忍者ブログ

『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Michael Hedges / Aerial Boundaries (1984年)



今回紹介する名盤は癒し系ニューエイジ音楽の頂点に君臨し続けたレーベルWindham Hill Recordsの看板ギタリストのアルバムです。

ジャンル

アコースティック
ニューエイジ
フォーク

アメリカ

アーティスト

Michael Hedgesの音楽遍歴は4歳ほどでピアノを始め、小学校高学年の時にチェロやクラリネットにも興味を持ち習い始めます。
そして、中学生の時Elvis PresleyやThe Beatlesの影響でエレキギターを弾くようになりロックバンドを結成します。

高校時代はLed ZeppelinやJimi Hendrixに熱中していましたが、その一方でNeil YoungJoni Mitchellといったフォークという世界を知りアコースティックギターに夢中になります。
そして、音大に入学しフルートと作曲、音響学を学びます。

なぜフルートなのかというと当時イギリスで人気の高かったバンドJethro Tullの影響で高校時代アコースティックギターの他にフルートにも興味を持ち始めていたのです。

そして、これまでの多彩な音楽スタイルを自分のものにし変則チューニングでギターを弾く姿はたちまち評判を呼びます。

ある時カフェで演奏しているとWilliam Ackermanがその凄まじい演奏を聴き「これは魔法みたいだ!」とMichael Hedgesのことを一発で気に入りウィンダムヒルレーベルとすぐ契約しました。

それからの活躍でアコースティックギター界において画期的な作品をいくつも残すなど目を見張るものがありました。
しかし、1997年に43歳という若さで交通事故によって命を落とします。

その死を惜しむギタリストは多くいて、その中にはThe WhoのギタリストPete TownshendやSteve Vai、Bonnie Raitt、Warren Haynesなどがいました。

アルバム

本作はWilliam Ackermanがプロデュースした前作より透明度が増しているような気がします。

ウィンダムヒルレーベルファンの方なら当たり前かと思いますが本作のベースを担当するのは、なんと自他共に認める変態ベーシスト(テクニック的に)Michael Manringが参加しているのです。

Michael Manringが巧みに操るフレットレスベースならではの柔らかいベース音が耳に優しいんです。

5曲目の「After the Gold Rush」はNeil Youngのカバー曲になっていて、柔らかくてスローテンポなMichael Manringのフレットレスベース音がより一層際立つように寄り添うギターは必聴です。

ジャケットのような夕暮れ時に黄昏ながら聴きたい名盤を是非。

After the Gold Rush


拍手[1回]

PR

TTNG(This Town Needs Guns) / Animals (2008年)



今回紹介する名盤はKinsellaチルドレンと言っても過言ではないバンドのアルバムです。

ジャンル

マスロック
インディーロック
プログレッシブロック
エモ

イギリス

Henry Tremain
Tim Collis
Chris Collis
(Stuart Smith)
(Dan Adams)
(Additional)

バンド

TTNGはThis Town Needs Gunsというバンド名で活動していましたが、2013年に発表された「13.0.0.0.0」を期に頭文字だけを残したTTNGというバンド名に変わりました。
直訳で「この町には銃が必要だ」なんて物騒な名前だったからなのかなー。

TTNGが出てきた時はThe SmithsとRadioheadの叙情性にDeath Cab for CutieやSunny Day Real Estateのエモ的な激しさ、そしてFoalsやBattlesのような緻密な演奏技術を併せ持ったモンスターバンドともてはやされていました。
しかも、TTNGの本拠地オックスフォードではRadioheadを忘れてしまってTTNGこの町を席巻してしまうだろうとまで言われるほど持ち上げられていたのです。

私的にはTTNGを初めて聴いた時の感想で上記したバンドは頭に浮かんできませんでした。
どちらかというと、KinsellaファミリーのAmerican FootballやOwls、Joan Of Arc、Make Believe、Ghosts And Vodkaといったアメリカのバンドの感じがして心をガッチリと鷲掴みされました。

現にメンバーのギタリストTim CollisはMake BelieveのSam Zurickや初期のMinus the Bearに影響を受けたと公言していますし、Owlsのライブ演奏に感銘を受けて研究したとも言っています。

まるで兄Tim Kinsellaのような緻密に計算された変拍子や捻れるようなギターアルペジオに弟Mike Kinsellaのような哀しく儚いエモーショナルな唄心を掛け合わせたバンドです。

