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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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四人囃子 / 一触即発+2 (1974年)


今回紹介する名盤は日本のPINK FLOYDと言われるバンドのアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
サイケデリックロック

日本

岡井大二
森園勝敏
佐久間正英
坂下秀実
(中村真一)
(佐藤ミツル)
(茂木由多加)


バンド

四人囃子の初期はプログレッシブロックやハードロック、サイケデリックロックの影響を多大に受けたサウンドに非現実的な詞世界で出来ています。

当時18歳の若さでPINK FLOYDの「Echoes」を完璧に演奏できるバンドとして名を馳せていました。
しかし、後期になると佐久間正英の影響でテクノやエレクトロニカといったサウンドが色濃く反映されていて、初期と後期では別のバンドと言えるくらいです。

1975年にDeep Purple日本武道館公演の前座を務めて、1978年Rainbow来日の際、Rainbowのスタッフから「あのバンドはまだやっているのか?」という逆オファーがあり、またしても前座に起用されました。
また、Jeff Beck、New York Dolls、Frank Zappaなどのバンドと同じステージで演奏したことあるくらいの実力者なんです。

そんな生ける伝説バンドは2008年からまた活動を活発化させて、フジファブリックと「9人囃子」として共演をしたり、SOIL&"PIMP"SESSIONSと「十人囃子」としてセッションしたり、頭脳警察と「頭脳囃子」としての対バンしたり、して話題になりました。
また、映画「ドランクモンキー 酔拳」に「酔いの伊達男」が使用されました。


アルバム

本作はそんな四人囃子が1974年に発表したデビューアルバムの再発盤で日本のプログレッシブロック界のアルバムの中では極めて初期の作品です。

この「+2」というのはシングル「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」「ブエンディア」の2曲を追加したという意味です。

この2曲とも名曲なので再発盤を選ぶことをおすすめします。

「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」は私の妹も気に入った数少ない名曲です。

ロック黄金期に世界に通用する日本のプログレッシブロックバンドの初期衝動を収めた名盤を是非。

空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ


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人間椅子 / 人間失格 (1990年)



今回紹介する名盤はBlack SabbathやKing Crimsonなどの音楽を「和」の世界にしてしまうバンドのアルバムです。

ジャンル

ハードロック
ヘヴィメタル
プログレッシブロック
サイケデリックロック
ドゥームメタル

日本

和嶋慎治
鈴木研一


バンド

人間椅子は中学生からの付き合いの和嶋慎治と鈴木研一が中心とした青森県出身バンドです。

人間椅子を一躍有名にしたことは1989年に放送されていた深夜番組「三宅裕司のいかすバンド天国」に出演したことでしょう。
鈴木のねずみ男にしか見えない奇抜な衣装で色物バンドかと思われましたが、演奏が始まった瞬間辛口審査員から絶賛され、番組であまり見られない完奏を成し遂げました。

この時、審査員達が人間椅子に対して「文芸ロック」と称され、以後高評価を受けたバンドには審査員から「○○ロック」と肩書きを与えることが慣例となりました。

人間椅子の特徴はプログレやハードロックを基調としながら津軽三味線由来の旋律や和音階を巧みに取り入れ、そこに津軽弁の歌詞が絡み独自の音楽に見事昇華させました。

最近では ももいろクローバーZの楽曲「黒い週末」にギターで参加して話題になりました。

また、「BEST FUNDOSHIST AWARD 2013」に選出され話題になりました。

私が人間椅子を知ったのは、King Crimsonの動画を調べていた時に見つけたこの動画です。
3人だけで「21st Century Schizoid Man」をこの完成度です。


アルバム

本作はそんな人間椅子のデビューアルバムで初期のBlack Sabbathや初期King Crimsonの影響を色濃く受けた音楽性に江戸川乱歩の小説のような詞を乗せた作品です。

本作の2曲目「針の山」はBudgieの「Breadfan」をカバー曲になっていて、ライブでも頻繁に演奏される名曲です。

1990年代に発表された音源とは思えない音質の悪さですが、これは鈴木研一の「アナログ時代のLPを意識した」という考えの影響であります。

しかし、この音質が逆に人間椅子の持つ猟奇的で重く暗い音世界にピッタリだと私は感じました。

イギリスのハードロック黄金期のサウンドと、日本が世界に誇る文学が出会った名盤を是非。

針の山


りんごの泪


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Fredde Gredde / Thirteen Eight (2011年)



今回紹介する名盤は日本ゲームやアニメが大好きなスウェーデン人のナイスガイからのアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
シンフォニックロック

スウェーデン

Fredrik Larsson

アーティスト

私とFredde Greddeの出会いはニコニコ動画でASIAN KUNG-FU GENERATIONの動画を調べていた時に【ナルト】スウェーデン人がアジカンを歌うとこうなる【短い】という動画を見つけたことが始まりです。
私の好きなアジカンを北欧の人が歌うという好きなもの同士、これは観るしかないと思い観た結果、アジカンの動画を調べるのを一旦やめて、この人の動画を漁り始めました。

すると日本のアニソンのカバーだけでなく、任天堂の人気シリーズ「ゼルダの伝説」の音楽を一人でやってる動画もありました。
一人でコーラスを多重録音して、ギターやシンセは勿論のことアコーディオンやリコーダーなど様々な楽器を演奏しているマルチプレイヤーでした。

