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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Ron Carter / The Golden Striker (2002年)



今回紹介する名盤はアメリカのジャズタイムズ誌で「最も過大評価された音楽家」と言われたジャズベーシストのアルバムです。

ジャンル

ジャズ
ボサノヴァ

アメリカ

Ron Carter (bass)
Mulgrew Miller (piano)
Russell Malone (guitar)

アーティスト

過大評価されてるというのは素晴らしく名誉な事だと思います。
何の評価も受けず消えていく人ばかりの世界なのですからね。

あのPat Methenyに影響を与えたジャズギタリストの巨匠Jim Hallとの相性は抜群でいくつも名盤を残していますし、Herbie Hancockの処女航海でベースを演奏している。

これだけ見ても素晴らしい功績だと思うのですがね。

若かりし頃のRon Carterはクラシックのコントラバス奏者を目指して1日8時間に及ぶ猛練習をするも、人種差別によってオーケストラ団体に入団できませんでした。

しかし、Ron Carterの確かな実力と個性を見抜いたジャズの帝王Miles DavisはPaul Chambersに代わるモードジャズのベーシストとして抜擢しました。

60年代のMiles Davisの音楽を裏で支えた人物と言っても過言ではありません。

アルバム

本作の音世界はジャズと言うには少し暖かみがある気が私はして、少しボサノヴァの雰囲気を感じます。

秋の終わりや冬に暖炉や焚き火で暖をとっている時のような優しい暖かさを感じる音世界です。

ウッドベースの柔らかな低音に乗り、流れるようなピアノとギターの演奏で心暖まる名盤を是非。

The Golden Striker


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Gerry Mulligan / Night Lights (1963年)

今回紹介する名盤はジャズ界では数少ないバリトンサックス奏者のアルバムです。

ジャンル

ジャズ
クールジャズ

アメリカ

アーティスト

Gerry Mulliganはピアノの腕前も一流なのに、バリトンサックスという貴重な楽器を演奏出来るのでピアニストとしての認知度は低いです。

ピアノもサックスも出来て作曲に編曲も出来るというハイブリッドな存在でもあります。
弱冠20歳でGil Evansと出会いジャズに深く関わり力をつけていきました。

その経験を生かし後にMiles Davisのアルバムとしてまとめられた「Birth of Cool」でバリトンサックス奏者として参加し、「Jeru」と「Venus De Milo」をそれぞれ手掛けました。

また、モダンジャズのビックネーム「Stan Kenton Orchestra」の編曲も担当したこともあります。
1952年にはChet Bakerと組み、当時としては革新的なピアノレスカルテットを結成して音楽業界を驚かせました。

1980年代に入ると時代の流れを汲み取りフュージョン系の作品を発表したりと柔軟に活動しています。

アルバム

本作はこれまで脇役に徹していた縁の下の力持ちGerry Mulliganが初めて主役になり製作された作品です。

この事からGerry Mulliganの代表作とされる名盤で、このアルバムのタイトル曲「Night Lights」ではGerry Mulliganのピアノの音を聴くことができます。

このアルバムほど「しっとり」や「ムーディー」な雰囲気を表現した音世界はないのではないかと思います。

静かな夜にしっとりと聴く大人の世界にこのジャズ名盤を是非。

Night Lights

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Norah Jones / Come Away With Me (2002年)



今回紹介する名盤は2000万枚以上売り上げてグラミー賞8部門を獲得したアルバムです。

ジャンル

ジャズ
カントリー
フォーク

アメリカ

アーティスト

Norah Jonesはジャズピアニストの母とThe Beatlesに影響を与えるほど有名なインドの音楽家謙シタール奏者の父Ravi Shankarとの間に産まれました。

アメリカで活動しているのにも関わらずQ誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガーで77位にランクインしています。

「Carole King、Joni Mitchellの系譜を継ぐ、和み系シンガーソングライター」として形容されますが、ここ最近のNorah Jonesはその音世界を飛び出して、独自の音楽を展開させています。

21世紀以降2000万枚以上売り上げたアルバムは、2002年にEminemが発表した「The Eminem Show」、2011年にAdeleが発表した「21」そして、2002年にNorah Jonesが発表した「Come Away With Me」だけです。

Norah Jonesの音楽はジャズをベースにしているのですが、お堅い感じはなく極上の演奏とスモーキーな歌声がしっとりと流れます。
なので、ジャズ入門にもいいのではないかと思います。

アルバム

本作がこんなにも売れた要因の1つに発売された年にあると思います。

2001年に同時多発テロがアメリカで起きました。
これによって世界中に不安感が蔓延し、皆癒しを求めていました。
そんな中に発売されたNorah Jonesの音楽はたくさんの人の不安感を消し去ったことだと思います。

