忍者ブログ

『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Battles / Mirrored (2007年)



今回紹介する名盤は各バンドの達人たちを集結させたバンドのアルバムです。

ジャンル

マスロック
プログレッシブロック
ポストロック

アメリカ

Ian Williams
John Stanier
Dave Konopka

バンド

BattlesはDon CaballeroのIan Williams、LynxのDave Konopka、HelmetのJohn Stanierという3人で活動しています。
もう脱退しましたがTyondai Braxtonという凄腕のアーティストもいました。

Battlesの特徴は何が何だかよくわからない意味不明な音世界です。

リズム、メロディー、演奏どれを取っても全く想像の斜め上をいきます。

CDを聴いただけだとBattlesの良さが、さっぱりわからんという人が多いと思います。

それは音を聴いただけだと理解できないからです。
かといってライブを観てもよくわからないかもしれませんが、「何だかわかんないけど、スゲー!」という事が分かるはずです。

それくらい前衛的な演奏をしています。

Battlesはその場で演奏してサンプリングし、速効でループさせてあの複雑なアンサンブルを仕上げていきます。

言わば「人力テクノ」と形容するとわかりやすいかもしれません。

Battlesは東日本大震災の直後に来日してくれる程親日バンドなので、これからも日本でライブを観れる機会があるはずです。

その時は迷わずチケットを手に入れて、是非ライブに足を運んでみてください。

アルバム

Battlesは3枚のEPを発表してファンを多く獲得していました。

なので、本作は待望のデビューアルバムということになります。

本作には声を即興でサンプリングして、ビートボックスを作ったりする奇才Tyondai Braxtonが関わっています。

本作の目玉といえばやはり「Atlas」でしょう。

これは各音楽メディアから高い評価を受け、年間のベストリストにあげられました。

ロックとして聴いたら、肩透かしを食らうと思います。

Battlesのメンバーが日本のことを気に入ってくれているからか、何処と無く盆踊りのような「和」を感じるリズムがあります。

それぞれの楽器の音同士がバトルしてるかの様なアンサンブル、躍り狂える名盤を是非。

Atlas


拍手[0回]

PR

Tai Phong / Tai Phong 邦題 恐るべき静寂 (1975年)



今回紹介する名盤はベトナム生まれの二人の兄弟を中心に結成したフランスのバンドのアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
シンフォニックロック

フランス

Khanh Mai
Jean Goldman
Jean Gardet
Tai Sinh
Stephan Caussarieu

バンド

Tai Phongはベトナム出身の兄弟がフロントマンなのでどことなくアジアの香りがします。
というかむしろ「和」の香りと言えると思います。

例えばTai Phongの全てのアルバムジャケットデザインは武士ですし、2013年に発表された「The Return of Samurai」に至ってはタイトルにサムライって書いてあります。

フランスのバンドですが、だからと敬遠しなくて大丈夫です。
なぜなら、Tai Phongは英語で歌っているので、きっと馴染めるはずです。

PINK FLOYDの壮大性とYesの前衛性にGENESISの叙情性、そしてCAMELの哀愁性の良いところ取りみたいな音世界です。

美しいピアノの旋律に泣きのギター、そして幻想的なコーラスでこの音世界は作られています。

プログレッシブロックが苦手な人にこそ聴いてほしい、プログレッシブロックだと言って気後れしないで聴いて欲しいです。

2014年10月に初来日公演を行ったことは記憶に新しいと思います。

アルバム

本当の邦題が「恐るべき静寂」ですがまさにその通りの音楽だと思います。

本作の核とも言える6曲目の始めの「カツ、カツ、カツ」という音も日本でよく耳にしますし、どれも日本人好みのメロディーなんです。

日本人好みの甘美な音と耳触りのいいメロディーが流れる名盤を是非。

Sister Jane


拍手[0回]

PINK FLOYD / Atom Heart Mother 邦題 原子心母 (1970年)



今回紹介する名盤はPaul McCartneyに「彼らにはノックアウトされたよ」と言わしめたバンドのアルバムです。


ジャンル

プログレッシブロック
サイケデリックロック

イギリス

Nick Mason
David Gilmour
Roger Waters
Richard Wright
(Syd Barrett)

バンド

PINK FLOYDはローリングストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティストにおいて第51位にランクインしています。

PINK FLOYDは1965年に結成した老舗バンドですが、つい最近出した新作2014年発表の「The Endless River」で軽く全英1位を取ってしまうモンスターバンドです。

プログレ御三家
Yesはハードロックを突き詰めたプログレ
King Crimsonはジャズを突き詰めたプログレ
PINK FLOYDはサイケデリックロックを突き詰めたプログレのような感じがします。

最近の日本のオリコンチャートでミリオンセラーといって大々的に言っていますが、PINK FLOYDのアルバム総売上枚数は2億5,000万枚です。
比べてしまうのは間違いかもしれませんが。

幻想的で叙情的なサウンドに哲学的で文学的な詞を乗せるとPINK FLOYDの音世界が出来上がります。

他のプログレバンドに比べてテクニックを披露するのだけではなくて、幻想的なサウンドを巧みに操り独自の緊張感や高揚感を作り出します。

因みにジョジョの奇妙な冒険の東方仗助のスタンドや広瀬康一のスタンド、更にはラスボス吉良 吉影の父親のスタンドの元ネタです。

アルバム

PINK FLOYDというと「狂気」「炎」のイメージがありますが、私はこの「原子心母」が一番好きです。
1曲目の中間位にある間奏のDavid Gilmourの泣きのギターが大好物なんです。