アルバム

本作はまだThis Town Needs Gunsというバンド名で4人組だった頃のアルバムになります。

いつも好きな曲は何番目が覚えるのですが、この作品の曲名は全て動物の名前になっているので英語の苦手な私でもすぐに曲名を覚えることができました。

Kinsella好きなら1曲目の「Chinchilla」を聴いたら一発でハマること間違いなしの曲です。

攻撃的な曲達が多い中で「Elk」はAmericanfootballのような優しい管楽器の音が入り柔らかい印象を受けます。

またジャケットに動物たちが描かれていて可愛らしくて私はとても好きなジャケットの1つです。
Tera Melosほど激しくはないですがかなりのジェットコースター級ギタープレイです。

Kinsella魂を脈々と受け継いだKinsellaチルドレンバンドの名盤を是非。

Baboon


拍手[0回]

+/- (Plus/Minus) / As Seen on Television (2004年)



今回紹介する名盤は来日の際にbloodthirsty butchers、the band apart、Mock Orangeなどと対バンしているバンドのアルバムです。

ジャンル

インディーロック
ポストロック
エレクトロニカ

アメリカ

James Baluyut
Patrick Ramos
Chris Deaner

バンド

+/-は元々アメリカのインディーシーンで支持されるVERSUSというバンドで活躍していたJames Baluyutを中心に活動するソロプロジェクトでした。
しかし、VERSUSが活動休止したためPatrick Ramosも+/-に加入し、後にKelly Clarksonのバックバンドで活躍するChris Deanerも加入して今のスリーピースバンドの形が完成されました。

元々実力のあるバンドなので2003年に発表された「YOU ARE HERE」の頃にはアメリカのインディーシーンで評価と人気は不動のものとなっていました。
その頃から超有名なインディーロックバンドDeath Cab For Cutieとツアーに参加したりしてテクニックをより磨いていきます。

そして2004年に待望の初来日をして、それ以降も何回か来日しています。
その時に上記したバンドの他にACIDMANやHUSKING BEE、moools、OGRE YOU ASSHOLE、nhhmbaseなどと共演をしています。

James Baluyutはかなりの日本食好きで寿司やラーメンは勿論のこと、イナゴの佃煮や蜂の子なども食べたそうです。(イナゴの佃煮と蜂の子はあまり美味しくはなかったけどいい経験になったと言っています。)

私の+/-との出会いはbloodthirsty butchersにハマっている時に2005年発表の「bloodthirsty butchers VS +/-{PLUS/MINUS}」で互いの曲をカバーしたスプリットアルバムで知りました。

それから+/-の作品を聴いてみると何処と無く私の大好きなKinsella兄弟的なギターサウンドに感じてそこから一気にハマってしまいました。

アルバム

本作はそんな+/-の初来日を記念して発表された日本盤EPになりますので、リミックス曲だったり未収録の曲を収めたレア物となっています。

しかも、EPなので30分未満という聴きやすい時間も魅力かと思います。

今まではKinsellaっぽくていい感じくらいにしか思ってなかったのですが、キャッチーで聴きやすい遊び心溢れるサウンドの中に少し実験的な音の使い方に気付いた瞬間このアルバムは私の中で輝き始めました。

James Baluyutは60、70年代UKロックを聴いて育ち、De La Soulのサンプリングに感銘を受けたのがよく分かる作品だと思います。

+/-が日本のために作ってくれた記念の名盤を是非。

All I Ever Knew


拍手[0回]

久石譲 / Piano Stories Best '88-'08 (2008年)



今回紹介する名盤はジブリ映画の数多くの音楽を担当している作曲家のアルバムです。

ジャンル

クラシック
アンビエント
サントラ

日本

藤澤守

アーティスト

久石譲という名前を本名と思っている方もいるかもしれませんが、これは実は音楽家として活動するための名前なのです。
大学生の時に友人と話し合い自分も有名な作曲家になれるようにと、当時アメリカで活躍していたQuincy Jonesの名前「ク→久」「イシ→石」「ジョーンズ→譲」とこのように漢字に変えてつけました。

久石譲といえばやはりジブリ映画の音楽でしょう。
久石譲が初めて音楽を手掛けたジブリ作品は1984年に発表され、ジブリファンの中でも人気の高い「風の谷のナウシカ」なのです。

ナウシカの音楽は当初、細野晴臣が手掛ける予定だったのですがナウシカのイメージと合わないという理由で宮崎駿と高畑勲が採用を取りやめて、映画に先行して発売されていたイメージアルバムを担当していた久石譲に話がいきました。

ナウシカの音楽を担当するはずだった他の候補には坂本龍一、高橋悠治、林光などがいたそうです。

今でこそ世界でも広く知られる久石譲ですが、当時そんなに知名度があったわけでもないのに一流作曲家を差し置いて選ぶほど宮崎駿はイメージアルバムを気に入っていたのです。

