忍者ブログ

『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Prefuse 73 / One Word Extinguisher (2003年)



今回紹介する名盤はエレクトロニカの音世界にいち早くヒップホップの音世界を導入したアーティストのアルバムです。

ジャンル

IDM
エレクトロニカ
ヒップホップ

アメリカ

Scott Herren


アーティスト

Prefuse 73はScott Herrenの名義の1つで他にもSavath & SavalasやDelarosa and Asora、Piano Overlord、Ahamad Szaboといったように、たくさんある中の1つであります。
Prefuse 73はその中で1番有名と言えると思います。

Prefuse 73は上記したようにエレクトロニカとヒップホップを掛け合わせたサウンドで多くのエレクトロニカアーティストへ影響を与えました。
また、名義ごとに音楽性を使い分けてアンビエントからヒップホップ、エレクトロニカと幅広くその才能を発揮しています。

TeebsやJosé GonzálezBattles、Blonde Redhead、Oneohtrix Point Never、Ghostface Killah、TV On The Radio、Mos Def、Zach Hillといった数多くのアーティストやバンドとジャンルにとらわれない付き合いがScott Herrenの作品にも見受けられます。

Prefuse 73は来日をわりとしてくれて、2003年、2005年のフジロックに出演したり、最新作2011年発表の「The Only She Chapters」にはイギリスに住む日本人イラストレーターのYuko Michishitaがアートワークを担当しています。
また、2003年発表の「One Word Extinguisher」の20曲目「Trains on Top of the Game」では日本の鉄道のアナウンスをサンプリングしています。

エレクトロニカは聴けるけどヒップホップは聴けない人や、また逆の人にとっては架け橋となるアーティストだと思います。

アルバム

本作は衝撃のデビュー作「Vocal Studies and Uprock Narratives」を黙らせるほどの秀作です。

「One Word Extinguisher」とは相手を黙らせる一言という意味らしいですが、本作の始めからいきなり最高にクールなヒップホップでまさに黙らざるを得ないほど聴き惚れます。
私は19曲目の「Storm Returns with Tommy Guerrero」DJ Shadowのようなクールで洒落たインストヒップホップが大好物であります。

曲数は21+2曲と多いですが、アルバム1枚の時間は60分なので気張らなくて大丈夫でしょう。

聴く者を黙らせるユニークなサウンドが辺り一面に散りばめられた名盤を是非。

Storm Returns with Tommy Guerrero


拍手[1回]

PR

Larry Carlton / Larry Carlton 邦題 夜の彷徨 (1977年)



今回紹介する名盤はギブソン社のES-335を使用していることでよく知られる通称「Mr.335」のアルバムです。

ジャンル

フュージョン
ジャズ
ロック

アメリカ

Larry Carlton


アーティスト

Larry Carltonは6歳の頃からギターを始め、学生時代にはブルースギタリストのB.B.Kingを聴きギターを学び、John Coltraneでジャズを知り、ジャズギタリストのJoe Passを聴きジャズギターを学びます。

そして、南カリフォルニア ビッグ バンド コンテストで最優秀ソロイスト賞を受賞し、1968年に「With a Little Help from My Friends」を発表しデビューします。

その後、70年代を代表するフュージョングループ「The Crusaders」に参加し、このグループで4度グラミー賞を獲得します。
また、セッションミュージシャンとしても活躍し、Steely DanやJoni Mitchellなど多数のアーティストのアルバムに参加していて、特にSteely Danが1976年に発表した「The Royal Scam」(邦題 幻想の摩天楼)に収録されている「Kid Charlemagne」のソロプレイがローリングストーン誌のベスト・ギター・ソロに関する投票で第3位にランクインしています。

1987年に発表された「Discovery」でグラミー賞を受賞するなどして順風満帆に音楽活動は進んでいきます。
しかし、1989年発表の「On Solid Ground」をレコーディングしている時期に自宅前で男に首を銃撃され声帯がやられ心的外傷後ストレス障害になりましたが、徹底的な治療と持ち前のポジティブな精神力で復活します。

その後もLee Ritenourと組んで「Larry & Lee」を発表したり、Fourplayに参加したり最近で言えば、B'zのギタリスト松本孝弘と「TAKE YOUR PICK」を発表し、日本ツアーを行いました。

