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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Rothko / Eleven Stages of Intervention (2007年)



今回紹介する名盤はベース二人にキーボードとドラムという奇妙な4人組のアルバムです。

ジャンル

アンビエント
ポストロック
アートロック

イギリス

Beazley (bass guitar)
Michael Donnelly (bass guitar)
Ben Page (keyboards)
Tom Page(drums and percussion)

バンド

Rothkoというバンド名はMark Rothkoという代表的な抽象画家から取ったそうです。

そんなこともあり、Rothkoはとてもアーティスティック要素が強くメロディーらしいメロディーはなく、まさに抽象的なサウンドが特徴的になっています。

本当に深く暗く内省的な音世界で洋楽初心者の方には良さがさっぱりわからないと思います。

キーボードはメロディーを奏でるのではなく、2本のベースとドラムはリズムを刻むことをせず、全員がそれぞれダーティーな音を鳴らし作られるアンサンブルは底無しの鬱世界です。

Rothkoの音楽はメロディーではなく、全体のサウンドを聴いて下さい。

そうするとRothkoの良さがきっとわかるはずです。
また、意外なことにフォークトロニカのパイオニアである「Four Tet」と親交があるのです。

アルバム

本作はと言うか、アンビエント全般に言えることかもしれませんが、このアルバムはメロディーを聴こうとするとダメだと思います。
響いている音全体を聴こうとすると暗く鬱な雰囲気が伝わってきて楽しめます。

ICOというゲームのサントラのような音世界です。

心深く眠っている不安や悲しみが一度に襲ってきます。

この閉鎖的な音世界を体験すると鬱待ったなしです。

家から出たくないインドアな人に是非聴いてほしい。

部屋に閉じ籠り、カーテンを閉めて、ドアを閉じて、自分を閉ざしたい時、この名盤を是非。

Say Something to Someone


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Jack's Mannequin / Everything in Transit (2005年)



今回紹介する名盤はピアノエモ界では外せないアルバムです。

ジャンル

ピアノエモ
ピアノロック

アメリカ

Andrew McMahon
Bobby "Raw" Anderson
Jay McMillan
Mikey "The Kid" Wagner



バンド

Jack's Mannequinというバンドは、パンクやエモにピアノを取り入れて話題になったバンド「Something Corporate」のフロントマンのAndrew McMahonのソロプロジェクトです。

というのも、Something Corporateが多くのツアーを行うことに疲れ果て、活動休止してしまいました。

しかし、それをきっかけにAndrew McMahonはツアー中に温めていたアイディアを自分のペースで形にしていきJack's Mannequinがスタートしました。

始めはレコード契約もなく、全て自費で製作していきましたが、そこにSomething CorporateのプロデューサーやBobby "Raw" Andersonなどが加わり、やっとこさ出来たアルバムはなんと全米チャートで最高位37位に食い込むという快挙を成し遂げます。

しかし、その年にAndrew McMahonは急性リンパ性白血病と診断されてツアーは全てキャンセルになり、音楽活動も止めて闘病生活が続きます。

その成果があり今は回復し音楽活動も再開しました。

また、白血病、小児がんの研究を支援する「Dear Jack Foundation」を設立したりもします。

アルバム

本作はファンはもちろんのこと、評論家をも納得させる程の完成度であります。

ジャケット通りの爽やかなアメリカの西海岸をドライブしているような音楽です。

さすが、メロディーメーカーというように歌詞がわからなくてもピアノの旋律やAndrew McMahonのエモーショナルな歌声だけでポジティブな印象が伝わってきます。

甘酸っぱいメロディーをたくさん詰め込んだ名盤を是非。

Dark Blue


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Dinosaur Jr. / Green Mind (1991年)




今回紹介する名盤はDavid Grohlが加入する前にNirvanaのドラムとして参加する話があったことがある人のアルバムです。

ジャンル

オルタナティブロック
グランジ
インディーロック
ノイズロック

アメリカ

J Mascis


バンド

オルタナティブロックやグランジを盛り上げた立役者で知られるDinosaur Jr.の中心人物はというと、ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリストでは第86位にランクインしております。

また奇妙な性格で知られるJ Mascisだが、my bloody valentineやSonic Youth、数々のプロデュースで知られるSteve Albiniなど意外にいろんなバンドと親交があります。

インディーズ時代に発表された「Dinosaur」と活動がSonic Youthに認めてもらいレコード会社と契約します。

また、当時パンクロックバンドでは珍しいギターソロを延々とプレイしたことで評価されました。

Dinosaur Jr.の特徴はノイジーなギターサウンドとポップなメロディ、そして J Mascisの力の抜けたへろへろボーカルで、よくNeil YoungとSonic Youthを足したようなサウンドと形容されます。

Dinosaur Jr.は同年代のNirvana、Soundgarden、my bloody valentineなどといったバンド達にも多大な影響を与えました。

Dinosaur Jr.はバンドですが、実質的にJ Mascisのソロプロジェクトといえます。
アルバムによっては、ほぼ全ての楽器を演奏してしまうマルチプレイヤーなのです。

