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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Sawagi / Punch Games (2012年)



今回紹介する名盤は日本の人力エレクトロニカ職人のアルバムです。

ダンスロック
エレクトロニカ
インスト

日本

観音
雲丹亀卓人
コイチ
ニコ

バンド

2007年に「KARAKURI」としてクラブなどで勢力的にライブ活動をしていましたが、2009年にメンバーチェンジなどをして「Sawagi」にバンド名を改めためました。

そして、2009年のSUMMER SONIC 大阪に出演するなどして注目を集めました。

インストバンドですがSPECIAL OTHERSと同じように口ずさめる曲を書くバンドです。

このエレクトロニカのような音世界をバンドでするのだから盛り上がること間違い無しです。

アメリカの人気マスロックバンドBattlesを聴きやすくした感じです。

Battlesが人力テクノならSawagiは人力エレクトロニカです。

最近の音楽はなぜか実力のない人達がもてはやされて、実力のあるバンドはアンダーグランドで根気よく活動しているように感じます。

メロディーセンスも演奏技術も確かなバンドなので、今後の活動が楽しみな若手バンドの1つであります。

アルバム

まるでタイトルにゲームというように本作はシューティングゲームサウンドの様な線密感、ダンスロックの高揚感、ジャズロックのオシャレ感が合わさったサウンドです。

1曲目からノリのいい踊れる曲になっています。
日本の新世代バンドが作り上げた渾身のアルバムは新しい感性で溢れています。

一緒にSawagiあえる名盤を是非。

kyakkya


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Mice Parade / Bem-Vinda Vontade(2005年)



今回紹介する名盤はFatCat RecordsというAnimal CollectiveやmúmSigur Rósといったバンドが在籍していた優良レーベルで活躍しているバンドのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
インディーロック
エレクトロニカ
ダブ

アメリカ

Adam Pierce

バンド

Mice Paradeは元々Dylan Cristyを中心として活動していたバンドThe Dylan Groupでドラムを叩いていたAdam Pierceのソロプロジェクトでこれまでに多くのアーティストと共演をしていました。

また、Adam Pierceはいろいろなバンドのサポートでドラムを叩いていて、日本で言うとクラムボンでもドラムで参加したこともあります。

Adam Pierceのドラムは独特な変拍子を駆使し、余計な音を鳴らない的確なドラミングで、電子音も無駄な音を重ねずにしっかりと引き算をしています。

Mice Paradeの音世界は北欧を感じるエレクトロニカ感やワールドミュージックを思わせるグルーヴ、アメリカのシカゴ的なインディー感と本当に多国籍なサウンドです。

これまでに9作品発表していますが、作品ごとに演奏される楽器やアーティストが入れ替わるので、作品によって音世界が変わるので飽きずに聴けます。

ただ全てに言えることは、暖かみのある優しいサウンドということでしょう。

また自身で主宰しているBubble Coreやファットキャット・レコーズから作品を発表しているので、本当に自分のやりたいように音楽を自由な発想で作れることも強みなのでしょう。

因みにMice ParadeとはAdam Pierceのアナグラムです。

アルバム

本作は上記したアイスランドを代表するエレクトロニカユニットmúmとも親交があり本作でもKristín Anna Valtýsdóttirが参加しています。

さらに8曲目の「Ground As Cold As Common」クラムボンの原田郁子が参加しています。

Mice Paradeの中でも唄もので且つ、実験性も少なく、アルバム1枚聴くのに50分かからないのでMice Parade入門に最適だと思います。

もたつくような下手うまドラミング、きらびやかな電子音にシューゲイザーのようなギターサウンドそこにフレンチポップな唄が絡むポストロックの名盤を是非。

Nights Wave



関連記事
Mice Parade / All Roads Lead To Salzburg(2002年)

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Adam F / Colours (1997年)



今回紹介する名盤はイギリスの人気シンガー「Alvin Stardust」を父に持つアーティストのアルバムです。

ジャンル

エレクトロニカ
ドラムンベース
ヒップホップ

イギリス

Adam Jewry

アーティスト

Adam Fはロック歌手の父の影響で幼少からピアノを始めるなど、恵まれた音楽環境で育ちました。

その結果、10代半ばから作曲をし、エンジニアリングのスキルを磨き、キーボード奏者としてバンド活動をしたりと着々と力をつけていきました。

10代の終わりにはドラムンベースのパイオニアLTJ BUKEMに触発されて、ジャングルやドラムンベースの制作を本格的に始めました。

1995年に発表された「Circles」は全英シングルチャートでtop20にランクインし、クラブなどから火が着き爆発的ヒットに繋がりました。

そして、一躍シーンのトッププロデューサーとなったAdam Fは1997年にメジャーデビュー作となる「COLOURS」を発表します。

これはドラムンベース界の名盤として今も尚、評価され続けています。

2001年にはDe La SoulやRedman、LL Cool J、Guruなどといったゲストを迎えて「KAOS」というヒップホップアルバムを製作し、ヒップホップシーンに活動の幅を広げました。

