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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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百景 / とおくをつなぐもの (2010年)



今回紹介する名盤はギター、ベース、ドラムのスリーピースバンドから作り出されるセンチメンタルなアルバムです。

ジャンル

ポストロック
インディーロック

日本

ナカモト シュウヘイ 
キヤブ ナツコ
タナカ ケン


バンド

百景とはギター、ベース、ドラムという基礎的な編成で暖かみのあるサウンドスクープを作り出します。

スリーピース特有の一人も欠けてはならないアンサンブルが聴いていて気持ちいいんです。

邪魔な音や無駄な音は一切無く、それぞれが自分の仕事をこなしていて作られるバンドアンサンブルは至高です。

最近のバンドはすぐにコンピュータで作った電子音を使いたがりますが、百景はこの3つの楽器の音を大切に使っているところにこだわりを感じ好感が持てます。

ギターのナカモト シュウヘイは好きなアーティストにNeil YoungGrateful Deadをあげています。

ドラムのタナカ ケンは好きなアーティストにThe Beach Boys、The Zombies、細野晴臣をあげています。

音楽の趣味が似ている方は是非とも聴いてみてください。

ライブバンドとしての評価も高く、2007年から2008年にかけてはアメリカや台湾の野外音楽フェスティバルに出演するなど、国内外で数々のステージに立ち、多彩なジャンルのアーティスト達と共演をしました。

アルバム

本作はミニアルバムなので百景を知るにはうってつけだと思います。

百景の音楽を聴くと一人で小旅行に行きたくなります。

心地好いメロディーなのに、どこかセンチメンタルなところがあり、知らない人達が住んでいる知らない土地で独り旅に来て百景の音楽を聴くといいでしょう。

最小限の3つの楽器から大切に紡ぎ出されるセンチメンタルな名盤を是非。 

陽炎レールウェイ


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Slint / Spiderland (1991年)



今回紹介する名盤はポストロックというジャンルの土台を開拓してくれたバンドのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
マスロック
スロウコア

アメリカ

Brian McMahan
David Pajo
Britt Walford
Ethan Buckler
Todd Brashear

バンド

Slintはポストロックという言葉のない時代にポストロックをしていました。

ポストロックの創始者と言えばTortoiseMogwaiというイメージだと思います。

そのMogwaiの特長である「静」「動」という音世界に最も影響を与えたバンドがSlintであります。

そして、SlintのギタリストDavid PajoはSlintを解散後Tortoiseで活動したり言わば、ポストロック先駆者と言えると思います。

今はギターでいろいろな音色を出す人がいます。

例えば、象の鳴き声を出すKing CrimsonのAdrian Belewや、ピックの代わりにコインを使い無数の音色を奏でるQueenのBrian Mayなどたくさんいます。

しかし、Slintの音はギターの弦の鋼の鳴る音をそのまま増幅させただけの音に聴こえます。
その刻みつける様なリフの音は暗く深い音で美しい音なんです。

1986年~1992年まで活動していて、その後も少し活動したりしていたようですが2013年からまた本格的に活動を開始しています。

アルバム

本作はSlintのセカンドアルバムにしてラストアルバムであります。

Slintの音世界は本作で完成されたと言ってもいいくらいの出来だといえます。

これ以上音を重ねてもただ蛇足になるだけですし、これからさらに音を引いてしまっては深みが無くなるというギリギリの状態がこの張り詰めるような緊張感を演出しているように感じます。

格闘家が自分にあった体重に減量する様ににているかもしれません。

重すぎると軽快に動けず、すぐにスタミナ切れを起こしてしまいますし、逆に軽すぎてもパワー不足で相手を倒せません。

張り詰めた緊張感ある暗闇の中で鳴る鋼の音と淡々と流れる語り、そして突如訪れる轟音の壁と叫び。

この儚く美しい張り詰めた空気が詰まった名盤を是非。

Good Morning, Captain


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Mogwai / Mogwai Young Team (1997年)



今回紹介する名盤はポストロックを開拓し、発展させてシーン牽引するポストロックを代表するバンドのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
シューゲイザー

イギリス

Stuart Braithwaite
Dominic Aitchison
Martin Bulloch
John Cummings
Barry Burns


バンド

ポストロックとは「ロックの楽器をロックとは別の目的で使用してギターをリフやコードのためでなく、音色や響きを作るために使う」や「静と動を基調としたインストサウンド」ということなのですが、Mogwaiはその全てを含んだ音楽をしていて20年もの間シーンの代表に君臨し続けています。

Mogwaiほどライブ栄えするバンドも少ないと思います。
CDで聴くと「ふーん…」で終わってしまっても、ライブの大迫力の音の壁を経験してから聴くと全然違うと思います。

