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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Kraftwerk / Tour de France (2003年)



今回紹介名盤は「エレクトロニック・ダンス・ミュージックのThe Beatles」と称されるバンドのアルバムです。

ジャンル

テクノ
エレクトロニカ
クラウトロック

ドイツ

Ralf Hütter
Florian Schneider
Karl Bartos
Wolfgang Flür


バンド

Kraftwerkは1967年にRalf HütterとFlorian Schneiderが中心となりOrganisationという名前で活動を始めますが、1970年に現在の名前「Kraftwerk」として活動していきます。

Kraftwerkを一躍有名にした作品が1974年に発表された「Autobahn」で世界規模でフォロワーを生みました。
熱狂的ファンであるMichael JacksonとDavid Bowiを始めJoy Division、New Order、RadioheadRed Hot Chili Peppers、Coldplay、Daft Punk、The Chemical Brothers、Aphex Twinとあげるとキリがありません。

エレクトロニカやテクノなど、電気音楽や打ち込み音楽の開拓者にして頂点と言っても過言ではありません。

Kraftwerkが凄いのは音楽は勿論のこと、アルバムジャケットも自分達でデザインし、しかも楽器を開発したり改造などもしてしまう集団なのです。
またライブでは映像面にもこだわりを持っていて、最近ではより一層力を入れていて、観客が専用メガネを付けて3D映像が観れるコンサートが世界各地で行われてとても高評価を得ています。

Kraftwerkの元メンバーにKlaus DingerとMichael Rotherは脱退後「NEU!」を結成して、後のパンクやニューウェイヴに多大な影響をもたらします。

因みにジョジョの奇妙な冒険 第五部に登場するサーレーのスタンドの元ネタです。


アルバム

本作の和訳は「フランス一周」と言って、毎年夏にフランスおよび周辺国を舞台にして行われる自転車レースのことで本作はその大会の100年記念に作られた作品であります。

Kraftwerkが17年ぶりに発表した最新アルバムになります。

名盤として有名な「Autobahn」「Trans-Europa Express」に次ぐ乗り物シリーズ第3弾はなんと自転車で驚いた人も多いかと思います。

70年代に活躍していたとは到底思えない新しいサウンド、しかし決して若者では作れないであろう「余裕」という深さを感じます。

疾走感があるわけではないのにスピードを上げたい衝動に駈られる名盤を是非。

Tour de France


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Armonite / Inuit (1999年)



今回紹介する名盤は2本のバイオリンを主軸にサウンドを作り出す珍しいバンドのアルバムです。

ジャンル

ケルト
プログレッシブロック
ワールドミュージック

イタリア

Andrea Bacchio
Gabriele Rossi
Giovanni Lanfranchi
Jacopo Bigi
Paolo Fosso


アーティスト

私がArmoniteを知ったのはケルト音楽にハマっていた時期にニコニコ動画の「【作業用BGM】冒険に出かけたくなる カッコイイ曲集」という動画でしりました。

RPGで使われてるような壮大な曲から疾走感のある曲まで幅広くあります。

バイオリンがあるバンドでさえ珍しいのに、このバンドはバイオリンを2本もあるので他のバンドには無い唯一無二のバンドであります。

Giovanni LanfranchiとJacopo Bigiがバイオリンを巧みに使い紡ぎ出される息の合ったアンサンブルは勿論素晴らしいのですが、Armoniteの影の立役者はPaolo Fossoだと思います。

一言で言うと痒いところに手が届くキーボードなんです。
ツインバイオリンを邪魔すること無く、バンドサウンドを2倍3倍にも昇華させてしまう音をさらりと奏でるのです。

気にしなければ何事もなく聴き流してしまうかもしれません、実際私もバイオリンのアンサンブルばかりに耳を奪われていました。

よく聴いてみるとここのキーボードの音気持ちいいなと思うところが多々ありました。

こんなにも素晴らしいバンドなのに発表したアルバムは1999年に発表した「Inuit」だけなのです。


アルバム

本作は上記したようにArmoniteが発表した唯一のアルバムです。

私が一目惚れした曲は2曲目の「Amebah」です。
この曲は緊張感溢れるバイオリンの旋律の後にやってくるフルートの旋律は花畑のような心休まります。

ほんのり香るへん変拍子でプログレ好きも納得の内容だと思います。

リズム隊による確かなグルーヴにバイオリンの二重奏を引き立てるフルートとキーボードで音の物語を作り上げます。

インストなのにも関わらず風景や世界観を、さらにストーリーまでもイメージさせる音楽を聴ける名盤を是非。

Amebah



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4hero / Play With The Changes (2007年)


今回紹介する名盤は4人の勇士が集まって出来たハウスプロジェクトです。

ジャンル

ハウス
エレクトロニカ
ジャングル
ドラムンベース

イギリス

Mark "Marc Mac" Clair
Dennis "Dego" McFarlane
(Gus "Reinforced Gus" Lawrence)
(Ian "Da Rebel" Bardouille)

アーティスト

4heroは上記したように4人組でスタートしたプロジェクトでしたが、Reinforced GusとDa Rebelは自身で立ち上げたレーベル「Reinforcedレコード」の運営に専念するために脱退しています。
なので、4heroというと今はMarc MacとDegoの二人のことを言います。

