今回紹介する名盤はジャズの名家の血筋を継ぐヒップホップ界のヒーローのアルバムです。
ジャンル
ヒップホップ
実験音楽
エレクトロニカ
IDM
ジャズ
アメリカ
Steven Ellison
アーティスト Flying LotusはCarlos Nino & Friendsで活躍する名プロデューサーCarlos Ninoに見出だされ、2006年に発表された「1983」はひたすらディープでサイケデリックなサウンドで一気に注目されました。
この事を切っ掛けで
Aphex Twin や
Squarepusher 、Autechre、
Prefuse 73 などが在籍しているイギリスのトップレーベルのWarp Recordsと契約し、2008年「Los Angeles」2010年「Cosmogramma」2012年「Until The Quiet Comes」2014年「You're Dead !」とコンスタントに作品を発表していき、発表する度に着実に評価を上げていきます。
上記したようにFlying Lotusはジャズの名家に産まれ、叔父に20世紀最大のジャズの巨人
John Coltrane 叔母にAlice Coltraneなんです。
これはDNAなのかFlying LotusもJohn Coltraneのように現状に満足せず、常に前に進もうと新しい音楽を追求するアーティストなんです。
それはライブなどにも表れていて、Layer³という3D映像を使った複雑なプロジェクションマッピングシステムとパフォーマンスが合わさったもので、Flying Lotusのサウンドにピッタリのユニークでサイケデリックな演出で、まさに視覚と聴覚の2つに刺激を与えるライブパフォーマンスは大好評でした。
さらに現在力を入れているのが映画制作で2016年に「Royal」という短編映画を発表し映画監督デビューを飾り注目を集め、2017年1月ついに「Kuso」という長編映画を発表しました。
映画「Kuso」の音楽に自身は勿論のこと、テクノ界のモーツァルトAphex Twinやサイレントヒルシリーズの音楽を手掛けた山岡 晃、Flying Lotusの作品などで活躍するサラブレッドベーシストThundercatなどの面々が曲を提供しているんです。
アルバム 本作にはジャズ界を50年以上牽引Herbie Hancockや2016年グラミー賞では11部門にノミネートされた今1番ノリに乗っているKendrick Lamar、
Red Hot Chili Peppers や
Gorillaz との共演で知られるSnoop Dogg、
Weather Report オリジナルメンバーのWayne Shorterと共演したりするジャズ界期待のサックス・プレイヤーであるKamasi Washington、多くのアーティストのライブアレンジなどで活躍するストリングスの魔術師Miguel Atwood-Fergusonなど豪華ゲスト陣が参加したことでも話題になりました。
本作のタイトルの意味は「お前は死んじまったんだよ…」というネガティブな意味ではなく「HEY!お前は死んでるんだぜ!」というポジティブな意味なんだそうです。
つまり本作は死=終わりではなく、死=新しい体験に向けた祝いなんです。
親日家で知られるFlying Lotusは本作のジャケットデザインを漫画家の駕籠真太郎を起用したり、人気格ゲーのストリートファイターの音をサンプリングしたりしました。
ジャズとヒップホップが化学反応を起こして爆発したかのようなサイケデリックな名盤を是非。
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