全てを吹き飛ばすくらい激しいノイズの洪水と、一転して河のせせらぎのような音の波を上手く操って独自の音世界を展開させています。

当時の流行りジャンルはブリットポップだったにも関わらず、メンバーの平均年齢18歳そこそこで、こんな音楽を演奏し、「Mogwai Young Team」発表したことに驚かされます。

Mogwaiが影響を受けたバンドに「Slint」を挙げられます。

また、映画「Knock for Knock」やジダンのドキュメント映画「ジダン 神が愛した男」など映画の音楽を担当をしたりしています。

アルバム

本作はMogwaiのメンバーの平均年齢18歳で発表されたデビュー作でポストロックという音楽ジャンルをメジャーシーンに持ち上げたアルバムです。

本作の1曲目「Yes! I Am a Long Way from Home」とラストの「Mogwai Fear Satan」はポストロックを代表する名曲と言えるほどの曲であります。

因みに、ジャケットになぜか富士銀行の写真が使われていますが、日本版ではそのロゴ部分は著作権の関係で削除されています。

アンビエントのような静寂の音世界とハードコアのような轟音の音世界が共存する名盤を是非。

関連記事
Mogwai / Come on Die Young (1999年)

Mogwai Fear Satan

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SEQUENCE PULSE / Play both ends against the middle (2007年)



今回紹介する名盤は日本のMogwaiと言われるポストロックバンドのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
シューゲイザー

日本

kinya
morisawa
masaki
hasegawa

バンド

SEQUENCE PULSEはAlbum LeafやDon Caballeroなど世界的に有名なポストロックバンドとも交流がある日本のバンドです。

知らなければ海外のバンドかと思うほど日本人離れした音楽センスを持つバンドであります。

また、ドキュメンタリー番組「Drive 2」などへ楽曲を提供したり、「シューゲイザー至上主義」などのコンピレーション作品に参加したりと幅広く活動をしています。

SEQUENCE PULSEはMogwaiから伝わる「静」「動」を基調に作り出す音世界です。
Mogwaiは「静」「動」でしたが、SEQUENCE PULSEの音は「静」というよりは「清」という感じがしました。

シューゲイザー特有の轟音の向こうに微かに聴こえる清涼なシンセの響きと冷たい電子音が聴いていて気持ちいいんです。

アルバム

本作は完全なインストアルバムではなく、たまにある唄もアルバムに抑揚をつけていて私はいいと思いました。

私のお気に入りは9曲目の「Moon Over」なんです。

これを聴いていると空に飛んでいるかのような気持ちになります。

この曲のシンセの音がたまらなく好きです。

轟音の中で清涼感あるシンセの音は確かにそこにあります。

「清」と「動」を体験できるこの名盤を是非。

Hush


Love Affair


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Akira Kosemura / Tiny Musical (2008年)


今回紹介する名盤はIKEA、KFC、BLENDY、NIKON、MISAWA HOME、TOSHIBA、SHARP、FUJITSUなど多くの広告音楽を手掛ける日本の若きアーティストのアルバムです。

ジャンル

ポストクラシカル
アンビエント
エレクトロニカ

日本

小瀬村 晶

アーティスト

小瀬村 晶は1985年生まれという若さなのにも関わらず、上記した会社の広告音楽を任される他に、ファイナルファンタジーVのエンディングテーマ曲「親愛なる友へ」のリアレンジ楽曲制作や舞台「ナミヤ雑貨店の奇蹟」や映画「最後の命」など様々な場面で音楽を担当しています。

また、HMVオンラインで月一連載コラム「細い糸に縋るように」を連載もしています。
そんな多忙なのにも関わらず、ほぼ毎年Akira Kosemura名義で新作をリリースしているのです。

その様々な場面で活躍する小瀬村 晶はPitchforkやTHE AGEといった海外の音楽誌や新聞紙でその才能を取り上げられ、世界的な評価を獲得しています。

HeliosやOlafur Arnaldsなどと比べても引け劣らない確かな実力と美しいメロディーセンスを持っています。

ピアノの音と少しの電子音を中心に構成されるメロディーはインストなのにも関わらず、まるで唄っているように感じる心地好さがあります。

アルバム

本作は小瀬村 晶が純粋に音を楽しむ事をコンセプトに作られたセカンドアルバムです。

6曲目の「Light Dance」は本当に美しいの一言です。

インストなので、勿論メッセージ性なんてものはないたった4分弱の曲に人生を感じる名曲です。

ピアノの旋律の周りを優雅に漂う電子音がまた心地いいんです。

日本が世界に誇る若き音楽家が紡ぎ出した旋律を聴ける名盤を是非。

Light dance

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