初期に発表された音楽はドラムンベースが中心でありましたが、後期の音楽はそれにジャズやソウルなど幅広い要素を取り入れた音世界になっています。

4heroが世界的にその名が知られるようになった切っ掛けとなった作品1995年に発表の「Parallel Universe」であります。

1998年に「Two Pages」2001年には「Creating Patterns」と順調に発表していきますが、この後はリミックス活動が増え、次のオリジナルアルバムはたくさんのアーティストとコラボした2007年に発表された「Play With The Changes」であります。

今ではジャングルやドラムンベース界において、初期のころから活動する主要アーティストの1つとされている重要人物でもあります。

アルバム

本作は上記したように6年ぶりに発表された待望のアルバムになります。
本作も前作同様に数多くのボーカルとコラボしていきます。

その中には4heroの代表曲「Les Fleur」で見事にマッチングしたCarina Andersonや4heroとは長いお付き合いになるお馴染みUrsula Ruckerなどがいます。

これまでのような4heroの代名詞ドラムンベースは影を潜め、とてもキャッチーで聴きやすくお洒落なハウスミュージックに仕上がっています。

とても取っ付きやすいので4heroを初めて聴くという方にはおすすめだと思います。

11曲目の「Superwoman」はStevie Wonderのカバー曲になっていて、原曲にも負けないくらいの完成度でスーッと染み渡るくらい気持ちいいです。

6年という時間を掛けて4heroが様々な変化を遂げて溜め込んだ結晶のような名盤を是非。

Superwoman


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すぎやまこういち / 交響組曲「ドラゴンクエスト VII エデンの戦士たち」 (2000年)



今回紹介する名盤は今や知らない人はいないくらい有名なゲームの作曲家のアルバムです。

ジャンル

ゲームサントラ

日本

すぎやまこういち
堀井雄二
鳥山明


ゲーム

ドラクエシリーズの素晴らしい点は鳥山明がキャラクターデザインを担当しているところだと思います。
鳥山明の描くキャラクターや世界観は本当に少年心をくすぐり、ワクワク感が溢れています。

ドラクエシリーズは「プレイヤー自身がゲームの主人公になりきり、ゲーム内の世界の出来事を体験する」というコンセプトで作られているので、どの作品も主人公は「はい」「いいえ」しか話しません。
このコンセプトは「ポケットモンスター」など様々なRPGで使われています。

ドラクエシリーズはこれまでに10作品出ていて、これ以外にもモンスターズなどの関連作品を含めると数えきれないほど世に出ております。


アルバム

そして、今回はシリーズ7番目となる作品で主人公が勇者らしくない見た目と鬱ストーリーでシリーズ中ではあまり人気は高くありませんが私は1番好きです。

鬱ストーリーにぴったりな哀しげな旋律が染み渡ります。

今回はゲーム音源の他にロンドンフィル盤も付いている2枚組になっていてゲームと同じく大ボリュームになっています。

ロンドンフィルバージョンのオーケストラの録音環境も良くまた違った魅力があります。

ゲーム体験者はオープニング曲が流れた瞬間、石盤集めに頭を悩ませていた頃の記憶がフラッシュバックするでしょう。

ドラゴンクエストの世界を体験できる名盤を是非。

やすらぎの地


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Wilco / Sky Blue Sky (2007年)



今回紹介する名盤はローリングストーン誌にアメリカ最高峰のロックの印象派と評されるバンドのアルバムです。

ジャンル

オルタナティヴロック
カントリーロック
インディーロック
フォークロック
エクスペリメンタルロック

アメリカ

Jeff Tweedy
John Stirratt
Nels Cline
Glenn Kotche
Pat Sansone
Mikael Jorgensen


バンド

バンド名のWilcoとは「了解」(will comply)を意味する無線通信の用語「wilco」からきています。
デビュー当時はカントリー風なサウンドが強かったですが、最近はさらにオルタナティヴロックやクラシックポップの要素を取り入れて、より独自の音楽を作り出しています。

その実験的にも関わらずポップなサウンドはアメリカのRadioheadと形容されています。
そして、Jim O'Rourkeと親交深いことも大きく関わっているのではないでしょうか。

2002年に発表された「Yankee Hotel Foxtrot」がアメリカだけで50万枚以上を売り上げ、Pitchforkで満点を叩き出し注目を集め、2004年に発表した「A Ghost is Born」ではグラミー2部門を受賞しました。

そして、2011年には自身のレーベル「dBpm Records」を設立して、そこから8作目のアルバム「The Whole Love」を発表しました。

Wilcoは60年代後期と70年代前期のバンドから影響を受けていて、特にThe Velvet UndergroundのオリジナルメンバーJohn CaleやJohn Lennon、Neil Young、Televisionなどはメンバー自身が影響を受けたと公言しています。

また、逆にWilcoが影響を与えた人達はDerek Webb やThe National、Grace Potter、Nocturnalsなどたくさんいます。

そして、Norah Jonesは2009年に発表した「The Fall」ボーナストラックにWilcoのカバー曲を収録しました。


アルバム

Wilcoの代表作を1つあげろと言われれば、多分多くの人が「Yankee Hotel Foxtrot」をあげるでしょう。
しかし、私はこの「Sky Blue Sky」が1番好きです。

前衛的なノイズサウンドは減り、柔らかい牧歌的なサウンドで全体を包んだようなアルバムなので、とても聴きやすくて、本作はアメリカンミュージックの良いところ取りのようなアルバムになっています。

そして、なんと言ってもマスタリングが素晴らしいので音がそれぞれ聴こえて気持ちいいんです。

Wilcoが気張らずに詰め込み過ぎないように最小限の音で構成された名盤を是非。

Sky Blue Sky


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