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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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i am robot and proud / Uphill City (2008年)



今回紹介する名盤はカナダ在住の中国系カナダ人のソロプロジェクトからのアルバムです。

ジャンル

エレクトロニカ

カナダ

Shaw-Han Liem

アーティスト

ユニット名の由来は彼が高校生だったときにマンガの神様 手塚治虫の「鉄腕アトム」(ASTRO BOY)に影響を受けてi am robot and proudという名前にしたそうです。

この人の音楽は非常にわかりやすいんです。
エレクトロニカ系は取っ付きにくい小難しいのが多いですが、彼のアルバムは違います。
わかりやすい美メロがいっぱい詰まっていて、角がなく丸みを帯びたメロディーでいっぱいです。
たまに中華風なフレーズが他にはない個性を出していて面白いです。

i am robot and proudの音を聴いてもらうとわかるかもしれませんが、彼は日本を代表するエレクトロニカアーティストであるレイハラカミを敬愛していました。
レイハラカミの音世界にハートフルな雰囲気を足したという感じです。

また、トクマルシューゴやオオルタイチなどの楽曲リミキサーとして参加したりと精力的に音楽活動をしていたからなのか、これまでコンスタントに作品を発表していましたが2008年発表の「Uphill City」から5年後の2013年に待望の新作「touch/tone」が発表されました。

アルバム

本作はキュートなピコピコ音でキラキラ光輝いて非常にハッピーな気分にさせてくれます。

可愛らしいコミカルなメロディーやリズムで聴いていて楽しくなります。

私はこのアルバムを聴くと、主人公の少年がおもちゃの世界で冒険をして、たくさんの経験と挫折を繰り返し、成長していくサクセスストーリーが目に浮かびます。

電子音だけなのにとてもポップで子どもから大人まで全ての人が楽しめるハートフルな名盤を是非。

Something To Write Home About


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Norah Jones / Come Away With Me (2002年)



今回紹介する名盤は2000万枚以上売り上げてグラミー賞8部門を獲得したアルバムです。

ジャンル

ジャズ
カントリー
フォーク

アメリカ

アーティスト

Norah Jonesはジャズピアニストの母とThe Beatlesに影響を与えるほど有名なインドの音楽家謙シタール奏者の父Ravi Shankarとの間に産まれました。

アメリカで活動しているのにも関わらずQ誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガーで77位にランクインしています。

「Carole King、Joni Mitchellの系譜を継ぐ、和み系シンガーソングライター」として形容されますが、ここ最近のNorah Jonesはその音世界を飛び出して、独自の音楽を展開させています。

21世紀以降2000万枚以上売り上げたアルバムは、2002年にEminemが発表した「The Eminem Show」、2011年にAdeleが発表した「21」そして、2002年にNorah Jonesが発表した「Come Away With Me」だけです。

Norah Jonesの音楽はジャズをベースにしているのですが、お堅い感じはなく極上の演奏とスモーキーな歌声がしっとりと流れます。
なので、ジャズ入門にもいいのではないかと思います。

アルバム

本作がこんなにも売れた要因の1つに発売された年にあると思います。

2001年に同時多発テロがアメリカで起きました。
これによって世界中に不安感が蔓延し、皆癒しを求めていました。
そんな中に発売されたNorah Jonesの音楽はたくさんの人の不安感を消し去ったことだと思います。

唄ものジャズの中では最高峰と言っていいアルバムです。
彼女のハスキーな声を最大限生かすことに徹する演奏は秀逸です。

皆誰しも悩み事があるものです。
そんな悩み事で頭がいっぱいになったら、このアルバムを聴いてみて下さい。

彼女の声でしっとり癒されるセラピー効果のある名盤を是非。

Don't Know Why


Come Away With Me


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Kyte / DEAD WAVES (2010年)



今回紹介する名盤はポストSigur Rósと呼び声高いバンドからのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
シューゲイザー
エレクトロニカ
アンビエント

イギリス

Nick Moon
Tom Lowe
Scott Hislop

バンド

Kyteを説明する際によくRadioheadやSigur Rósを引き合いに出されます。

北欧の空気感の中にRadioheadの「The Bends」のようなエモーショナルが共存した音楽、謂わば冷たい情熱という矛盾のような音世界です。

Sigur Rósが深海ならKyteは滝です。
Kyteのアルバムの再生ボタンを押すと真っ白の世界に飛ばされます。

もっと言うと無色透明の三ツ矢サイダーの中にいる感じです。
シュワシュワの炭酸水のような気持ちいいノイズサウンドに私は感じました。

ちなみにこのアルバムには収録させていませんがKyteの曲が映画「余命1ヶ月の花嫁」で使われていたらしいですよ。

ちなみにKyteの中心人物Nick Moonはバンド活動と並行して「Green Trees」という名義でソロ活動をしていてコツコツと作曲し、2011年にアルバムを発表しています。

