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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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山下 達郎 / Ray Of Hope (2008年)



今回紹介する名盤は日本を代表するシンガーソングライターの竹内まりやを妻に持つ音楽職人のアルバムです。

ジャンル

AOR
ロック
ポップ

日本

山下達郎


シンガーソングライター

山下達郎は「僕はアーティストという言葉が好きではありません。知識人とか文化人といった、上から目線の「私は君たちとは違う」と言わんばかりの呼称も全く受け入れられない。」という信念の持ち主なので今回はシンガーソングライターと表記します。

山下達郎と言えばやはり「クリスマス・イブ」でしょう。
日本でこの曲を越えるクリスマスソングはもう生まれないのではないかと思わされるほど秀逸に感じます。
1983年に発表されてから30年以上経つのに未だに
クリスマス時期になると毎年ランクインするというモンスターソングで、オリコンシングルチャートに24年連続ランクインを達するなど、いろんな記録を打ち立てました。

山下達郎本人も「間違いなく私の代名詞となって残るであろう一曲。自分の全作品中、詞・曲・編曲・演奏・歌唱・ミックス、すべての要素がバランスよく仕上がった数曲のひとつ」と述べています。

また、「クリスマス・イブだって、JR東海のCMがなければ、MELODIESの中の1曲だったんだから。そんなもんですよ」と運も重なりヒットしたとも述べています。

他にも名曲は溢れるほどありますが地名度でいえば、KinKi Kidsの「硝子の少年」も有名でしょう。

一人で全てこなしてしまうマルチプレイヤーなので、一人でThe Beach Boysの音楽をやってのけてしまっているような感じです。


アルバム

本作がチャート1位になったことで、80~10年代と4年代連続でのランキング首位を獲得という記録を打ち立てました。

これは松任谷由実、徳永英明、桑田佳祐に次いで史上4人しか達成していません。

本作は不況を笑い飛ばすというコンセプトで当初「WooHoo」というタイトルで発表される予定でしたが、東日本大震災という災害の影響を反映して「Ray Of Hope」となりました。

本作の9曲にタイアップが付いていて、その中で私が好きな曲は「僕らの夏の夢」で、サマーウォーズにタイアップされて話題になりました。

私はこの曲を聴くと緩やかに流れるサウンドに共鳴するように夏の記憶が呼び覚まされます。

音職人 山下達郎が日本の危機を感じて奏でられたメッセージを詰め込んだ名盤を是非。

僕らの夏の夢


ずっと一緒さ


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It Bites / The Tall Ships (2008年)



今回紹介する名盤は私の1番好きなバンドFrost*のギタリストJohn Mitchellが中心となり復活したバンドのアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
シンフォニックロック
ポップロック

イギリス

John Mitchell
John Beck
Lee Pomeroy
Bob Dalton
(Francis Dunnery)


バンド

It BitesはYesやAsiaなどで知られる敏腕マネージャーBrian Laneがプロデュースし、当初は「第2のYesとAsia」としての売り込みが考えられていました。

1986年に発表されたシングル「All In Red」「Calling All The Heroes」はイギリスのチャートを賑わせ、最高で6位まで上がるヒットとなり注目を集めましたが、1986年に発表されたアルバム「Big Lad In The Windmill」これには「Calling All The Heroes」も収録されていたのにも関わらず、売り上げはあまり伸びませんでした。

しかし、その結果に臆すこと無く次作1988年発表「Once Around The World」では演奏時間が9分、15分という大作を収録し、今までのポップロックとおさらばし、プログレッシブロックの影響を強く感じさせる作品となりました。

そして、1989年発表「Eat Me In St.Louis」ではアートワークにYesの第六のメンバーと言われるほどYesの作品に貢献したRoger Deanが参加して話題になりましたが、本作を発表して間もなく解散してしまいます。
しかし、2006年に様々なバンドで活躍していたJohn Mitchellが中心となり再結成されました。

