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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Squarepusher / Ultravisitor (2004年)



今回紹介する名盤はThom Yorkeに「ポップ・ミュージックの世界とは違い、今日の音楽界における真の挑戦は彼のようなアーティストが負っている。」と言わしめたアーティストのアルバムです。

ジャンル

ドラムンベース
エレクトロニカ
テクノ
フュージョン

イギリス

Thomas Jenkinson

アーティスト

SquarepusherはAphex Twinやμ-Ziqなどと同じく「コーンウォール一派」に分類されます。

Thomas Jenkinsonは今でこそエレクトロニカシーンの大物ですが、少年期には電子音楽を小バカにしていてベースの練習に明け暮れます。

そんなある日、15歳になったThomas JenkinsonはLFOを聴く機会があり、そこで電子音楽を見直すことになります。

それから4年後、Squarepusherとして活動を始めます。

当時としては比較的古くチープな電子楽器を使用していたのにもかかわらず、その超絶技巧的なプログラミングが話題を呼び、わずか3年でシーンの中心的存在にのし上がります。

チープな電子楽器ゆえの荒い音質が好評だったのですが、1999年に発表された「Selection Sixteen」を最後に「できることはすべてやり尽くした」としてコンピュータによる作曲へと移行していきます。

現在は78本の指を持つギタリストや、22本の腕を持つドラマー、レーザーで演奏するキーボードなど3体のロボットで結成されたバンド「Z-Machines」の作曲をしたりしています。

また、2004年に発表された「Ultravisitor」でのベースプレイによって、ベーシストとしての評価も高まってきており、他のジャズミュージシャンなどと共演も増えてきています。


アルバム

本作は上記したようにThomas Jenkinson唸るベースプレイを聴くことができます。

本作は大作曲と繋ぎ曲の2パターンで構成されます。
1曲目の「Ultravisitor」はいきなりトップギアのアグレッシブな曲で始まり、3曲目の「Iambic 9 Poetry」は美しさと激しさが共存した名曲です。

13曲目の「Tetra-Sync」はThomas Jenkinsonの唸るベースプレイを堪能できます。

前衛的なエレクトリックサウンドにベースの超絶技巧が合わさった名盤を是非。

Ultravisitor


Iambic 9 Poetry


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ASIAN KUNG-FU GENERATION / ワールドワールドワールド (2008年)



今回紹介する名盤はアニメ「鋼の錬金術師」「NARUTO」のオープニングテーマで採用されるなどして今やメジャーになった通称アジカンのアルバムです。

ジャンル

オルタナティブロック
インディーロック

日本

後藤正文 
喜多建介 
山田貴洋 
伊地知潔

バンド

バンド名の由来は、ゴッチが好きだったバンド「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT」からきています。

音楽的には「Number Girl」「eastern youth」から色濃く影響を受けています。

初期は本当にNumber Girlやeastern youthの影響が色濃く出ていましたが、最近はゴッチの音楽が確立されてきたように感じます。

アルバム

⚪ワールドワールドワールド
「ワールド」には「主観的なワールド」、「客観的なワールド」、「客観を超えた絶対的なワールド」とそれぞれに意味を持つのだそうです。

⚪アフターダーク
「街角 血の匂い 流線 遠く向こうから 何処かで聞いたような泣き声」
殺人事件や悲鳴を意味してるように思います。
「夢なら覚めた だけど僕らはまだ何もしていない」
そういう現実を知ったけど僕らは何もしていない

⚪旅立つ君へ
「黒い重油に塗れたような世界」
汚いことが蔓延している世界
「塞ぎ込んで何になった?」
このままでいいのかい?