アルバム

本作を聴き終えた後に残るのは、爽やかな高揚感です。

真夏に運動して汗だくになってシャワーを浴びて、クーラーのかかった部屋で三ツ矢サイダーを飲みながら聴いたら最高です。

この真っ白な炭酸水のようなサウンドを滝のように浴びて煩悩や邪念を綺麗さっぱり流しましょう。

頭と心が清らかになれる名盤を是非。

The Smoke Saves Lives



Kyte / Science for the Living (2009年)


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Telefon Tel Aviv / Fahrenheit Fair Enough (2001年)



今回紹介する名盤は似たようなメロディーやサウンドで溢れかえっているエレクトロニカ界で独自の音楽性で活躍してるユニットからのアルバムです。

ジャンル

アンビエントテクノ
IDM
エレクトロニカ

アメリカ

Joshua Eustis
(Charles Cooper)

ユニット

Telefon Tel Avivは主にシカゴを拠点として活動しています。

2001年に発表された「Fahrenheit Fair Enough」でエレクトロニカシーンで評価を受け、2004年に「Map of What Is Effortless」を発表しました。

2009年発表の「Immolate Yourself」では音をもっとリアルにするためにこれまでの製作スタイルを大きく変え、アナログテープとアナログシンセサイザーを使用して、ついにビルボードのトップエレクトロニックアルバムチャートで17位を記録し名実共にエレクトロニカシーンの重要な存在となりました。

以前は2人ユニットでしたが2009年にCharles Cooperが睡眠薬とアルコールの併用による事故で亡くなってからはJoshua Eustisが1人で活動しています。

Telefon Tel AvivはI am Robot and Proudの音にノスタルジックな風味を加えたような音世界です。

日本を代表するポストロックバンド「toe」もTelefon Tel Avivのファンらしいです。

アルバム

本作の再生ボタンを押した瞬間、美しいサウンドで包まれます。

そのノスタルジックなサウンドの中をピコピコしたビートが右へ左へ複雑に跳びまわります。
その隙間に邪魔にならないグリッヂ音がまたいい味を出しています。

アンビエントテクノなのでアグレッシブなビートはなく優しげで癒されること間違い無しです。
爽やかな中に切なさが混じったサウンドが流れ始めたらもうTelefon Tel Avivの世界に浸れます。

繊細な音達が自由自在に跳びまわる他にはない名盤を是非。

fahrenheit fair enough


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In Slaughter Natives / Enter Now The World (1992年)



今回紹介する名盤はダークアンビエント界の帝王のアルバムです。
ジャンル

ダークアンビエント
ダーククラシカル
ネオクラシカル

スウェーデン

Jouni Havukainen


バンド

In Slaughter NativesはJouni Havukainenを中心に結成されたバンドです。
これまでコンスタントに作品を発表してきたIn Slaughter Nativesですが、2005年の「Split with Voice of Hate」を発表してから動きがありませんでした。
しかし、2014年に約10年ぶりに新作「Cannula Coma Legio」を発表してダークアンビエント界に舞い戻ってきました。

この手のジャンルは市場になかなか出回ってなく入手しずらく、見つけても万単位のお値段なんてことがざらです。
なので聴いたことのある人は少ないのではないでしょうか。

In Slaughter Nativesの音世界は、世界から秩序が無くなり、街には屍が転がっていてゾンビだらけの街で細々となんとか生き延びてるというような、まぁ早い話がバイオハザードの世界を音楽にしましたって感じです。

アルバム

本作の何が良いかというと、とにかく暗く退廃的で聴いていて救いがないし、最後まで絶望しかない。
良く聞こえないと思いますが、こういう音楽が好きな人は必ずいると思います。

軽快なドラミングの代わりに重く苦しいハンマービート、コーラスの代わりに悲鳴、光なんて一切入って来ない音世界です。
わかってくれる人だけでいいので是非聴いて頂きたい。

部屋で独り再生ボタンを押して瞼を閉じれば、暗く不気味な世界へ誘われるはずです。

もう全てがどうでもよくなってとことん堕ちたい時、この名盤を是非。

Sacred Worms


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