今回紹介する名盤はFates WarningのJim MatheosとDream TheaterのKevin Mooreが中心となり活動するバンドのアルバムです。
ジャンル
プログレッシブロック
プログレッシブメタル
アメリカ
Jim Matheos
Kevin Moore
バンド
O.S.I.はプログレメタルとエレクトロニカを掛け合わせたサウンドと本人達が説明いているようにDream TheaterやPorcupine Treeといったテクニカルでハードなプログレメタルとは一味違っています。
テクニックをこれでもか披露するタイプではなく音の空気感を第一に考えている様はまさに能ある鷹は爪を隠すといった感じです。
O.S.I.の音の空気感は暗く淡々としていて機械的で鬱になりかねない音世界であります。
無機質なサウンドにKevin Mooreの気だるく冷たい歌声には感情が無いのではないかと疑いたくなります。
サイボーグと言われる
Daft Punkの方がまだ人間味があると思うくらい淡々としているんです。
影響を受けたと公言しているバンドはGenesisやJethro TullといったプログレバンドやBlack SabbathやUFOなどのヘビメタバンドです。
2003年に発表された「Office of Strategic Influence」ではドラムにDream TheaterやTransatlanticで活躍するMike Portnoyが参加しています。
また、Porcupine TreeのSteven Wilsonが作詞とボーカルとしてゲスト出演していたり、CynicやGordian Knotでチョップマンスティックやベースを弾いているSean Maloneが参加しています。
2009年に発表された「Blood」と2012年発表の「Fire Make Thunder」にはPorcupine Treeや
King Crimsonで活躍していたGavin Harrisonがドラムを叩いています。
こんなにも超一流の奏者が集まっているのにテクニックだけに走らず音の世界観を大事にしているところがO.S.I.の魅力だと思います。
1発でガツーン!と響く曲は無いかもしれませんが、1回や2回だけでは分からない良さがO.S.I.にはあります。
アルバム
本作はそんなO.S.I.の2枚目のアルバムでドラムを叩いているのはDream TheaterやTransatlanticで活躍する日本大好きマイキーことMike Portnoyです。
因みにMike Portnoyはローリングストーン誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のドラマーで8位にランクインしています。
私とO.S.I.の出会いは私が大学生時代課題に追われ、バイトで失敗が重なり、とことん落ちていた時に「夢も希望もなくなってくる作業用BGM」というのので本作の3曲目の「Go」という曲でした。
本当に落ちてる時に人は「がんばれ!」と言われると「頑張ってるのにもっと頑張らないといけないのか…」と余計にしんどくなるので、そういう時はただただ共感してくれると気が楽になります。
この原理と同じでアゲアゲの応援歌より暗く無機質なO.S.I.の曲がその時の自分と共鳴した感じがしてとても落ち着いたのを覚えています。
夢も希望も無くなって絶望の淵に立たされてる時、そっと寄り添ってくれる名盤を是非。
Go
[1回]
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