⚪ネオテニー
「古着屋 USアーミー」
アーミー柄をお洒落と勘違いしている様子
「見とれるくらいの空に轟音で鳴くジェット機」
アメリカ軍基地がある沖縄の空
「時がたっても忘れないでよ 川沿いにゆれる風景」
川沿いから見た原爆ドーム

⚪トラベログ
「虚構の街を遠く眺めて画面をさすらう ふらふら」
情報操作された世界

⚪No.9
これは憲法9条や、平和主義者であったジョンレノンの「REVOLUTION 9」からわかるように、戦争反対を唄ってます。

⚪ライカ
これは宇宙開発の実験によって殺された野良犬、ライカ犬のことを唄っています。

⚪惑星
「揺らめく旗の星に数えて五十二番目に本当はだれの言いなり気付かれぬように空を奪う
連れ立って並ぶように見えるのはまやかし」
アメリカの国旗の星の数は州の数で現在50個です。
51個目の州候補がいろいろありますが、52個目は何処なのか、惑星というタイトルから地球のことではないかと勝手に想像しています。
⚪転がる岩、君に朝が降る
「僕は世界を塗り替えたい」

⚪ワールドワールド
「Everything must lead to a new world」
【これら全てを新しい世界に伝えなくてはいけない】

⚪或る街の群青
「セカイヲカエヨウ」

⚪新しい世界
と繋がる訳です。

長くなりましたが、今まで内に向けた曲ばかり作っていたアジカンが初めて外に向けて書いたアルバムでゴッチのメッセージを転がる岩に乗せた名盤を是非。

新しい世界


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The Doors / The Doors 邦題 ハートに火をつけて (1967年)



今回紹介する名盤は天才は27歳で死亡するというジンクス「27クラブ」のBrian Jones、Janis Joplin、Jimi Hendrix、Kurt Cobainと並ぶ天才がいるバンドのアルバムです。

ジャンル

サイケデリックロック
ブルースロック
プログレッシブロック

アメリカ

Jim Morrison
Ray Manzarek
John Densmore
Robby Krieger


バンド

The Doorsはローリングストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティストにおいて第41位にランクインしています。

The Doorsを語る上で外せない人物Jim Morrisonは上記した27クラブの一人でローリングストーン誌の選ぶ「史上最も偉大なシンガー100人」において第47位、そして英Q誌の選ぶ「史上最も偉大なシンガー100人」において第40位にランクインしている人物です。

Jim Morrisonの破天荒な性格と音楽的才能から、ロック史上最もカリスマ性のあるミュージシャンの1人とされElvis Presley以来のロックスターと言われていました。

そんな彼からは想像もつきませんがIQ149という頭脳を持っていて、常に本を持ち歩いているほど読者家でもありました。

The Doorsの特徴はなんと言ってもベースのいないバンドということでしょう。

ベースラインをオルガンが補うことで、より異彩を放つバンドとなりました。

アルバム

本作はThe Doorsのデビュー作にして最高傑作と言われる作品です。

ローリングストーン誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」において42位、
「オールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」において34位にランクインしています。

本作の目玉はなんと言っても6曲目の「Light My Fire」でしょう。

オルガンソロとギターソロの激しい攻防にはハートに熱くなります。

そして、ラストを飾る「The End」は映画「地獄の黙示録」で使用されThe Doorsが見直される切欠にもなりました。

詩人Jim Morrisonの書いた曲を聴いてみてください。
ハートに火をつけられること間違いなしの名盤を是非。

Light My Fire


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TAMIKREST / Chatma (2013年)



今回紹介する名盤は「砂漠のブルース」と形容されるジャンルの若手バンドのアルバムです。

ジャンル

サイケデリックロック
ワールドミュージック
ブルース

西アフリカ

Ousmane Ag Mossa
Aghaly Ag Mohamedine
Cheick Ag Tiglia
Ibrahim Ag Ahmed Salam
Wannou Wallet Sidaty

バンド

砂漠のブルースと言って真っ先に思い浮かぶバンドはグラミー賞経験者の「TINARIWEN」でしょう。

TAMIKRESTは「TINARIWEN」の影響を受けつつ、Jimi HendrixやBob MarleyPink Floyd、そしてMark Knopflerといった欧米のバンドの影響も受けています。