このアルバムは翌年グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル ポップ アルバム賞を受賞したり精力的に活動しております。

因みにジョジョの奇妙な冒険 第二部に出てくるエイジャの赤石の元ネタSteely Danの「Aja」のギタリストとして参加しています。


アルバム

本作の目玉はなんといってもLarry Carltonの代表曲「Room 335」が収録されているというところでしょう。

他の曲も十分過ぎるほどいい曲なんですが、この曲が名曲過ぎて他が霞んでしまうほどです。

細かい表現ですが、この曲はギターが鳴っているんです。

テクニックのあるギタリストはギターを弾いて音を出すのですが、Jimi HendrixやGrant Greenのような上手いギタリストはギター自体が鳴っているように演奏するんです。

この違いを是非感じていただきたいと思います。

Larry Carltonの持つポジティブが全面に出た爽やか且つ艶かしいギターサウンド、ギタリスト必聴の名盤を是非。

Room 335


拍手[1回]

FreeTEMPO / Imagery (2006年)



今回紹介する名盤は日本人であるにも関わらず、イタリアのIRMA RECORDSからデビューしたアーティストのアルバムです。

ジャンル

ハウス
ラウンジミュージック

日本

半沢武志


アーティスト

FreeTEMPOはボサノヴァ、AOR、ジャズ、ハウスなどを巧みに操るDJ半沢武志のソロプロジェクトでマイペースに音楽活動をしていきたいという意味を込めてつけたそうです。
なので、FreeTEMPOのアートワークにはコンセプトである「自由」の象徴として子どもに関連したジャケットになっているものが多いです。

デビューアルバムである2003年発表の「The World Is Echoed」は渋谷HMVを中心に人気となり、以降DAISHI DANCEやJUDY AND MARY、羊毛とおはな
といった様々なアーティストをプロデュースやリミックスしたり、映像音楽を手掛けたり、野外フェスティバルへ出演するなど活動の幅を広げていきます。

2008年に公開となった映画「シャカリキ !」の音楽や2013年に放送されていた「ラスト シンデレラ」の音楽を担当して話題になったのは記憶に新しいと思います。

クラシックやジャズ、ボサノヴァ、ソウルを基調とした美しいメロディとスタイリッシュな音楽センスでカフェやラウンジからクラブまで、幅広いシチュエーションで支持されて、クラブミュージックシーンに確固たる地位を築きました。

なにが悲しいってこんなに素晴らしいアーティストなのにも関わらず、日本での知名度の低さです。

音楽業界では凄く評価されているのですが、一般の人達には全くと言っていいほど浸透していません。
その証拠にyoutubeのほぼ全ての曲が英語コメントで絶賛されているも関わらず、日本語コメントはほぼありません。

活動10周年を迎えた2010年に最後のオリジナルアルバム「Life」を発売し、2011年に仙台と東京で初めてのバンド形式でラストライブを最後にFreeTEMPO名義での活動終了して今後は半沢武志名義で音楽活動を続けております。


アルバム

本作はそんなFreeTEMPOの新曲と自身の曲と他のアーティストの曲をリミックスした初のコンピレーションアルバムになっています。

なので、FreeTEMPOを知り尽くしている人には退屈に感じるかもしれませんが、逆にFreeTEMPOを初めて聴いてみようという人にはうってつけな作品だと感じました。

FreeTEMPOの代表曲「Sky High」のようなハウスサウンドが詰まっています。

ジャズ、ボサノヴァ、クラシックなど様々な色で自由に描かれた名盤を是非。

Imagery


拍手[0回]

Eric Clapton / One More Car, One More Rider (2002年)



今回紹介する名盤はギターの神様と称されるギタリストのアルバムです。

ジャンル

ブルース
フォーク
ハードロック
サイケデリックロック

イギリス

Eric Patrick Clap


アーティスト

Eric Claptonは「The Yardbirds」→「John Mayall & the Bluesbreaker」→「Cream」→「Derek and the Dominos」と経験を積み重ねた後、ソロ活動を開始します。

ローリングストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリストでJimi Hendrixに次いで第2位にランクインし、ローリングストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティストでは第55位にランクインしています。