元々John MitchellはIt Bitesのファンだったらしいです。
It Bitesの特徴は超絶技巧の演奏や長尺の曲をさらりと聴かせてしまうセンスが抜群にあるんです。

アルバム

本作はIt Bitesの復活作ということで注目を集めました。

It Bitesの中心的存在だったFrancis Dunnery不在で発表されたことで、古くからのファンは心配していたに違いありません。
しかし、そこはさすがJohn Mitchell、不安を吹き飛ばすほどの出来なんです。

ファンだったJohn MitchellだからこそわかるIt Bitesらしさを持たせつつ、パワーアップして帰った来ました。

聴きやすいメロディーなのに、行われている演奏はテクニカルなんです。

程よいプログレ感なのでプログレ入門に最適な名盤を是非。

The Tall Ships


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BT / This Binary Universe (2006年)



今回紹介する名盤は複雑なプログラミングを施したリズムの変則的な「もたつき」や「溜め」などを巧みに操ることからシンセサイザーの魔法使いと呼ばれるアーティストのアルバムです。

ジャンル

エレクトロニカ
トランス
アンビエント
ハウス

アメリカ

Brian Transeau


アーティスト

Brian Transeauは幼少期から音楽への圧倒的な才能を開花させていて2歳からピアノを演奏し、6歳までにショパンとバッハを軽々と弾きこなしてしまいます。
青年期にはNew OrderやDepeche Modeなどのエレクトロニカ系の音楽を好んで聴いて過ごし、バークリー音楽院に入学し作曲を学ぶも、クラシックは自分には閉鎖的過ぎたという理由で中退します。

1990年代前半から音楽活動を開始するものの、自国アメリカではなかなかヒットに恵まれませんでした。
しかし、イギリスでは有名DJ達によってクラブでBTの曲がプレイされ、徐々にファンが増えていきました。

そして、BTは招待されイギリスに飛び自身の曲で数千人の聴衆が熱狂していたを目の当たりにし、DJではないのにも関わらず、世界DJランキングに名前を連ねたりしていることを知ります。

BTはエレクトロニカに始まりトランス、ブレイクビーツ、クラシック、ポップス、ロック、アンビエント、ヒップホップ、ジャズといった様々なジャンルを融合した独自の音楽を発表しています。

また、Kaistar、Libra、Dharma、Prana、Elastic Reality、Elastic Chakra、GTB、2 Phat Cuntsなどの別名義で活動もしていました。

最近では「ワイルドスピード」「モンスター」「ステルス」などの映画音楽の方でも活動しています。


アルバム

本作はトランス以外のジャンルでも成功した「Movement in Still Life」とグラミー賞にノミネートされた「These Hopeful Machines」に挟まれ地味な作品とされますが、「100年後には、おそらく新世紀初期の主な電子音楽として研究されるだろう」と評価を受けるほどの作品なんです。

BTは生まれたばかりの娘を膝の上に座らせながら製作したので、本作は子守唄のような音楽と言っています。

その影響なのか、BTの作品の中でも特にアンビエント色が強いので私は1番好きなアルバムです。

また、音楽に合わせたDVDも見物です。

お父ちゃんが愛娘に贈った愛に溢れた子守唄を収めた名盤を是非。

All That Makes Us Human Continues


Good Morning Kaia


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The Tangent / The Music That Died Alone (2003年)



今回紹介する名盤はTHE FLOWER KINGSやVAN DER GRAAF GENERATORのメンバーが参加するスーパーバンドのアルバムです。

ジャンル

プログレッシブロック
ジャズロック
シンフォニックロック

イギリス

Andy Tillison
Roine Stolt
David Jackson
Sam Baine
Zoltan Csorsz
Jonas Reingold
Guy Manning


