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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Kyte / DEAD WAVES (2010年)



今回紹介する名盤はポストSigur Rósと呼び声高いバンドからのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
シューゲイザー
エレクトロニカ
アンビエント

イギリス

Nick Moon
Tom Lowe
Scott Hislop

バンド

Kyteを説明する際によくRadioheadやSigur Rósを引き合いに出されます。

北欧の空気感の中にRadioheadの「The Bends」のようなエモーショナルが共存した音楽、謂わば冷たい情熱という矛盾のような音世界です。

Sigur Rósが深海ならKyteは滝です。
Kyteのアルバムの再生ボタンを押すと真っ白の世界に飛ばされます。

もっと言うと無色透明の三ツ矢サイダーの中にいる感じです。
シュワシュワの炭酸水のような気持ちいいノイズサウンドに私は感じました。

ちなみにこのアルバムには収録させていませんがKyteの曲が映画「余命1ヶ月の花嫁」で使われていたらしいですよ。

ちなみにKyteの中心人物Nick Moonはバンド活動と並行して「Green Trees」という名義でソロ活動をしていてコツコツと作曲し、2011年にアルバムを発表しています。

アルバム

本作を聴き終えた後に残るのは、爽やかな高揚感です。

真夏に運動して汗だくになってシャワーを浴びて、クーラーのかかった部屋で三ツ矢サイダーを飲みながら聴いたら最高です。

この真っ白な炭酸水のようなサウンドを滝のように浴びて煩悩や邪念を綺麗さっぱり流しましょう。

頭と心が清らかになれる名盤を是非。

The Smoke Saves Lives



Kyte / Science for the Living (2009年)


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Matryoshka / Laideronnette (2012年)



今回紹介する名盤は無名ながら口コミで噂が広がり、驚異的に売り上げたユニットのアルバムです。

ジャンル

エレクトロニカ
シューゲイザー
ポストロック

日本

Sen
Calu

アーティスト

Matryoshkaは元々アート映像やインディーズ映画に使う楽曲などを製作していたトラックメイカーSenと宅録で音源製作をして地道に活動していたCaluがネットで出逢い結成されたユニットです。

Matryoshkaはポーランド語で破滅を意味する「Zatracenie」を発表し新人では異例の売り上げを記録しました。
また、アクションRPGゲームのトリビュートアルバム「NieR Tribute Album -echo-」に参加したりしています。

world's end girlfriendを始め、Goldmund、sasakure.UK、Ametsub、Go-qualiaなど様々なアーティストと共演をしています。

2010年からAnoiceのメンバー達と新しくRiLFというバンドを結成したりしたりもしています。

Matryoshkaの音世界は無機質なのに明るさがある不思議なサウンドで絶望の中で希望と共鳴しようと抗うような音像を特徴としています。

アルバム

本作は無名ながらに驚異的に売り上げた1stから5年待った甲斐があったほどの完成度です。

儚く退廃的なサウンドに美しく荘厳なピアノの旋律、そして優美な女性の声が流れてきます。

この音世界と少しでも長く繋がっていたいのにもかかわらず、世界から切り離されるかのような電子ノイズ、誰もいない闇の中で美しい女性が独り、憂いを帯びた唄を口ずさんでいるかのような感じです。

Sigur Rósが好きなら必ず琴線に触れると思います。

果てしなく美しく、ジャケットの水彩画のような淡く切ない名盤を是非。

Noctambulist


Gentle Afternoon


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Epic45 / May Your Heart Be the Map (2007年)



今回紹介する名盤は田舎や田園風景を思い浮かべるノスタルジックな音世界を作り出す二人組のアルバムです。

ジャンル

ポストロック
アンビエント

イギリス

Rob Glover
Ben Holton

バンド

Epic45は「Against The Pull Of Autumn」で注目され、イギリスの人気音楽番組「RADIO 1」でエアプレイされさらに注目を集めました。

この人達は毎回ジャケット通りの音楽が聴かせてくれる。
このジャケットいいなと思ってジャケ買いしても失敗しないでしょう。

いろんなポストロックバンドがいますが、このバンドほど景色を音にして、その風景をレコードに閉じ込められるバンドは少ないと思います。

Epic45の音世界をものすごく簡単に言うとにOwenにアンビエントの要素を加えた感じです。

アルバム

本作は風にゆられる木漏れ日のようなアルペジオ、ゆっくりと流れる空気のようなウィスパーボイス、暖かみのある霞みがかった電子音で構成される最高にセンチメンタルな音の世界です。

