKEAの音楽を担当していただけあって、日曜の朝にいつもより少しゆっくり起きて、コーヒーを淹れながらトーストとハムエッグを食べながら部屋の中でMusetteを流すとIKEAのCMのようなオシャレな雰囲気を味わえます。

南米ブラジルからほど遠いスウェーデン人の音楽ですがボサノヴァのような暖かさや緩さがあり、気持ちが落ち着き、いい意味であくびをしながら聴ける音楽です。

アルバム
本作はMusetteのデビュー作でJoel Danellが日記の代わりに日々の出来事を音楽で表現し、カセットテープに収めたデモ作品「carefully collected casette tapes」を元に全てのパートを再録音し直したのです。

なので、アルバムタイトル「datum」とはスウェーデン語で「日付」という意味でアルバムに収録されている曲名には録音された日付がつけられているので、私はスウェーデンのこの時期はこういう音楽の雰囲気なのかと想像しながら聴いています。

ピアノのミュートに毛布を使ったりといったアナログな録音とアコーディオンや口笛といったユルいサウンドで2009年に発表された作品なのにも関わらず、ものすごい懐かしさを感じます。

スウェーデンの音楽家がその日の気持ちを音に綴ったセンチメンタルな名盤を是非。

24 maj


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John Williams / Harry Potter and the Philosopher's Stone 邦題 ハリー・ポッターと賢者の石 (2001年)



今回紹介する名盤は世界規模で社会現象を巻き起こした作品の音楽です。

ジャンル

サントラ
映画音楽

イギリス・アメリカ

John Williams
J.K.Rowling
Chris Columbus



アーティスト

今やその名前を知らない人の方が少ないんではないかというくらい有名な小説家J.K.Rowlingですが、当時は全く無名の新人でした。

無名の新人どころか当時のJ.K.Rowlingは生活保護を受け、友人に借金までしていて生活も苦しく、自殺を考えていたほど貧しかったといいます。

そんな中、不朽の名作「ハリー・ポッターと賢者の石」を完成させ出版社に持ち込みます。
しかし、反応は悪くどの出版社も児童向けにしては長過ぎるという理由で12社から断られました。

ところがある編集者は自分の娘に読ませたところ目をキラキラさせながら喜んだので契約を結びました。
他の編集者よりも見る目のある女の子がいたので「ハリー・ポッター」は世に出てきました。

新人ということもあり出版数は極僅かでしたが、児童書として初となるイギリスのベストセラーリストの1位を獲得し、瞬く間に世界的ベストセラーになりました。

現在では子供だけにとどまらず老若男女全ての人に愛読され、73の言語に翻訳されてシリーズ世界累計発行部数は4億5000万部以上となり史上最も売れたシリーズ作品として世界的な社会現象を起こしました。

そして、映画化は勿論のこと舞台やゲーム、USJではハリーポッターエリアが作られるほどです。
数年前までは生活保護を受けていた人がエリザベス女王よりも資産を手にしてしまうというから驚きです。

映画音楽を担当したのが「ジョーズ」「E.T.」「スターウォーズシリーズ」など名だたる映画作品の音楽を担当したJohn Williamsです。

アルバム
本作はそんなハリーポッターシリーズの第一作目にあたる「賢者の石」のサントラになります。

名作映画には必ず素晴らしい音楽が伴っていて、ハリー・ポッターも例外ではありません。
John Williamsの担当した映画にハズレの音楽なんて無いと言っても過言ではありません。

「ジョーズ」と「スターウォーズ」の音楽を口ずさんで下さい。と言ったらだいたいの人が口ずさめるはずです。

口ずさめなくても音楽を聴いたら、すぐにわかるはずです。
それくらい印象の強い音楽なのに、映像の邪魔をしない完璧な映画音楽と言えます。

魔法世界を感じさせるファンタジー感、空想世界を思わす壮大さはJohn Williamsが魔法使いかと錯覚してしまうほどです。

まるで壮麗な音の魔法にかけられる名盤を是非。

Harry's Wondrous World


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増田順一 / ポケットモンスター 初代 (1996年)



今回紹介する名盤は世界的大ヒットで社会現象を巻き起こしたゲームのサントラです。

ジャンル

ゲームサントラ

日本

宮本茂
川口孝司
石原恒和
田尻智
増田順一



ゲーム

最早日本に住んでいてこの名前を聞いた事の無い人なんていないと言っても過言ではないほどのビックネームになり、最近では世界で社会現象が起きているポケモンGOは記憶に新しいでしょう。

今回はそのポケモンシリーズの全ての始まりポケモン赤・緑・青のサントラです。

ポケモンシリーズのコンセプトは「少年のひと夏の冒険」らしく、始めに「てれびでえいがをやっている おとこのこが4にん せんろのうえをあるいてる ぼくももういかなきゃ!」というスタンド バイ ミーを思わせる台詞があります。

スタンド バイ ミーの映画に感化され主人公は旅の決意をします。

本作の町の名前は全て色の名前からきていて、始まりの町「マサラタウン」とは初代の赤緑青=RGBを合わせた白色つまり、まっさらな町から始まります。
他の町は以下のようになっています。

トキワ(常磐)は緑 永遠の色
ニビ( 鈍 )は灰色 石の色
ハナダ( 縹 )は水色 神秘の色
クチバ(朽葉)は橙 夕焼けの色
シオン(紫苑)は紫 尊い色
タマムシ(玉虫)は虹色 夢の色
ヤマブキ(山吹)は金色 輝きの色
セキチク(石竹)は桃色 華やかな色
グレン(紅蓮)の赤は 情熱の色
セキエイ(石英)は透明 結晶の色

というように無色で始まり無色で終わるという徹底ぶりには感無量です。

初代のポケモンはバグの宝庫といえるほど多くの裏技があり、ネットが普及する前にも関わらず皆が裏技を知っていました。

私はバグが楽しくて色々遊んでたら攻撃力が900くらいのサイドンが電光石火を覚えて無双していたのを思い出します。


アルバム
本作はそんな初代ポケモンのサントラで私達ポケモン世代からしたら音楽を聴いただけで始めにヒトカゲを選んでタケシとカスミに苦戦を強いられたり、きりさくが必ず急所の当たったり、シオンタウンが異様に怖かったり、フーディンに進化させられなかったり、電池が少なくなると画面が薄くなったりと色々な思い出が蘇ることでしょう。

私はマサラタウンの音楽を聴くと当時のワクワクが鮮明に蘇り恐ろしいほど懐かしい気持ちになります。

町の音楽、戦闘の音楽は勿論素晴らしいのですが、技の効果音も好きで、特に私は「いわなだれ」の機械的な音が今でも忘れられません。

当時漢字は全然覚えられなかったのに、ポケモンの名前は151匹全部言えたものです。
大人になると初めからポケモンを始める時間がないけれど本作の再生ボタンを押すだけで気軽にマサラタウンから冒険に出発できます。

第2の田舎マサラタウンにさよならバイバイできる名盤を是非。

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MOTHER / MOTHER1+2 Soundtrack (2003年)

マサラタウン


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