バンド

The Tangentは元々Andy Tillisonのソロプロジェクトで「The Music That Died Alone」を製作するために始まりましたが、集結したのがTHE FLOWER KINGSとVan Der Graaf Generatorのメンバーという充実ぶりでこれ以降も活動を続けることになりました。
これまでに発表したアルバムは9枚にもなりライブアルバムも合わせると13枚と結構多作であります。

King Crimsonはフリージャズとプログレを突き詰めたバンド、Yesはハードロックとプログレを突き詰めたバンド、PINK FLOYDはサイケとプログレを突き詰めたバンドだとすると、The Tangentはモダンジャズやクールジャズとプログレを突き詰めたバンドという感じがします。

THE FLOWER KINGSはもちろんのことFrost*やKino、Tai Phongといったバンドが好きなら必ず琴線に触れるはずです。

プログレッシブロック独特の難解さは無く、疾走感ある美メロでとても聴きやすく仕上げられているのもプロの技だと言えます。


アルバム

本作はThe Tangentのデビューアルバムになっていて、やりたいことや初期衝動がたくさん詰まっています。

1曲目「Time for You」のイントロからトップギアで最後まで疾走していきます。

70年代というプログレ全盛期のサウンドを上手いとこ昇華していて本当に感心します。

美メロのシンセに疾走感溢れるギターに気持ちいい変拍子のリズム隊、そして音に深みを与えるサックスを一流奏者が鳴らす名盤を是非。

In Darkest Dreams


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TOWA TEI / Future Listening ! (1994年)



今回紹介する名盤は学生時代に製作されたデモ音源を聴いた坂本龍一に「テクニックはないけれどもセンスが異常に良くて他を圧倒していた」と絶賛されたアーティストのアルバムです。

ジャンル

ハウス
エレクトロニカ
ジャズ
ボサノヴァ

日本

鄭東和(テイ トウワ)


アーティスト

TOWA TEIは当時まだマイナーだったハウスミュージックをポピュラー化して一世風靡した最初のグループと言われる「Deee-Lite」に参加しました。

「最初の音出しは感動的だったわ。TOWAがDeee-Liteのサウンドを新しい次元に無限のレベルまで連れてってくれたの」とメンバーほどTOWA TEIの参加によって音楽的にDeee-Liteは進化しました。

Deee-Liteは「Groove Is In The Heart」で全英1位を獲得するという快挙を成し遂げます。
そして、1994年から活動の拠点を日本に移し、1stアルバム『FUTURE LISTENING!』でソロデビューをし、TOWA TEIとして活動していきます。

また、2007年に公開された松本人志監督の「大日本人」の映画音楽プロデュースを手掛けたり、ダウンタウンの「Geisha Girls」や今田耕司の「KOJI-1200」「KOJI-12000」などをプロデュースしています。

2008年にはdocomoのFOMA「N705i」のサウンドプロデュースを手がけ、プリインストールされた楽曲「N705i」はiTunesでも販売し、数週にわたりエレクトロニカチャートで1位を記録し、2008年のiTunesエレクトリック部門トップセラー第5位を記録します。

TOWA TEIの音世界はとにかくオシャレの一言、ジャズやボサノヴァのサウンドをオシャレにサンプリングした音世界です。


アルバム

本作はTOWA TEIのデビューアルバムなんですが、参加アーティストが坂本龍一に始まり細野晴臣、Arto Lindsay、高野寛など本当に豪華になっています。
私は友達の家で4曲目「Luv Connection」を聴いて1発で気に入りました。

そして、また1曲目から流してもらい次の日すぐにCDショップに行った思い出があります。

最近テクノやダンスミュージックは似たり寄ったりでつまんないなーと思ってた時に本作を知り驚愕しました。
それはボサノヴァ調のハウスが新鮮に感じられたからです。

かと思えば、70年代っぽい泣きのシタールが使われていたりと本当に個性的で聴いていて飽きさせません。

最高にロマンチックなハウスの世界にボサノヴァの感性を取り入れた名盤を是非。

Luv Connection


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