David Gilmourのギターは哀愁があって渋くとても上手いんです!
テクニックがあるとかではなく「上手い」んです。
テクニックだけで言えばDavid Gilmourより優れている人はたくさんいると思います。
しかし、David Gilmourより音選びや演奏の表現力のある人はなかなかいません。

本作はオーケストラをロックに取り入れてたくさんの批評家達から評価を受けました。
そして、PINK FLOYD初の全英1位と商業的にも成功した名盤です。

幻想的な音にDavid Gilmourの泣きのギター、オーケストラやコーラスで贅沢に仕上げたプログレッシロックとか関係なく音楽としての名盤を是非。

Atom Heart Mother

拍手[0回]

King Crimson / In The Court Of The Crimson King (1969年)



今回紹介する名盤は音楽界に革命を起こしたプログレ御三家の一人のアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
実験音楽
ジャズロック
フリージャズ

イギリス

Robert Fripp



バンド

皆さんが考えるロックがもっとも栄えていた1年は何年でしょうか?
私は1969年が最も実りのある年と考えます。

The Beatles「Abbey Road」
The Who「Tommy」
Led Zeppelin「Led Zeppelin」「Led Zeppelin Ⅱ」
The Band「The Band」
The Glateful Dead「Live/Dead」
The Rolling Stones「Let It Bleed」
Bob Dylan「Nashville Skyline」
King Crimson「In The Court Of The Crimson King」

他にもたくさんありますがこれら名盤すべて69年発表なんです。
そして、忘れてはいけない伝説のフェス「ウッドストック」もありました。

Robert Frippはローリングストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリストにおいて第62位のギタリストでロックギタリストでは珍しい椅子に座りながら演奏します。
Robert Frippの演奏を聴いたJimi Hendrixは「左手で握手してくれ、こっちの方がハートに近いから」と言った逸話があります。

また、Brian Enoと親交がありMicrosoft Windows Vistaの起動音の製作を手がけるなどもしています。

70年代King Crimsonはフリージャズを突き詰めたプログレッシブロックといった感じのバンドで、80年代King Crimsonは後のマスロックに多大な影響を与えることになります。
90年代以降Robert Frippは年老いていくのと逆転して歳を重ねるごとにますますヘビーなサウンドを鳴らしていきます。

King Crimsonを初めて聴いたThe WhoのPete Townshendは「恐ろしいほどの傑作だ」と言ったり、イギリスの音楽雑誌ではあのThe Beatlesの「Abbey Road」を無名バンドのデビューアルバムが引き摺り下ろしたと騒がれてThe Beatles一色の時代に革命を起こしたのです。

因みにジョジョの奇妙な冒険 第五部のラスボス、ディアボロのスタンドの元ネタです。


アルバム

私はこのアルバムを初めて聴ける人が羨ましく思います。
それくらい初めて聴いた時の衝撃は凄かったです。

当時NUMBER GIRLASIAN KUNG-FU GENERATIONとかを聴いていた私はこんな音楽があるのか!?とビビってしまいました。
なので、どんな曲なのかはあえて書きません。
是非聴いてみてください。

一撃必殺の1曲目、本当にぶっ飛びます。
あまりにハマりすぎて家で流しまくっていたら、当時高校生の妹が1曲目のイントロを鼻歌を歌っていたのはいい思い出です。

私の思うこのアルバムの凄いところは、1曲目と2曲目が全然違うテイストなのに、アルバムとしての統一感は損なわれていないところです。
一貫してKing Crimsonの音世界なんです。

世の中がThe Beatles一色だった時代に当時ほぼ無名だったバンドの度肝を抜かれる革命的名盤を是非。

関連記事
King Crimson / Discipline (1981年)

#1 21st Century Schizoid Man


#3 Epitaph


拍手[0回]

Don Caballero / American Don (2000年)



今回紹介する名盤はマスロックと言う音楽を開拓したバンドのアルバムです。

ジャンル

マスロック
プログレッシブロック
ポストロック

アメリカ

Damon Che
Ian Williams
Eric Emm

バンド

マスロックは直訳すると「数学的ロック」です。
計算し尽くされた音の配置、変拍子やポリリズムを圧倒的テクニックで演奏するロックのことをマスロックという感じで私は理解しています。

King Crimsonの「Discipline」のようなギターアンサンブルと思っていただければ想像しやすいかと思います。
なので80年代以降のKing Crimsonが好きな方は是非とも聴いてみる価値はあると思います。

ポストロック+プログレッシブロック=マスロックというイメージだと分かりやすいかも知れません。
Don Caballeroのギタリストは後のBattlesというバンドの立役者でもあります。

またバンドのフロントマンがドラミストなので、ドラムのリズムは複雑です。
しかし、複雑だからこそ聴いていて楽しいんです。

アルバム

本作は日本でも数々の名作を生み出しているSteve Albiniがレコーディングしました。

曲の展開が目まぐるしく変わる1曲目「Fire Back About Your New Baby's Sex」で始まったかと思うと、ミニマルミュージック的なアプローチの2曲目「Peter Criss Jazz」など様々です。

ジグソーパズルのピースをはめ込むのと同じように、ギター、ベース、ドラムの音を一寸の狂いなく合わせて出来た名盤を是非。

#1 Fire Back About Your New Baby's Sex


#7 Details On How To Get ICEMAN On Yoru License Plate


拍手[0回]

Copyright © 『私的名盤おすすめ処』 : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]