現在はDjとして活躍しています。

アルバム

本作は上記したドラムンベースの名盤「COLOURS」です。

スケールの大きなドラムンベースを聴ける6曲目「Mother Earth」はタイトル通り、音の広がりを感じます。

本作で1番聴いてもらいたい曲はハウスミュージックのような、メロウな感じが気持ちいい7曲目「The Tree Knows Everything」です。

EBTGのボーカルとして活動していたイギリスのシンガーソングライターTracey Thornをゲストに迎えて作られました。

ドラムンベースって中々好きになれなかった私ですが、このアルバムは聴きやすく、それでいて細部まで丁寧に作り込まれているので飽きずに何度も聴けます。

ハウスミュージック好き必見、メロウなドラムンベースの名盤を是非。
The Tree Knows Everything


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bloodthirsty butchers / kocorono (1996年)



今回紹介する名盤は日本ロック界の至宝と評されているバンドのアルバムです。

ジャンル

オルタナティブロック
ノイズロック
エモ
インディーロック

日本

吉村秀樹
射守矢雄
小松正宏
田渕ひさ子



バンド
bloodthirsty butchersは1986年に結成され、インディーズから「BLOODTHIRSTY BUTCHERS」と「I'm standing nowhere」をそれぞれ発表します。
そして、Fugaziが来日した時の共演を期に東京に拠点を置き、1994年に「LUKEWARM WIND」にてメジャーデビューします。

その後も多くのライブやフェスに参加して作品もコンスタントに発表し、2003年に元Number Girlのギタリスト田渕ひさ子が加入して△から□になり、より強固なサウンドへと昇華したbloodthirsty butchersは孤高の音楽活動を続けていきます。

しかし、bloodthirsty butchersのフロントマンである吉村秀樹氏は2013年5月27日に急性心不全のため46歳という若さで亡くなってしまいました 。
その訃報を聞いた多くのアーティストから追悼の声が寄せられた。

bloodthirsty butchersはNumber Girlを始め、HI-STANDARD、GREAT3、浅野忠信、會田茂、Fugazi、Rocket From The Crypt、BeckThe Flaming Lips、Rage Against the Machine、Dinosaur Jr.など世界中のアーティストからリスペクトされていました。

しかし、それとは相反してフォロワーは生まれませんでした。

それはSyrup16gの五十嵐隆に「一人オーケストラ」と評される、吉村秀樹氏のオリジナルコードで鳴らされるギターリフや、くるりのメンバーに「オリジナリティの塊」と言われた射守矢雄のルート音に加え3度や5度の音を加えたコード弾きやアルペジオなど、演奏の大部分で複数弦の音を鳴らす奏法によるオリジナリティーのせいでしょう。

そのあまりのオリジナリティーに誰もついてこれず孤高のバンドとも言われています。

因みにbloodthirsty butchersのバンド名の由来はAndy Milliganの映画「Bloodthirsty Butchers 邦題 血に飢えた断髪魔」からきています。


アルバム
本作はbloodthirsty butchersが△(スリーピース)の時の最高傑作と言われている作品です。

吉村秀樹氏は毎回、例えばGコードならどうやって弾けば、最高のGコードが弾けるかを常に試行錯誤しているので、ノイジーなギターリフには魂を感じます。

△から鳴らされるバンドアンサンブルは「熱気」と「哀愁」という矛盾によって唯一無二の美しいサウンドを作っているのです。

感情を表現したかのようなノイジーなギターサウンド、しっかりと歩むような時に走りだすベース、身体中にエネルギーを運ぶ鼓動のようなドラムからなる皆のkocorono名盤を是非。

関連記事
bloodthirsty butchers / NO ALBUM 無題 (2010年)

7月


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Built to Spill / Keep It Like a Secret (1999年)



今回紹介する名盤はModest Mouse、The Strokes、 Death Cab for Cutieに多大な影響を与えたバンドのアルバムです。

ジャンル

インディーロック
ローファイ
オルタナティブロック
サイケデリックロック

アメリカ

Doug Martsch

バンド

Dinosaur Jr.、Neil Young、Pavementから影響を受けたDoug Martschを中心に結成されたバンドです。

Built to Spillの凄いところは、ギター、ベース、ドラムというシンプルな編成であの音世界を作っているところだと思います。

キュートでポップな音を鳴らしているのに、やってることはプログレバンドにも負けないくらいの演奏です。

よく「ひねくれポップ」と形容されますが、本当にその通りだと思います。

難解で大衆受けしない音楽を作るのはわりと簡単です。
そして、キャッチーで耳触りのいい音楽を作る人もたくさんいます。

しかし、Built to Spillはポップセンス抜群のDoug Martschがバンドサウンドを突き詰めた結果、ちょっとひねくれたポップサウンドが出来上がるのです。

ライブに行ってみたいバンドNo.1なんですが、Doug Martschが飛行機恐怖症らしく来日は無いみたいです…。

Built to SpillはライブバンドなのでThe Flaming Lipsを引き連れて全米ツアーを行ったり、Pitchfork Music FestivalではYo La TengoやTortoiseなどと共演をしています。

アルバム

本作はDoug Martschのポップセンスが爆発したアルバムだと思います。
これまでは耳の肥えた音楽ファンや同業者であるアーティストなどから評価されてきましたが、本作は商業的にも成功しました。

とにかく1曲目から3曲目まで聴いてもらえれば、本作の良さはわかってもらえるはずです。

個人的におすすめは6曲目の「Time Trap」です。

バンド職人が作り出すギターアンサンブル。

可愛らしい泣きメロが詰まったこだわりの名盤を是非。

Time Trap


The Plan


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