The Yardbirds出身のJeff BeckとJimmy Pageそして、Eric Claptonの3人を世界三大ギタリストと言われています。

ギターの腕前は上記した通りで、当時のロンドンの街中に「CLAPTON IS GOD」の落書きが現れるほどでした。

Eric Claptonは優れたアーティストとの共演や親交が多いことで有名で代表的なところで言うと親友George Harrisonでしょう。
George Harrisonの名曲「While My Guitar Gently Weeps」のリードギターはEric Claptonなのです。

George Harrisonはこの曲の泣きのギターの部分を自分ではどうしても再現することが出来ず、親友であるEric Claptonに代わりに演奏してもらうよう頼みました。
いくらギターの神様といえどさすがにThe Beatlesの曲を演奏するのは気が引けたらしく、一度断ります。

しかし、George Harrisonは「The Beatlesの曲ではなくて僕の曲だから気にしなくていいよ」と押され、名前を出さないという条件で演奏することになりました。
なので、レコーディングメンバーの欄にEric Claptonの名前は表記されていなく、謎の新人エディ クリントンという名前が代わりに表記されました。

すると当時の人達は「このギターを弾いているエディ クリントンってやつは誰なんだ」と当時の人達は騒然し、すぐに正体がバレたという逸話があります。

因みにジョジョの奇妙な冒険 第三部に出てくる承太郎の母、ホリーの元ネタです。


アルバム

本作はそんな生ける伝説的ギタリストEric Claptonの脂の乗った時期のライブアルバムです。
ライブアルバムなので名曲尽くしになっています。

本作の良いところはEric Claptonの演奏は勿論素晴らしいのですが、他のメンバーが秀逸なんです。

キーボードには5番目のThe Beatlesと言われるBilly PrestonにMichael Jacksonのバックバンドとして活躍していたGreg Phillinganesや世界最高峰のベーシストと言われるNathan East、ドラムの鬼Steve Gaddなどで構成される布陣は最強です。

Eric Claptonが「このアルバムでは無駄な音は一切出していない」と胸を張る名盤を是非。

Change the World



拍手[0回]

四人囃子 / 一触即発+2 (1974年)


今回紹介する名盤は日本のPINK FLOYDと言われるバンドのアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
サイケデリックロック

日本

岡井大二
森園勝敏
佐久間正英
坂下秀実
(中村真一)
(佐藤ミツル)
(茂木由多加)


バンド

四人囃子の初期はプログレッシブロックやハードロック、サイケデリックロックの影響を多大に受けたサウンドに非現実的な詞世界で出来ています。

当時18歳の若さでPINK FLOYDの「Echoes」を完璧に演奏できるバンドとして名を馳せていました。
しかし、後期になると佐久間正英の影響でテクノやエレクトロニカといったサウンドが色濃く反映されていて、初期と後期では別のバンドと言えるくらいです。

1975年にDeep Purple日本武道館公演の前座を務めて、1978年Rainbow来日の際、Rainbowのスタッフから「あのバンドはまだやっているのか?」という逆オファーがあり、またしても前座に起用されました。
また、Jeff Beck、New York Dolls、Frank Zappaなどのバンドと同じステージで演奏したことあるくらいの実力者なんです。

そんな生ける伝説バンドは2008年からまた活動を活発化させて、フジファブリックと「9人囃子」として共演をしたり、SOIL&"PIMP"SESSIONSと「十人囃子」としてセッションしたり、頭脳警察と「頭脳囃子」としての対バンしたり、して話題になりました。
また、映画「ドランクモンキー 酔拳」に「酔いの伊達男」が使用されました。


アルバム

本作はそんな四人囃子が1974年に発表したデビューアルバムの再発盤で日本のプログレッシブロック界のアルバムの中では極めて初期の作品です。

この「+2」というのはシングル「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」「ブエンディア」の2曲を追加したという意味です。

この2曲とも名曲なので再発盤を選ぶことをおすすめします。

「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」は私の妹も気に入った数少ない名曲です。

ロック黄金期に世界に通用する日本のプログレッシブロックバンドの初期衝動を収めた名盤を是非。

空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ


拍手[0回]

Copyright © 『私的名盤おすすめ処』 : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]