アルバム

1991年に発表されたグランジ、オルタナティブロックの名盤と言えば?というクイズを出されたら多くの人はNirvanaの「Nevermind」と答えると思います。

いわゆるNevermind旋風が吹き荒れる少し前に本作は発表されました。

本作はバンド初の全米全英でチャートインを果たしDinosaur Jr.の知名度はグンと上がりました。

ノイズ度や轟音度は他の作品に比べたら少し劣りますが、その代わりにポップで馴染みやすいと思うので、Dinosaur Jr.を初めて聴く入門として最適かと思います。

肉食恐竜ティラノサウルスの鳴き声ような攻撃的なギターサウンドに、草食恐竜プラキオサウルスの鳴き声のような雄大なグルーヴが聴ける名盤を是非。

The Wagon


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Inner Circle / Reggae Dancer (1994年)



今回紹介する名盤はアメリカ版警察24時の主題歌でグラミー賞を受賞したことのあるレゲエバンドのアルバムです。



ジャンル

レゲエ
スカ
ダブ

ジャマイカ

Ian Lewis
Roger Lewis
Bernard "Touter" Harvey


バンド

Inner Circleはジャマイカでルイス兄弟が中心となり、首都であるキングストンで音楽活動をしていました。
その活動が実を結び、キーボード奏者のBernard "Touter" Harveyとジャマイカの天才少年シンガーとして名高いJacob "Killer" Millerを迎え入れ、1974年にレコードデビューを果たします。

1976年には大手レコード会社キャピタルレコードと契約を結んだり、1978年にはアイランドレコードから出されたアルバム『Everything Is Great』が全英チャート20位を記録するなど、トントン拍子でレゲエバンドとして頭角を表していきました。 

しかし、レゲエの神様Bob Marleyと張り合えるほどの実力者と言われる才能の持ち主であるJacob "Killer" Millerは1980年3月23日に、26歳という若さで交通事故により不慮の死を遂げてしまいました。

その結果、これまで順調にいっていたInner Circleが、しばらく活動休止状態になってしまいました。

ルイス兄弟が意気消沈していたが、二代目ボーカルにCalton Coffieを迎え入れ再始動する。

Calton Coffieは病気治療に専念するため脱退し、現在は三代目ボーカルとしてKris Bentleyが加入している。

アルバム

本作は二代目Calton Coffieがボーカルを務める作品です。

初代Jacob "Killer" Millerと比べとてもポップなサウンドになっております。

Inner Circleの古くからのファンやお堅いレゲエファンからは「ポップになり過ぎている。」や「レゲエじゃなくなった。」と言われますが、レゲエを聞き始めて間もない私には名盤に感じます。

なんと言っても1曲目のJoe Southのカバー曲「Games People Play」は底無しに明るくポップなレゲエです。

3曲目「Black Roses」はしっとりとしたバラードレゲエとバラエティーに富んでいて満足できるアルバムだと思います。

レゲエ入門にピッタリのポップで楽しい名盤を是非。

Games People Play


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はっぴいえんど / 風街ろまん (1971年)



今回紹介する名盤は邦楽名盤ランキングの常連ともいえるアルバムです。

ロック

日本

細野 晴臣
大瀧 詠一
松本 隆
鈴木 茂


バンド

バンド名が平仮名で「はっぴいえんど」という何とも間の抜けた名前ですが、メンバーの布陣はもの凄いことになっております。

細野 晴臣
Y.M.O.のメンバーの一人であり、ゲームのサントラを一つの音楽として確立させたり、映画「銀河鉄道の夜」のBGMを担当と経歴をあげると切りがありません。

大瀧 詠一
佐野元春に始まり、山下達郎、大貫妙子、岩崎元是、吉田美奈子、桑野信義、山口隆と木内泰史(サンボマスター)と新旧問わず様々な人達にリスペクトされていました。

松本 隆
松田聖子の24曲連続オリコン1位の中の17曲を手掛け、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」などの作詩を担当、またアニメ「マクロスF」の挿入歌「星間飛行」を発表したり新旧問わず幅広い活躍をしています。

鈴木 茂
ユーミンに始まり、アン ルイス、泉谷しげる、いとうせいこう、井上陽水、財津和夫、竹内まりや、中島みゆきなど、さまざまなアーティストの楽曲に参加しています。

この時代に作詞作曲を自分達でして、自分達で演奏している。今でこそ当たり前ですが、この時代では珍しいことだったらしいです。言わば日本の音楽界のパイオニアといっていいでしょう。

私は個人的に「和風THE BAND」的な感じがします。
THE BANDが好きなら気に入ると思います。

アルバム

私はKing Crimsonのエピタフの音色が大好きなんですが、本作の7曲目「夏なんです」の音色がそれと重なって、とても好きです。

気になる方は聴き比べてみてください。

はっぴいえんどの何がいいかと言いますと、音は勿論なのですが松本さんの詞が本当に美しいんです。

僕の大好きな「風をあつめて」にこんな詞があります。

「緋色の帆を揚げた都市が 碇泊しているのが見えたんです」

詩人ですねー。

「暗闇坂むささび変化」「風をあつめて」「愛餓を」は幼稚園や小学校で歌ってもいいようか名曲です。

日本の古き良き童謡とロックが見事に調和している名盤を是非。

風をあつめて


夏なんです


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