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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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マイナスターズ / ネガティブハート (2005年)




今回紹介する名盤は仲良し二人組のお笑いコンビ「さまぁ~ず」を中心に結成されたバンドからのアルバムです。

ジャンル

コミックソング
ワールドミュージック

日本

ヘロ岡シュン (大竹一樹)
デカ岡ヒロシ
キナコキナシタ
吉野
モアイモア橋
ミタムラニクヒコ (三村マサカズ)


バンド

大竹の視点からなる後ろ向きな歌詞に三村のポンコツなツッコミで構成される音世界です。

所詮、芸人が企画で作ったなんちゃってバンドでしょ?と思われると思いますが、音楽としてのクオリティーも高いと私は思います。

「トイレこの先 左なの」の作曲はSomething ELseの今井千尋さんで「待ちわびて」の作曲は元チューリップの財津和夫さんという力の入れよう。
なにより、音楽として個性的で、マイナスターズに代わるバンドを私は知りません。

日本のお笑い文化はとても進んでいて、欧米では「ツッコミ」という技術がありませんし、「漫談」「漫才」「落語」など言葉だけで笑わせる技術も他国と比べ群を抜いています。

ツッコミがあるから聴衆は笑い所に気付き笑いが起こります。
欧米で使われる「ツッコミ」の代わりは「笑い声」です。

「フルハウス」など海外ドラマでよく使われているやつです。

「ツッコミ」や「漫才」という日本独自の文化を取り入れたこの音楽は世界から見れば立派なワールドミュージックだと私は思います。

アルバム

曲の半分以上がコント仕立てになっていたり、間奏でツッコミが入ったり、聴いていて「んふふっ」と笑っちゃうバンドなんて他にはありません。

多少誇張して言うと1曲目の「〜OPENING〜」はまるでDaft Punkの「Technologic」のように始まり、18曲目の「待ちわびて」の後半はThe BeatlesのHey Judeのような大合唱で幕を閉じます。

ネガティブな思考を音楽に詰め込んだお笑いロックミュージック、大竹ワールド全開のドイヒーな名盤を是非。

心配性


待ちわびて


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Americanfootball / Americanfootball (1999年)


今回紹介する名盤はシカゴの超重要人物Kinsella兄弟の弟Mike Kinsellaの伝説的バンドの唯一のアルバムです。

ジャンル

エモ
ポストロック
インディーロック

アメリカ

Mike Kinsella
Steve Lamos
Steve Holmes
Nate Kinsella


バンド

Mike KinsellaはCap'n JazzJoan of ArcOwenTheir / They're / ThereOwlsと私が知る限りでもこれだけのバンドで活動しています。

優しく暖かいボーカルとキラキラのギターアルペジオがこのバンドの持ち味です。
焚き火でぼんやりと明るく、暖かみのある音世界。
不意に聴こえてくるトランペットの音色が独特のサウンドを演出して心落ち着きます。

OwenではMike Kinsellaの唄心をフューチャーしているのでアコギの弾き語りがメインですが、こちらはバンドということを大事にしているのでギター、ベース、ドラムというバンドサウンドをフューチャーしている感じです。

同じUSインディーバンドのDeath Cab for Cutieはメロディーや歌を大切に音世界を作っていますが、American Footballはバンドサウンド全体の持つ空気感であったり、雰囲気を大切に音世界を紡ぎ出しています。

2000年に解散しましたが、嬉しいことに2014年に再結成して活動を始めました。

アルバム

本作は疾走感溢れるキラキラのギターアルペジオが聴ける1曲目がよく取り上げられますが、私はゆったりした2曲目の「The Summer Ends」だったり8曲目の「Stay Home」が好きです。

焚き火の明かりは蛍光灯と違い明るさはゆらゆらと一定ではありません。

そんな焚き火の炎のように明かるさ以外に暖かさも与えてくれる名盤を是非。

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キンセラファミリーツリー

Never Meant

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レイ ハラカミ / lust (2005年)



今回紹介する名盤は矢野顕子から世界遺産の認定を受けた日本を代表するトラックメーカーのアルバムです。

ジャンル

エレクトロニカ
テクノ

日本

原神 玲

アーティスト

Number Girlやくるりのリミックスをしたり、映画「天然コケッコー」の音楽を担当したり、日立ビルのCM音楽を手掛けたりと幅広い活動をしていました。

「天然コケッコー」は「毎日映画コンクール」で音楽賞を受賞しています。

そんな中、まだ40歳という若さで2011年に脳出血で亡くなっていますが、短い音楽活動の中でその才能を讃えるミュージシャンはたくさんいました。

サカナクションの中心人物 山口一郎はレイ ハラカミを敬愛しているのは有名な話で、アルクアラウンドの3曲目「ネイティブダンサー」はレイ ハラカミがリミックスしました。

