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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Aphex Twin / Selected Ambient Works 85-92(1992年)



今回紹介する名盤はテクノ界のモーツァルトと呼ばれるAphex Twinのデビューアルバムです。

ジャンル

アンビエント
テクノ
エレクトロニカ
IDM

イギリス

Richard David James

アーティスト

なぜ「テクノ界のモーツァルト」というとノイズのみで構成されたかのような実験的な変態曲があるかと思うと、ピアノのみを使ったシンプルで限りなく美しい曲も作曲出来ることからきているのでしょう。

彼のデビュー当時テクノ界では、白、黄、茶と言う言葉がありました。

それは茶はOrbitalの「Orbital 2」、黄はHardfloorの「TB Resuscitation」で、白がAphex Twinの「Selected Ambient Works 85-92」でありました。
この3枚を聴いておけば今のテクノがわかるということらしい。
それほどテクノ界で重要な人物であるのです。

また、数々の奇行でも有名で自家用車に戦車を購入したり、銀行だったビルを丸々買い取りスタジオにしてしまうなど、最近で言えば新作「Syro」の宣伝に急に自分のロゴを張り付けた飛行船飛ばしたり、急に町に自分のロゴを張り付けたりと話題になりました。

アルバム

本作はテクノの名盤、アンビエントの名盤としても上げられるアルバムです。

なんと言っても目玉の1曲目「Xtal」を聴くためだけに買ってもいいくらい透明感あふれる名曲です。
エコーのかかったシンセに、柔らかいビート女性の美しい声が絡み合い透き通るような曲です。
Richard David Jamesは別名義でもたくさんの音源を発表していますが、このアルバムの「Xtal」をフェイバリットに上げるアーティストやファンがたくさんいます。

本作はRichard David Jamesが14歳から21歳までに作曲された曲の集合体です。
中2からですよ。本当に驚かされます。

20歳そこそこの子どもが作ったからこそピュアで真っ白な曲もあり、イタズラ心溢れる曲もあるこの名盤を是非。

#1 Xtal

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PINK FLOYD / Atom Heart Mother 邦題 原子心母 (1970年)



今回紹介する名盤はPaul McCartneyに「彼らにはノックアウトされたよ」と言わしめたバンドのアルバムです。


ジャンル

プログレッシブロック
サイケデリックロック

イギリス

Nick Mason
David Gilmour
Roger Waters
Richard Wright
(Syd Barrett)

バンド

PINK FLOYDはローリングストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティストにおいて第51位にランクインしています。

PINK FLOYDは1965年に結成した老舗バンドですが、つい最近出した新作2014年発表の「The Endless River」で軽く全英1位を取ってしまうモンスターバンドです。

プログレ御三家
Yesはハードロックを突き詰めたプログレ
King Crimsonはジャズを突き詰めたプログレ
PINK FLOYDはサイケデリックロックを突き詰めたプログレのような感じがします。

最近の日本のオリコンチャートでミリオンセラーといって大々的に言っていますが、PINK FLOYDのアルバム総売上枚数は2億5,000万枚です。
比べてしまうのは間違いかもしれませんが。

幻想的で叙情的なサウンドに哲学的で文学的な詞を乗せるとPINK FLOYDの音世界が出来上がります。

他のプログレバンドに比べてテクニックを披露するのだけではなくて、幻想的なサウンドを巧みに操り独自の緊張感や高揚感を作り出します。

因みにジョジョの奇妙な冒険の東方仗助のスタンドや広瀬康一のスタンド、更にはラスボス吉良 吉影の父親のスタンドの元ネタです。

アルバム

PINK FLOYDというと「狂気」「炎」のイメージがありますが、私はこの「原子心母」が一番好きです。
1曲目の中間位にある間奏のDavid Gilmourの泣きのギターが大好物なんです。

David Gilmourのギターは哀愁があって渋くとても上手いんです!
テクニックがあるとかではなく「上手い」んです。
テクニックだけで言えばDavid Gilmourより優れている人はたくさんいると思います。
しかし、David Gilmourより音選びや演奏の表現力のある人はなかなかいません。

本作はオーケストラをロックに取り入れてたくさんの批評家達から評価を受けました。
そして、PINK FLOYD初の全英1位と商業的にも成功した名盤です。

幻想的な音にDavid Gilmourの泣きのギター、オーケストラやコーラスで贅沢に仕上げたプログレッシロックとか関係なく音楽としての名盤を是非。

Atom Heart Mother

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Broken Social Scene / You Forgot It in People (2002年)



今回紹介する名盤はいろんなバンドから精鋭達が集まったバンドのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
アートロック
インディーロック

カナダ

Kevin Drew
Brendan Canning

バンド

メンバーの欄に2人しか書いていませんが、Broken Social Sceneのピーク時には20人を軽く越えるくらいにもなります。

こんなに人数がいたら、音がごちゃごちゃしてそうと思われるかもしれませんがそんなことはありません。
Kevin Drew、Brendan Canningを中心にその時集まったメンバーと作曲していくので、多種多様な音楽を聴けるのがこのBroken Social Sceneの醍醐味ではないかと思います。

2010年の「Forgiveness Rock Record」ではTortoiseのJohn McEntireをプロデューサーに迎えて制作したことで話題になりました。

カナダのグラミー賞と言われるJuno賞のベスト・オルタナ・アルバム賞を受賞した経験を持つバンドです。

アルバム

本作は上記したJuno賞を受賞したアルバムです。

ポストロックのようなノスタルジックな曲で幕開けしたかと思うと、エモっぽい曲が始まり後は止まらずにBroken Social Sceneの世界へ誘われます。

デビューアルバムの「Feel Good Lost」はどちらかというと、アンビエント系ポストロックでしたが今作はエモ系ガレージ系ポストロックといったところでしょうか。
それでいて、ジャズの風味もするんです。

