忍者ブログ

『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Yves Carbonne / Seven Waves (2007年)



今回紹介する名盤は8弦10弦12弦ベースを巧みに弾きこなすベーシストのアルバムです。

ジャンル

ジャズ

フランス

Yves Carbonne


アーティスト

私がYves Carbonneを知ったのは同じ多弦ベーシストであるJean Baudinを調べていた時でした。
「孤独に強くなれるかもしれない作業用BGM」という動画を見てすぐにアルバムを購入しました。

スーパーベーシストにありがちな超絶技巧を見せびらかすだけの曲でなく、曲自体が本当に美しくて儚いんです。
まぁ、結局やってることは超絶技巧なんですがね。

新しい奏法で当時多くのフォロワーを生んだDominique Di Piazzaとチューニングを変えながら演奏するという変態ベーシストMichael Manringと2005年に「Carbonne-Di Piazza-Manring」というスーパーベーシスト3人で作った作品を発表しています。

そして、なにを隠そうYves CarbonneはDominique Di Piazzaの愛弟子なのであります。

Yves Carbonneは10弦のフレットレスベースで旋律と伴奏を1人でこなします。
またその旋律が哀愁溢れるいい雰囲気の旋律なんです。

日本では特にVictor WootenやMichael Manringといったスーパーベーシストが人気ですが、Yves Carbonneも彼らに負けず劣らずの実力の持ち主であります。


アルバム

本作は見た目が絶対フランス人ではないことでお馴染みのフランス人ボーカリストGuillaume Eyangoをゲストに迎え入れます。

3曲目の「Holy Spirit 2nd Verse」のようなしっとりとしたムーディーな曲から、4曲目の「Childhood」爽やかなインスト曲まである幅広い作品になっています。

ベーシストが作品を作ると音楽性関係無しの超絶技巧を撒き散らすだけのアルバムになりがちですが、本作はそうではなく1つの音楽として名盤だと思います。

参考になる、ならないを抜いてベーシスト必聴の名盤を是非。

Holy Spirit


拍手[0回]

PR

Larry Carlton / Larry Carlton 邦題 夜の彷徨 (1977年)



今回紹介する名盤はギブソン社のES-335を使用していることでよく知られる通称「Mr.335」のアルバムです。

ジャンル

フュージョン
ジャズ
ロック

アメリカ

Larry Carlton


アーティスト

Larry Carltonは6歳の頃からギターを始め、学生時代にはブルースギタリストのB.B.Kingを聴きギターを学び、John Coltraneでジャズを知り、ジャズギタリストのJoe Passを聴きジャズギターを学びます。

そして、南カリフォルニア ビッグ バンド コンテストで最優秀ソロイスト賞を受賞し、1968年に「With a Little Help from My Friends」を発表しデビューします。

その後、70年代を代表するフュージョングループ「The Crusaders」に参加し、このグループで4度グラミー賞を獲得します。
また、セッションミュージシャンとしても活躍し、Steely DanやJoni Mitchellなど多数のアーティストのアルバムに参加していて、特にSteely Danが1976年に発表した「The Royal Scam」(邦題 幻想の摩天楼)に収録されている「Kid Charlemagne」のソロプレイがローリングストーン誌のベスト・ギター・ソロに関する投票で第3位にランクインしています。

1987年に発表された「Discovery」でグラミー賞を受賞するなどして順風満帆に音楽活動は進んでいきます。
しかし、1989年発表の「On Solid Ground」をレコーディングしている時期に自宅前で男に首を銃撃され声帯がやられ心的外傷後ストレス障害になりましたが、徹底的な治療と持ち前のポジティブな精神力で復活します。

その後もLee Ritenourと組んで「Larry & Lee」を発表したり、Fourplayに参加したり最近で言えば、B'zのギタリスト松本孝弘と「TAKE YOUR PICK」を発表し、日本ツアーを行いました。