そこにアフリカ独自の民族楽器をパーカッションで使うことでTAMIKRESTの独特な音世界はできています。

砂漠のブルースと欧米ロックが程好くブレンドされて、ワールドミュージックの入門にもってこいのバンドだと思います。

TAMIKRESTとは「結び目」という意味があります。
TAMIKRESTがあなたとワールドミュージックの結び目となって更にたくさんの音楽に触れてもらえる切欠にと思います。

彼らの作り出す哀愁感漂う渋い音楽性に、トゥアラグ人の心叫びともいえる深いメッセージ性からは想像もつきませんが、TAMIKRESTのメンバーのほとんどが20代後半といった若者で構成されています。

アルバム

本作はTAMIKRESTの3枚目のアルバムです。

1曲目を流した瞬間にTAMIKRESTの醍醐味と言える、砂漠の風のような乾いたギターの音が聴こえたかと思うと、ドラムとベースの圧倒的なグルーヴに乗せて呪術的なボーカルで独特の音世界に耳を奪われます。

本作はトゥアレグの人々が直面している様々な問題について人々を勇気づけるメッセージが込められています。

彼らは武力行使による問題解決ではなく、武器の代わりに楽器を持ち替え世界に向けて歌うのです。

Bob Marleyの言葉で「音に打ちのめされて傷付くものはいない。それが音楽のいいところさ」というのがあります。

彼らは尊敬するBob Marleyの意志をしっかりと受け継いでいます。

乾いたギターサウンドに渇いた心の叫びにも似たメッセージ、砂漠の魂の名盤を是非。

Imanin bas zihoun

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The Moody Blues / Every Good Boy Deserves Favour 邦題 童夢 (1971年)



今回紹介する名盤はThe Beatlesと時を同じくして、世界初のコンセプトアルバムを発表したバンドのアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
シンフォニックロック
サイケデリックロック

イギリス

Michael Pinder
John Lodge
Ray Thomas
Graeme Edge
Justin Hayward

バンド

The Moody Bluesは1964年というロック黎明期から活動しているバンドで、デビュー当時はその名の通りムーディーなブルースを歌っていました。

しかし、John LodgeとJustin Haywardの加入でメロトロンやシンセサイザーなどの電子楽器を駆使した前衛的な音楽性に変貌していきます。

この時のメンバーがいわゆる黄金期メンバーで全員作詞作曲ができて、全員がマルチプレイヤーというチートバンドでした。

この時からThe Moody Bluesの特徴と言えるロックにオーケストラを取り入れるスタイルを確立し、どのバンドよりも早く「プログレッシブロック」をしていたバンドと言われています。

しかし、プログレッシブロックを代表するバンドとしてあまり語られることが少ない気がします。

それはきっとプログレッシブ全盛期に活動休止していたからでしょう。

しかし、Jimmy Pageは「本当にプログレッシブなバンドは、PINK FLOYDとThe Moody Bluesだけだ」という言葉を残したのは有名な話です。

The Moody Bluesは時代を少し進み過ぎていたのです。

その結果、日本ではThe Moody Bluesは過小評価されている気がしてなりません。

因みにジョジョの奇妙な冒険 第五部のアバッキオのスタンドの元ネタです。

アルバム

本作の題名「Every Good Boy Deserves Favour」とは曲中に登場するE-G-B-D-Fというギターコード進行からきています。

本作テーマは「子どもたちにとって重要な意味を持つことを表現する」というコンセプトのもとに作られているので可愛く優しい曲が切れ間なく流れてきます。

プログレッシブロックだからと言って超絶難解な演奏など無くて、非常にポップに仕上がってます。

オーケストラを使って作り出されるファンタジーな音世界とポップなメロディーのバランスが抜群です。

ジャケットのような絵画の世界に誘われるムードあるブルースの名盤を是非。

The Story In Your Eyes


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