ナウシカの音楽を担当したことで一躍有名になり、その後のジブリ作品「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「紅の豚」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」などジブリの名作映画の全ての音楽を担当していて、今やジブリ作品には久石譲の音楽はなくてはならない存在になっています。

また、ジブリ作品以外の映画でも数多く音楽を担当していて、日本映画史上初のアカデミー外国語映画賞を受賞した「おくりびと」や北野武の映画「あの夏、いちばん静かな海。」や「菊次郎の夏」なども手掛けています。

2004年にはカンヌ国際映画祭において日本の作曲家としては史上初となるオープニングセレモニーの音楽と指揮を担当し注目を集めました。

アルバム

本作はそんな久石譲のピアノをフューチャーしたベストアルバムになっていて、1988年に発表された「Piano Stories」は人気が高くシリーズ化されました。

そして、本作はPiano Storiesシリーズ4作品目にあたります。

ジブリ作品の音楽は勿論のこと、CMや他の映画で使用されていた音楽のピアノバージョンはまた違ったピアノならではの味わい深い作品になっています。

また、選曲は久石譲自身が厳選したこだわりの1枚になっているので、必ず聴いたことのある曲があるはずです。

久石譲の音楽を手っ取り早く知るにはぴったりの名盤を是非。

Fantasia (for ナウシカ)



拍手[0回]

DAISHI DANCE / the ジブリ set (2008年)



今回紹介する名盤は3台のターンテーブルを巧みに操り、華麗なカッティングエッジで多くの人々を踊らせているDJ兼プロデューサーのアルバムです。

ジャンル

ハウス
EDM
クラブミュージック

日本


アーティスト

DAISHI DANCEという名前の由来は語呂が良かったというのとDAISHI DANCEが学生の頃にクラブでDJをしている姿を見たお客さんが「ダイシダ~ンス」と冷やかしたことを気に入ってずっと使っているので深い意味はないのです。

デビューをする時にDJ DAISHIに改名するつもりだったのに当時の社長がDAISHI DANCEという名前の意味のわからない感じを気に入っていたので変更せずに今に至るのです。

デビュー当時は「the P.I.A.N.O. set」や「MELODIES MELODIES」哀愁感漂うメロディアスなハウスミュージックを得意としていましたが最近は「EDM LAND」などEDM的なアプローチが強くなっています。

そして、以前はSTUDIO APARTMENTやFreeTEMPOなどといろんなイベントに参加していたりしました。
今も変わらず活動の拠点は札幌ですが、最近は札幌以外にもアジア最大級のクラブイベントageHaを始めGRAND Cafe、京都WORLD、福岡O/D、韓国CLUB ELLUIなどの国内外の大型メジャークラブイベントでDJとして出演していて年間150回以上のギグをこなしています。

BIGBANGやAFTERSCHOOL、RAINBOWなどの韓国の人気アーティストに楽曲提供をしたり、女性に人気の雑貨屋Francfrancのコンピレーション作品「EVER WHITE」を手掛けたり、リミックスやプロデュース作品など様々な形で活躍しています。

DAISHI DANCEの知名度を上げる切っ掛けとなった作品の1つに2008年発表の「the ジブリ set」があり、これはかなりのロングセラーを記録し2013年には「the ジブリ set 2」が発表されました。

アルバム

本作は皆知ってるアニメ映画「ジブリ作品」の音楽をハウス調にカバーしたアルバムです。
ジブリの音楽は数えきれないほどカバーされていて、ジャズやハワイアンなど本当に様々です。

ジブリのカバーがどれも秀逸なものばかりなのは久石譲が作り出す原曲がどれも素晴らしいからなのでしょう。

⚪天空の城ラピュタ
君をのせて feat.麻衣

⚪千と千尋の神隠し
あの夏へ
いつも何度でも feat.Chieko Kinbara

⚪となりのトトロ
風のとおり道
となりのトトロ

⚪おもひでぽろぽろ
The Rose feat.Lori Fine(COLDFEET)

⚪魔女の宅急便
海の見える街

⚪ハウルの動く城
人生のメリーゴーランド
風の谷のナウシカ
ナウシカ・レクイエム
風の伝説

⚪もののけ姫
もののけ姫

⚪耳をすませば
Take Me Home Country Roads feat.arvin homa aya

この曲目を見ただけで名盤であることは間違いないと確信できるでしょう。

1曲目の「君をのせて」を歌っている麻衣という女性はなんと久石譲の愛娘なのです。

DAISHI DANCEは久石譲に影響を受けているので、本作はまさに原点回帰と言える名盤を是非。

君をのせて


拍手[1回]

Copyright © 『私的名盤おすすめ処』 : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]