唄ものジャズの中では最高峰と言っていいアルバムです。
彼女のハスキーな声を最大限生かすことに徹する演奏は秀逸です。

皆誰しも悩み事があるものです。
そんな悩み事で頭がいっぱいになったら、このアルバムを聴いてみて下さい。

彼女の声でしっとり癒されるセラピー効果のある名盤を是非。

Don't Know Why


Come Away With Me


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Bill Evans / Waltz for Debby (1961年)



今回紹介する名盤はHerbie Hancock、Chick Corea、Keith Jarrettといった生ける伝説ピアニスト達に多大な影響をあたえた人のアルバムです。

ジャンル

ジャズ

アメリカ

Bill Evans – piano
Scott LaFaro – bass
Paul Motian – drums


アーティスト

Bill EvansはMiles Davis卒業後、即興演奏で評価を受けました。
数多くあるジャズのアルバムの中で名盤を1つ教えてと言われたら、ジャズの帝王Miles Davisの「Kind of Blue」か、Bill Evansの「Waltz for Debby」をすすめる人が多いのではないでしょうか。
因みにBill Evansは「Kind of Blue」にも関わっているんですけどね。

ジャズって何を聴けばいいか分からないという人は楽器で選んでみてはいかがでしょうか。
ピアノ、ギター、管楽器いろいろあります。
もし、ピアノジャズの名盤を探しているのであればBill Evansの作品を聴けば満足していただけるはずです。

アルバム

本作はヴィレッジ・ヴァンガードでのライブアルバムなので、食事をしている人達の話し声や、食器の音や拍手の音も入っています。
それを邪魔とするか良しとするかで全然違うと思います。

私は当時の空気感とかが伝わるので良しとしました。
私がこのアルバムを聴いて1つ疑問に感じることは、ここで食事をしている人達はこの演奏を聴きに来たわけではないのか?ということです。

Scott LaFaroのソロの後拍手や歓声がないのです。
あれほどの演奏を聴けばアメリカ人ならスタンディングオベーションになりそうなものです。
当時の人達にとってジャズは身近なものだったのでしょうか。
とても興味深いです。

本作で迫真のベースを魅せてくれたScott LaFaroはこの演奏の11日後に事故でなくなってしました。
Bill Evansトリオで欠かせない存在だったのに、とても残念です。

後世に語り継がれるピアノトリオが魅せた名盤を是非。

Waltz For Debby


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Pat Metheny/ Secret Story (1992年)




今回紹介する名盤は私の一番好きなギタリストからのアルバムです。

ジャンル

フュージョン
プログレッシブジャズ
ジャズ

アメリカ

アーティスト

Pat Methenyはこれまでに10回以上もグラミー賞を受賞しています。
Pat Methenyが新作を発表するとその年のグラミー賞の枠が1つ無くなると言われるほどのグラミー賞の常連なのです。

私がPat Methenyを始めて知ったのは、友人に「この動画見てみて、おかしいから」と言われて見た動画がこれです。



始め何を演奏しているかわかりませんでした。
これは紛れもなくギターだそうです。
弦の数は42もある「ピカソギター」という代物です。

大学生の私は世界には面白い人がいるんだなーと衝撃が凄かったです。

Pat Methenyはたくさんのアーティストと共演しています。
Pat Methenyのデビュー作品にはJaco Pastoriusが参加していたり、Joni Mitchellのライブに参加したり、ジャズギタリストの巨匠Jim Hallと共作したりと様々な出会いからPat Methenyの才能は開花されました。

しかし、最近では優秀な科学者やエンジニア達と数ヶ月かけて完成させた自動演奏装置オーケストリオンを使い、独りで作品を作っていたりもします。

Pat MethenyのトレードマークはギブソンES-175とボーダーの服です。

私がPat Methenyの曲の中で1番好きな曲「Last Train Home」はアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」でエンディングで使用され、ダウンロード数が200倍に跳ね上がり話題になりました。


アルバム

本作を作るにあたって、なんと構想に6年も費やしたそうです。
聴いてみるとそれも頷ける音の広大な広がり、深みのあるサウンドで非常に壮大に仕上がっています。

それは今回Pat Metheny GroupというバンドサウンドではなくPat Metheny個人と多くの共演者により本作が製作しているからだと思います。

矢野顕子やロンドン・フィル・オーケストラなど総勢75名のアーティストが参加しています。
民族音楽だったりオーケストラだったりが上手くジャズに溶け込んで、ジャンルを超越した壮大な音世界が出来上がっています。

何度聴いても新たな発見ばかりで音のジャングルを探検しているかのような名盤を是非。


Pat Metheny流ワールドミュージック



空を駆け抜けるような曲



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