他にもQueenの名曲「Killer Queen」を一人でやってしまうなど面白い人で興味が湧き、この人について調べることにしました。
しかし、動画以外の情報を見つけることが出来ず日々が過ぎていきました。

そして、1年以上過ぎすっかり忘れていた頃私は友人とディスクユニオンのプログレッシブ館でCDを物色していた時、店内で2011年発表「Thirteen Eight」がかかりFredde Greddeの歌声を耳にしたとたん記憶が一気に甦り店員さんに聞きすぐに購入しました。

その時の興奮は今でも覚えています。

Owl CityのようなメロディーセンスにQueenのような美しいコーラスでFrost*のようなシンフォニック系のプログレといった音世界です。

このメロディーを大事にする精神は日本の音楽からの影響ではないでしょうか。

アルバム

本作はそんなFredde Greddeのデビューアルバムです。
下手なプログレバンドはただ長い曲を垂れ流して中弛みがありますが、Fredde Greddeはまるでいろんな音楽のサビを繋ぎ合わせたかのような甘美なメロディーづくしになっています。

アコースティックギターやアコーディオン、フルートといった楽器を使い叙情的な雰囲気を助長させます。

プログレといって敬遠しなくても大丈夫です、ラストの「Time Will Tell」は15分を越えますが、それ以外は4、5分程と短めで聴きやすいと思います。

日本人好みの美メロセンスを持つ若者がゲーム音楽やアニソンをプログレに昇華させた名盤を是非。

Solace Distant


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It Bites / The Tall Ships (2008年)



今回紹介する名盤は私の1番好きなバンドFrost*のギタリストJohn Mitchellが中心となり復活したバンドのアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
シンフォニックロック
ポップロック

イギリス

John Mitchell
John Beck
Lee Pomeroy
Bob Dalton
(Francis Dunnery)


バンド

It BitesはYesやAsiaなどで知られる敏腕マネージャーBrian Laneがプロデュースし、当初は「第2のYesとAsia」としての売り込みが考えられていました。

1986年に発表されたシングル「All In Red」「Calling All The Heroes」はイギリスのチャートを賑わせ、最高で6位まで上がるヒットとなり注目を集めましたが、1986年に発表されたアルバム「Big Lad In The Windmill」これには「Calling All The Heroes」も収録されていたのにも関わらず、売り上げはあまり伸びませんでした。

しかし、その結果に臆すこと無く次作1988年発表「Once Around The World」では演奏時間が9分、15分という大作を収録し、今までのポップロックとおさらばし、プログレッシブロックの影響を強く感じさせる作品となりました。

そして、1989年発表「Eat Me In St.Louis」ではアートワークにYesの第六のメンバーと言われるほどYesの作品に貢献したRoger Deanが参加して話題になりましたが、本作を発表して間もなく解散してしまいます。
しかし、2006年に様々なバンドで活躍していたJohn Mitchellが中心となり再結成されました。

元々John MitchellはIt Bitesのファンだったらしいです。
It Bitesの特徴は超絶技巧の演奏や長尺の曲をさらりと聴かせてしまうセンスが抜群にあるんです。

アルバム

本作はIt Bitesの復活作ということで注目を集めました。

It Bitesの中心的存在だったFrancis Dunnery不在で発表されたことで、古くからのファンは心配していたに違いありません。
しかし、そこはさすがJohn Mitchell、不安を吹き飛ばすほどの出来なんです。

ファンだったJohn MitchellだからこそわかるIt Bitesらしさを持たせつつ、パワーアップして帰った来ました。

聴きやすいメロディーなのに、行われている演奏はテクニカルなんです。

程よいプログレ感なのでプログレ入門に最適な名盤を是非。

The Tall Ships


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The Tangent / The Music That Died Alone (2003年)



今回紹介する名盤はTHE FLOWER KINGSやVAN DER GRAAF GENERATORのメンバーが参加するスーパーバンドのアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
ジャズロック
シンフォニックロック

イギリス

Andy Tillison
Roine Stolt
David Jackson
Sam Baine
Zoltan Csorsz
Jonas Reingold
Guy Manning


バンド

The Tangentは元々Andy Tillisonのソロプロジェクトで「The Music That Died Alone」を製作するために始まりましたが、集結したのがTHE FLOWER KINGSとVan Der Graaf Generatorのメンバーという充実ぶりでこれ以降も活動を続けることになりました。
これまでに発表したアルバムは9枚にもなりライブアルバムも合わせると13枚と結構多作であります。

King Crimsonはフリージャズとプログレを突き詰めたバンド、Yesはハードロックとプログレを突き詰めたバンド、PINK FLOYDはサイケとプログレを突き詰めたバンドだとすると、The Tangentはモダンジャズやクールジャズとプログレを突き詰めたバンドという感じがします。

THE FLOWER KINGSはもちろんのことFrost*やKino、Tai Phongといったバンドが好きなら必ず琴線に触れるはずです。

プログレッシブロック独特の難解さは無く、疾走感ある美メロでとても聴きやすく仕上げられているのもプロの技だと言えます。


アルバム

本作はThe Tangentのデビューアルバムになっていて、やりたいことや初期衝動がたくさん詰まっています。

1曲目「Time for You」のイントロからトップギアで最後まで疾走していきます。

70年代というプログレ全盛期のサウンドを上手いとこ昇華していて本当に感心します。

美メロのシンセに疾走感溢れるギターに気持ちいい変拍子のリズム隊、そして音に深みを与えるサックスを一流奏者が鳴らす名盤を是非。

In Darkest Dreams


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