このアルバムは翌年グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル ポップ アルバム賞を受賞したり精力的に活動しております。

因みにジョジョの奇妙な冒険 第二部に出てくるエイジャの赤石の元ネタSteely Danの「Aja」のギタリストとして参加しています。


アルバム

本作の目玉はなんといってもLarry Carltonの代表曲「Room 335」が収録されているというところでしょう。

他の曲も十分過ぎるほどいい曲なんですが、この曲が名曲過ぎて他が霞んでしまうほどです。

細かい表現ですが、この曲はギターが鳴っているんです。

テクニックのあるギタリストはギターを弾いて音を出すのですが、Jimi HendrixやGrant Greenのような上手いギタリストはギター自体が鳴っているように演奏するんです。

この違いを是非感じていただきたいと思います。

Larry Carltonの持つポジティブが全面に出た爽やか且つ艶かしいギターサウンド、ギタリスト必聴の名盤を是非。

Room 335


拍手[1回]

Tom Scott / Apple Juice (1981年)



今回紹介する名盤はThe BeatlesのGeorge Harrisonのツアーに参加していたサックス奏者のアルバムです。

ジャンル

フュージョン
ジャズ

アメリカ


アーティスト

Tom Scottは作曲家の父とピアニストの母に育てられ、幼い頃から音楽と関われる環境の中で暮らしていました。
そして、9歳の時Benny Goodmanの影響でクラリネットを始め、12歳の時にはスクールバンドでバリトンサックスを担当し、独学で作曲と編曲を学び着々と力をつけていきます。

その結果今ではジャズ、フュージョン界を代表するサックス奏者でこれまでにグラミー賞のノミネートは10回以上で受賞は3回という経歴を持っています。

ジャズサックス奏者なのですが、Tom Scottはそれ以外のジャンルのアーティストとも共演していて、上記したGeorge Harrisonに始まり、Joni Mitchell、Steely Dan、Whitney Houston、Quincy Jonesなど様々なところでサックスを演奏していて音楽の幅が広がり独自の音世界を手に入れるのです。

また、1992年にGRP創設10周年記念として結成したGRP All-Star Big Bandにも参加しています。
このイベントにはゲストとしてChick CoreaやB. B. Kingなども参加しています。

因みにジョジョの奇妙な冒険 第二部に出てくるエイジャの石の元ネタ「aja」に参加してきます。

アルバム

本作はTom Scottの初となるライブアルバムでTom Scottの代表作と言える作品です。

ビルボードのジャズアルバムチャートで7位にランクインしました。

本作は最高に爽やかなサックスにファンキーなリズムが気持ちいいアルバムになっています。

なぜこんなにもファンキーで気持ちいいかというと、ベースにはMarcus MillerでドラムにはSteve Gaddという最強の布陣が組まれているからなのです。

ジャズ界を代表する面々の演奏を濃縮した100%アップルジュースのような爽やかな名盤を是非。

WE BELONG TOGETHER


拍手[1回]

Return To Forever / Romantic Warrior 邦題 浪漫の騎士 (1976年)


今回紹介する名盤はフュージョン創始者の一人とされるジャズバンドのアルバムです。

ジャンル

フュージョン
ジャズ

アメリカ

Chick Corea
Stanley Clarke
(Al Di Meola)
(Lenny White)

バンド

Return To Foreverは最初Chick Coreaのソロプロジェクトとしてスタートし、1972年に発表した「Return To Forever」の完成度の高さからChick CoreaとStanley Clarkeを中心に何度もメンバー変更を繰り返しながらもReturn To Foreverとして活動することになりました。

Return To Foreverの歴史を大きく分けるとラテン系の初期とロック系の中期、大編成の後期と現在も活動するベテランバンドなんです。

初期作品の「Return To Forever」と「Light as a Feather」で当時としては革命的なラテンのリズムをジャズに取り入れて保守的なジャズファンから賛否両論出ましたが、この2作品は高く評価を受けてフュージョンを代表する名盤とされてバンドは大成功を収めます。