曲によって演奏している人も楽器も違うので、曲がいろんな表情をしています。
こんなにいろんな音楽が集まったら、バラバラになりそうなもんですがアルバムとしての統一感はしっかりあります。

本当にいろんな味がしてクオリティが高く上質なインディーロックの名盤を是非。
7:00~#2 KC Accidental


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Global Communication / 76:14 (1994年)



今回紹介する名盤はあのAphex Twinとも親交がある二人組ユニットのアルバムです。

ジャンル

アンビエント
ディープハウス

イギリス

Mark Pritchard
Tom Middleton

アーティスト

Global Communicationはオリジナルアルバムこそ少ないですが、数々のアーティストのリミックスや共作を手掛けています。
上記したようにAphex Twinに始まり、Underworld、Link、Palmskin Productionsなどです。

SonarSound Tokyo 2012のライブではデカイスクリーンに独自で撮影した映像を流し、それに共鳴するかのような音楽を流すというライブを行いGlobal Communicationの音世界を見事に表現しました。

アルバム

本作のタイトルや曲名は聴く人の先入観を無くすために全て数字で統一しています。
「76:14」これはアルバムの再生時間を表していて、曲名も全て再生時間で表しています。
ジャケットにはGlobal CommunicationのイニシャルGとCを使ったシンボルだけです。
そして、アーティスト名はモールス信号で小さく下に書いてあるだけといった念の入れようです。

Global Communicationのコンセプトを尊重して先入観を受けたくなければ、これより下は読まずアルバムを聴いてみてください。




さて、私はこのアルバムかけると宇宙空間もしくは、光の一切入らない深海を漂うような錯覚を起こします。

ひたすら無機質で秒針が時間を刻む音や女性の美しいコーラス、消え入りそうな光のような電子音、いろんな音が耳に流れてきます。
他にはない音楽です。

強いて近いのを上げるとするならAphex Twinの
「Vol. 2-Selected Ambient Works」かもしれません。

Brian Enoの「Music for Airports: Ambient 1」は退屈でAphex Twinの「Selected Ambient Works 85-92」より落ち着いてる聴けるアルバムを探してる方にはぴったりかと思います。

宇宙や深海をただただ漂いたい方はこの「世界規模の選択 音の媒体を通して伝えられる  感動的な表現」を味わえる名盤を是非。

#2 14 31


#9 4 14

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King Crimson / In The Court Of The Crimson King (1969年)



今回紹介する名盤は音楽界に革命を起こしたプログレ御三家の一人のアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
実験音楽
ジャズロック
フリージャズ

イギリス

Robert Fripp



バンド

皆さんが考えるロックがもっとも栄えていた1年は何年でしょうか?
私は1969年が最も実りのある年と考えます。

The Beatles「Abbey Road」
The Who「Tommy」
Led Zeppelin「Led Zeppelin」「Led Zeppelin Ⅱ」
The Band「The Band」
The Glateful Dead「Live/Dead」
The Rolling Stones「Let It Bleed」
Bob Dylan「Nashville Skyline」
King Crimson「In The Court Of The Crimson King」

他にもたくさんありますがこれら名盤すべて69年発表なんです。
そして、忘れてはいけない伝説のフェス「ウッドストック」もありました。

Robert Frippはローリングストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリストにおいて第62位のギタリストでロックギタリストでは珍しい椅子に座りながら演奏します。
Robert Frippの演奏を聴いたJimi Hendrixは「左手で握手してくれ、こっちの方がハートに近いから」と言った逸話があります。

また、Brian Enoと親交がありMicrosoft Windows Vistaの起動音の製作を手がけるなどもしています。

70年代King Crimsonはフリージャズを突き詰めたプログレッシブロックといった感じのバンドで、80年代King Crimsonは後のマスロックに多大な影響を与えることになります。
90年代以降Robert Frippは年老いていくのと逆転して歳を重ねるごとにますますヘビーなサウンドを鳴らしていきます。

King Crimsonを初めて聴いたThe WhoのPete Townshendは「恐ろしいほどの傑作だ」と言ったり、イギリスの音楽雑誌ではあのThe Beatlesの「Abbey Road」を無名バンドのデビューアルバムが引き摺り下ろしたと騒がれてThe Beatles一色の時代に革命を起こしたのです。

因みにジョジョの奇妙な冒険 第五部のラスボス、ディアボロのスタンドの元ネタです。


アルバム

私はこのアルバムを初めて聴ける人が羨ましく思います。
それくらい初めて聴いた時の衝撃は凄かったです。

当時NUMBER GIRLASIAN KUNG-FU GENERATIONとかを聴いていた私はこんな音楽があるのか!?とビビってしまいました。
なので、どんな曲なのかはあえて書きません。
是非聴いてみてください。

一撃必殺の1曲目、本当にぶっ飛びます。
あまりにハマりすぎて家で流しまくっていたら、当時高校生の妹が1曲目のイントロを鼻歌を歌っていたのはいい思い出です。

私の思うこのアルバムの凄いところは、1曲目と2曲目が全然違うテイストなのに、アルバムとしての統一感は損なわれていないところです。
一貫してKing Crimsonの音世界なんです。

世の中がThe Beatles一色だった時代に当時ほぼ無名だったバンドの度肝を抜かれる革命的名盤を是非。

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#1 21st Century Schizoid Man


#3 Epitaph


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