今回紹介する名盤はBlack Sabbathや
King Crimsonなどの音楽を「和」の世界にしてしまうバンドのアルバムです。
ジャンル
ハードロック
ヘヴィメタル
プログレッシブロック
サイケデリックロック
ドゥームメタル
日本
和嶋慎治
鈴木研一
バンド
人間椅子は中学生からの付き合いの和嶋慎治と鈴木研一が中心とした青森県出身バンドです。
人間椅子を一躍有名にしたことは1989年に放送されていた深夜番組「三宅裕司のいかすバンド天国」に出演したことでしょう。
鈴木のねずみ男にしか見えない奇抜な衣装で色物バンドかと思われましたが、演奏が始まった瞬間辛口審査員から絶賛され、番組であまり見られない完奏を成し遂げました。
この時、審査員達が人間椅子に対して「文芸ロック」と称され、以後高評価を受けたバンドには審査員から「○○ロック」と肩書きを与えることが慣例となりました。
人間椅子の特徴はプログレやハードロックを基調としながら津軽三味線由来の旋律や和音階を巧みに取り入れ、そこに津軽弁の歌詞が絡み独自の音楽に見事昇華させました。
最近では ももいろクローバーZの楽曲「黒い週末」にギターで参加して話題になりました。
また、「BEST FUNDOSHIST AWARD 2013」に選出され話題になりました。
私が人間椅子を知ったのは、King Crimsonの動画を調べていた時に見つけたこの動画です。
3人だけで「21st Century Schizoid Man」をこの完成度です。
アルバム
本作はそんな人間椅子のデビューアルバムで初期のBlack Sabbathや初期King Crimsonの影響を色濃く受けた音楽性に江戸川乱歩の小説のような詞を乗せた作品です。
本作の2曲目「針の山」はBudgieの「Breadfan」をカバー曲になっていて、ライブでも頻繁に演奏される名曲です。
1990年代に発表された音源とは思えない音質の悪さですが、これは鈴木研一の「アナログ時代のLPを意識した」という考えの影響であります。
しかし、この音質が逆に人間椅子の持つ猟奇的で重く暗い音世界にピッタリだと私は感じました。
イギリスのハードロック黄金期のサウンドと、日本が世界に誇る文学が出会った名盤を是非。
針の山
りんごの泪
[0回]
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