今回紹介する名盤は北欧の鬱系プログレバンド元LANDBERKのReine FiskeとStefan Dimleが在籍していたバンドのアルバムです。
ジャンル
プログレッシブロック
アートロック
スウェーデン
Petronella Nettermalm
Peter Nylander
Huxflux Nettermalm
Ulf Ivarsson
バンド
プログレと紹介してしまうと物足りない方がいるかもしれませんがPaatosはジャズを基盤に展開される芸術的なロックサウンドにのせて絶望を歌う感じです。
Paatosは
Massive AttackやPortisheadといったプログレッシブロック系ではないバンドから影響を受けているので、テクニック重視のプログレバンドとは違い、バンドの持つ空気感や世界観といったところに重きを置いているバンドであります。
そして、Paatosの最大の特徴はなんといっても女性ボーカルをフューチャーしているところでしょう。
とあるフォークロックのフェスでPetronella Nettermalmの消え入りそうなウィスパーボイスがPaatosの世界観に凄く相性と思いメンバーに入れました。
上質な女性ボーカルのバンドってとても貴重な存在だと思います。
儚く混沌とした暗黒世界のような音なのですが、北欧の持つ美しさが心地好いんです。
2001年に「Perception/Tea (EP)」でデビューして翌年の2002年には「Timeloss」を発表し、2004年に発表された「Kallocain」ではPorcupine TreeのSteven Wilsonがミックスを担当しています。
2006年に「Silence of Another Kind」を発表し、2008年には待望のライブアルバム「Sensors」を発表しました。
2011年に「Breathing」2012年に「V」を発表してから3年が過ぎているので、そろそろ新作が期待できるバンドです。
アルバム
本作はそんなPaatosの最高傑作と名高いアルバムで上記した通りPorcupine TreeのSteven Wilsonがミックスを担当した作品になります。
前作の「Timeloss」よりさらにプログレ感は落ちましたが、逆に芸術的な面ではより深まった気がします。
なので、とても聴きやすくPaatos入門にも最適かと思います。
まず、ジャケットに写し出されている色を持たない廃墟と一発目に流れてくる「Gasoline」のチェロの憂いを帯びた旋律でこの作品がただ者ではないことがわかります。
そして、20代の小娘では出せない大人の色気ある耽美な歌声に酔いしれることでしょう。
暗黒世界のようなダークなメロディーなのに聴き終えた感想は美しいと呟いてしまう名盤を是非。
Gasoline
Paatos Inside Out U.S. 2004-06-08
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