しかし、Return To Foreverの快進撃はこれで終わらず、黄金期はこの後にやってきたのです。
前任に代わりドラムにLenny Whiteが加入し、当時ほぼだった無名Al Di Meolaが加入し黄金期のReturn To Foreverが完成します。

Chick Coreaは世界を代表するジャズピアニストでMiles Davisが1969年に発表した歴史的名盤「Bitches Brew」のエレピを任されるほどです。
また日本を代表する世界的ジャズピアニスト上原ひろみと共作や共演したり、様々なアーティストと共演しています。

Stanley Clarkeは普通より高くチューニングしたテナーベースやピッコロベースもよく使用していて、ギターに近い奏法を得意とし、その演奏はリードベースと形容されるほどです。

因みにフュージョン御三家というのがありまして
「Return to Forever」
「The Mahavishnu Orchestra」
Weather Report」の3つのバンドをことを言います。


アルバム

本作はReturn To Foreverが黄金期と言われるメンバーで発表したアルバムです。

ビルボードチャート35位にランクインしたり、ジャズチャートでは3位、R&Bチャートでは23位といずれも好成績を残しバンド最大のヒットとなりました。

本作はロックを好んで聴いていてジャズを普段聴かない人に是非とも聴いて欲しい作品です。

プログレッシブロックのような超絶技巧に気持ちいいキーボードの音で爽やかなYesといった感じでしょうか。

まるで魔法でも使っているのではないかと思うほどの流れる演奏を聴ける名盤を是非。

関連記事
Chick Corea / Return To Forever (1972年)

Medieval Overture


拍手[0回]

PE'Z / 九月の空-KUGATSU NO SORA- (2002年)



今回紹介する名盤は日本を代表するジャズバンドと言っても過言ではない侍ジャズバンドからのアルバムです。

ジャンル

ジャズ

日本

Ohyama "B.M.W" Wataru
Kadota "JAW" Kousuke
Nirehara Masahiro
ヒイズミマサユ機





バンド

ジャズをベースにしながら、躍動感溢れるラテン的な要素だったり、緊張感溢れるロック的な要素を含んだサウンドなのでジャズ初心者でも聴きやすいかと思います。

PE'Zがまだデビューする前に、ストリートでライブをしていた時は警察官にライブを止められるくらいまで観客を増やしたこともありました。

メンバーのヒイズミマサユ機は元々椎名林檎率いる「東京事変」で活躍していました。

PE'Zは日本だけに留まらず世界に向けて活動しており、ヨーロッパ、韓国、台湾などにもアルバムを発表しています。

イギリスのマンチェスターやロンドン、オランダのアムステルダムにてライブをしていき、2006年にはカナダ「カナディアンミュージックフェスティバル」「サウスバイサウスウエスト」に出演し、初のUSツアーを全9公演行いました。

PE'Zとフォークシンガーの「suzumoku」がコンビを組んだ「pe'zmoku」というプロジェクトもあるので、インストメンタルミュージックが苦手な方はそちらをおすすめします。

つい先日2015年いっぱいで解散することが発表されました。

アルバム

本作はPE'Zのメジャーデビューフルアルバムであります。

勿論このアルバムでもPE'Zの持ち味である躍動感溢れる曲や緊張感溢れる曲が聴けます。

このアルバムは堅苦しいジャズが苦手な人や普段ロックばかり聴いていてジャズを聴いてみたいと思っている人におすすめします。

ポップでキャッチーなメロディーがこんなに詰まったジャズアルバムはなかなか無いと思います。

エネルギーに満ち溢れた若者達だからこそ作れる躍動感溢れるジャズの名盤を是非。
人が夢を見るといふ事


拍手[0回]

Copyright © 『私的名盤おすすめ処』 : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]