そして、矢野顕子にはレイ ハラカミが作る音楽の特異性を認められ、矢野顕子独断による世界遺産の認定を受けています。

この世界遺産認定はユネスコの世界遺産とは全く無関係ですが、それほど素晴らしい音楽家だということです。

2007年には矢野顕子とレイ ハラカミによるユニット「yanokami」としても活動したりしてしました。

また、人気ゲーム「塊魂」にも曲を提供したりもしています。

大人びたのi am robot and proudような音で、キラキラしてるのに落ち着いているサウンドは独特な音世界です。

アルバム

本作はオブラートに包まれた、ふわふわエレクトロニカです。
艶やかな電子音、柔らかな電子音が独特の浮遊感を作り出します。

私が特に気に入っている曲は5曲目の「owari no kisetsu」です。

これははっぴいえんどやYMOで活動していた細野晴臣氏のカバーですが、これが叙情感があり憂鬱な音で最高なんです。

アルバム全体の雰囲気で言えば、Aphex Twinの「Film」のような曲を集めたアルバムみたいな感じです。

まるでプラネタリウムのような幻想的な世界観、心の落ち着く綺麗なメロディー、シャボン玉のような儚い音を聴ける名盤を是非。

owari no kisetsu


joy


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Nujabes+Fat Jon / samurai champloo music record departure (2004年)




今回紹介する名盤はアニメ「サムライチャンプルー」のサントラです。

ジャンル

ヒップホップ
チルアウト
サントラ

日本

Nujabes
Fat Jon



アーティスト

Nujabesというアーティスト名の由来は本名の瀬葉淳をローマ字表記にしたSEBAJUNを逆さから読んだものであります。

パリでのファッションショーの音楽を担当したこともあるくらい世界的に有名なトラックメーカーなのです。

国内外と幅広く知られるトラックメーカーNujabesは世界中の良い音楽を安価で提供でき、音楽愛好家やミュージシャンが交流できる場として「GUINNESS RECORDS」というレコード店を出すなど、音楽を愛していました。

そんなNujabesが2010年に交通事故で亡くなったと聞いたとき途方に暮れたのを覚えています。

Fat JonはNujabesと同じようにチルアウト系でジャジーなヒップホップを作る黒人トラックメーカーです。

ヒップホップグループ「Five Deez」のほぼ全ての曲を彼が作っている他に、J Ralwsとのユニット3582やソロプロデュースなどさらに活躍の幅を広げています。

アルバム

アニメのサントラというだけで「オタク」と馬鹿にする人に是非とも聴いてほしい。

そして聴かせてほしい1枚です。

こんなに綺麗なジャズヒップホップはそうそう聴けません。

「HEY!YOー!」みたいなチープなヒップホップではなく、しっとりと魅力的な美しい旋律が流れる落ち着いたヒップホップなんです。

サムライチャンプルーを知らない人も音楽として充分楽しめる内容になっております。

落ち着いた流れるビートに、うっとりするような甘美なメロディーを乗せた名盤を是非。

Transcendence


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Mogwai / Mogwai Young Team (1997年)



今回紹介する名盤はポストロックを開拓し、発展させてシーン牽引するポストロックを代表するバンドのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
シューゲイザー

イギリス

Stuart Braithwaite
Dominic Aitchison
Martin Bulloch
John Cummings
Barry Burns


バンド

ポストロックとは「ロックの楽器をロックとは別の目的で使用してギターをリフやコードのためでなく、音色や響きを作るために使う」や「静と動を基調としたインストサウンド」ということなのですが、Mogwaiはその全てを含んだ音楽をしていて20年もの間シーンの代表に君臨し続けています。

Mogwaiほどライブ栄えするバンドも少ないと思います。
CDで聴くと「ふーん…」で終わってしまっても、ライブの大迫力の音の壁を経験してから聴くと全然違うと思います。

全てを吹き飛ばすくらい激しいノイズの洪水と、一転して河のせせらぎのような音の波を上手く操って独自の音世界を展開させています。

当時の流行りジャンルはブリットポップだったにも関わらず、メンバーの平均年齢18歳そこそこで、こんな音楽を演奏し、「Mogwai Young Team」発表したことに驚かされます。

Mogwaiが影響を受けたバンドに「Slint」を挙げられます。

また、映画「Knock for Knock」やジダンのドキュメント映画「ジダン 神が愛した男」など映画の音楽を担当をしたりしています。

アルバム

本作はMogwaiのメンバーの平均年齢18歳で発表されたデビュー作でポストロックという音楽ジャンルをメジャーシーンに持ち上げたアルバムです。

本作の1曲目「Yes! I Am a Long Way from Home」とラストの「Mogwai Fear Satan」はポストロックを代表する名曲と言えるほどの曲であります。

因みに、ジャケットになぜか富士銀行の写真が使われていますが、日本版ではそのロゴ部分は著作権の関係で削除されています。

アンビエントのような静寂の音世界とハードコアのような轟音の音世界が共存する名盤を是非。

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Mogwai / Come on Die Young (1999年)

Mogwai Fear Satan

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