全曲通して雰囲気が似ているので、アルバム単位で聴かれのがベストだと思います。
ホームシックで田舎に帰りたい人や都会の荒波に揉まれほんの一息昔を懐かしみたい人必聴です。

十人十色の景色を描き出すセンチメンタルなポストロックの裏の名盤を是非。

The Stars In Spring


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Sigur Rós / Agaetis Byrjun 邦題 良き船出 (1999年)



今回紹介する名盤はRadioheadの前座に抜擢された北欧アイスランドの代表的バンドのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
アンビエント
シューゲイザー

アイスランド

Jón Þór Birgisson
Georg Hólm
Orri Páll Dýrason
Kjartan Sveinsson

バンド

アイスランドと言えば北欧の歌姫Björkを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

Sigur RósはBjörkやmúmとも親交があり、また有名になる前からRadioheadのThomas YorkeやJohnny Greenwoodはファンであることを公言していました。

Sigur Rósとはアイスランド語で「勝利、薔薇」を意味します。

Sigur Rósの歌詞はホープランド語というアイスランド語を変形させたSigur Rós独自の言語です。

ホープランド語とは、言葉と一緒になると良い音のするノイズなので言葉も音の1つとして考えているのでしょう。

2002年に発表された「( )」はグラミー賞にノミネートされるなど世界的評価を受けました。

私はSigur Rósを聴いてポストロックにどっぷりハマりました。
Sigur Rósの音世界は静寂と轟音の共存だと思います。
ボーイング奏法からなる歪んだノイズの洪水に、透き通るような澄んだJón Þór Birgissonの声で神々しいくらい甘美なサウンドが生まれます。

アルバム

本作はSigur Rósの作品の中でも特に内省的な作品です。

まるで、自分の中に閉じ籠るような暗い音なのに、果てしないほど広がりのあるサウンドが響きます。

このアルバムは旋律を聴くのではなく、響きを聴く音楽だと私は感じました。

そして、どの曲がおすすめとかではなく、アルバムが1つの曲として聴けます。

冬の寒さが深まった夜、ふと空を見上げて星を観察しながら聴いてみてください。

いつもより星が輝いて観えるはずです。

ヨンシーの育った町はシーズンになるとオーロラが毎晩のように観られるそうです。

オーロラのように神秘的でノスタルジックなサウンドが流れる名盤を是非。

#8 Olsen Olsen


#9 Ágætis Byrjun


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Ólafur Arnalds / Living Room Songs (2011年)



今回紹介する名盤は北欧の大型新人が自宅に引きこもり音と真摯に向き合って作り上げたアルバムです。

ジャンル

ポストクラシカル
エレクトロニカ
アンビエント

アイスランド

アーティスト

私は個人的に北欧の音楽が大好きです。
Sigur RósMewAviciiBiosphereなどジャンルこそ違いますが、いろんな方面で活躍してる人がたくさんいます。
その中で今回紹介するアーティストはÓlafur Arnaldsです。

彼の作る曲を聴いてからだと信じられませんが、彼はもともとハードコア系のバンドでドラムを叩いていました。
ポストクラシカルと言えばKeith Kenniffも音大で打楽器を専攻していましたし、そう考えると普通なのかなと思います。

アイスランドの代表的バンドのSigur Rosとライブツアーを共にしたり、着々と知名度も上がってきました。

アルバム

本作は全部で1曲3分ほどで7曲しかなく20分ほどのアルバムですが、中身は本物です。

アルバムのタイトル通り自宅のリビングで1週間毎日1曲ずつセッションして作られました。

その日集まったメンバーで最高の出来の7曲を集めたのだから悪い訳がありません。

アイスランドの音楽だからか、冬が深まり外は冷え込んで、照明はスタンドだけ。

暖かい部屋でまぶたを閉じて世界の喧騒をシャットアウトし、意識は流れてくる音だけに集中します。

すると、今度の会議、受験勉強、過去の失敗などいつも頭にある嫌なことを空っぽにできます。

このアルバムを聴き終えた後、頭はリフレッシュされているはずです。

ヴァイオリンの響き、ピアノの旋律、ペダルを踏む音や椅子の軋む音まで聴こえてきます。

まるで、Ólafur Arnaldsがすぐ側で静かに演奏をしているような錯覚を起こします。

目まぐるしい日常に、ほんの少しの休憩のお供に最高のリラックスを与えてくれる名盤を是非。

#1 「Fyrsta」


#2 「Near Light」



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