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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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椎名林檎 / 無罪モラトリアム (1999年)



今回紹介する名盤はNUMBER GIRLのおっかけをしていた女性のアルバムです。

ジャンル

オルタナティブロック
ジャズ
エレクトロニカ
ヒップホップ

日本

椎名 裕美子


アーティスト

椎名林檎は高校1、2年の頃から作曲をしていて、その頃に作ったのが「ここでキスして。」「ギブス」「茜さす帰路照らされど」「虚言症」などであります。
この曲達を著作者登録をする時にとりあえず付けた名前が「椎名林檎」でした。

というのも椎名林檎のバンド活動もドラムから始まったということもあり、The Beatlesのドラム「Ringo Starr」の名前から引用したそうです。

高校2年の時TEENS' MUSIC FESTIVALという大会にMarvelous Marbleというバンドで出場し、福岡地区で1位に輝き全国大会に進出して、奨励賞を受賞しました。
また、同年長崎歌謡祭に出場してファイナリストにもなっています。

そして、次の年にMUSIC QUEST JAPANの福岡大会に再びバンドで出場するが音楽関係者にソロを勧められて決勝には椎名林檎として出場し、「ここでキスして。」を歌い優秀賞を獲得します。

ここでの活躍が目に留まりいくつかのレーベルから声がかかり、その中の1つEMI RECORDSと契約を交わします。
また、この大会で出会ったaikoや谷口崇とは音楽活動やプライベートで交流があります。
特に谷口崇とはデビュー前に宇宙アンテナというバンドで活動もしていました。

1999年に発表した「無罪モラトリアム」は100万枚以上売り上げ、次作2000年に発表した「勝訴ストリップ」は230万枚以上売り上げ椎名林檎の名前は世間に知れ渡りました。

私世代では知らない人はいないくらいの勢いでした。
そして、2003年から2012年までは東京事変というバンドで活躍していました。

最近でいうと、2014年NHKサッカー中継のテーマソングとして「NIPPON」を作曲して話題になりました。

アルバム

本作はそんな椎名林檎の1stアルバムであります。

椎名林檎の作品は色々ありますが無罪モラトリアムが1番好きという方も多いのでは無いでしょうか。
勿論私もその一人であります。

私は3曲目の「丸の内サディスティック」のアダルトな雰囲気が椎名林檎のキャラクターにぴったりで非常に好みであります。

本作の半分近くにあたる「歌舞伎町の女王」「幸福論(悦楽編)」「さす 帰路照らされど…」「警告」は全て酒類のCMに使われていました。

天才少女が感受性豊かな時期に制作された名盤を是非。

丸の内サディスティック


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Sunny Day Real Estate / Diary (1994年)



今回紹介する名盤は多くのアーティストからリスペクトされるエモ界のパイオニアと称されるバンドのアルバムです。

ジャンル

エモ
オルタナティヴロック
ポストハードコア

アメリカ

Jeremy Enigk
Dan Hoerner
Nate Mendel
William Goldsmith


バンド

90年代初頭世界がNirvanaのNEVERMIND旋風が巻き荒れ、1994年4月5日にKurt Cobainが自ら命を絶ちグランジブームが去ろうとしていた時にSunny Day Real Estateは現れました。

しかも、Nirvanaが初めに契約していたSub Popから1994年に発表されたデビュー作「Diary」は静と動を使い分けたサウンドに感情剥き出しのボーカルはまさにエモを体現しており、一躍人気になり世間から多大な評価を受け、「エモの名盤」を紹介するところでは必ず紹介させている作品と言えます。

しかし、中心人物であるJeremy Enigkが一気に人気になってしまったことで重圧に苦しめられることになり、1995年に「LP2」(The Pink Album)発表してJeremy Enigkは音楽活動の第一線から一旦身を引き熱心なキリスト教信者になり解散します。

そして、リズム隊のNate Mendel とWilliam GoldsmithはNirvanaでドラムを叩いていたDave Grohlが作ったバンドFoo Fightersに参加します。

1998年に「How It Feels to Be Something On」で待望のカムバックを果たし、1999年には初来日をしました。
2000年には現時点でラストアルバムになる「The Rising Tide」が発表されました。

この作品はSunny Day Real Estateの集大成とも言えるほどの完成度ですがデビュー作の「Diary」のような青春性や初期衝動は影を潜め、神々しさを感じる美しさなんです。

それはなぜかというとJeremy Enigkがギター、キーボード、ベースを一人で演奏していて、ほぼJeremy Enigkのソロ作品とも言えます。

そして、またもや解散するのですが2014年に突然の新曲発表があり驚いたのは記憶に新しいのではないでしょうか。

2014年はMineral、CopelandAmericanfootballの再結成にSunny Day Real Estate14年ぶり新曲発表、
そしてBraidが16年ぶりの新作発表とエモ界は嬉しいニュースが目白押しでした。


アルバム

本作はSunny Day Real Estateのデビュー作であり、エモの金字塔と言われるアルバムです。

エモってなに?エモってどんな感じ?と興味がある方は本作を聴けば一目瞭然です。
それほどエモが盛り込まれています。

私が本作に持つイメージはどしゃ降りの中を傘もささずに走り抜けるイメージです。

嘆くように歌い始めたかと思うと堰を切ったかのように、限界まで叫ぶように歌う姿はなぜか切なく胸が苦しくなります。

感情が爆発するように燃え上がる前半と、沸々と熱くなる後半といった感じで構成されています。

まっすぐで全力の青春時代が懐かしく感じる名盤を是非。

Seven


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Wes Montgomery / A Day In the Life (1967年)



今回紹介する名盤はジャズギタリストの第一人者といっても過言では無いギタリストのアルバムです。

ジャンル

ジャズ

アメリカ

John Leslie Montgomery


ギタリスト

昔のジャズ世界の花形楽器といえばトランペットやサックスといった管楽器かピアノが主流でしたが、Charlie Christianがギターをジャズに持ち込んで、Wes Montgomeryの活躍でジャズでギターは花形楽器の仲間入りになりました。

Wes Montgomeryは12歳の時にテナーギターという4弦しかなく中低音を鳴らす、言わば半分ベースのようなギターを兄に買ってもらったのが初めてでした。
そして、本格的にギターを始めたのは20歳の頃からで、誰に習うのでは無く一人で黙々とCharlie Christianを聴き、耳コピで学んでいきます。
その為、最後まで楽譜を読むことは出来なかったそうです。

しかし、Lionel Hampton楽団のメンバーに見事選ばれ活躍しますが1年ほどで脱退し、昼は工場で働き、夜はバーで働いた後の夜中少しの時間を使いギターの練習やクラブで演奏したりしていました。

辛い日々が続きますがWes Montgomeryは夜中にしかギターの練習ができず、激しい音が出ないようにピックを使わず、親指で演奏していたことで必殺技を手に入れるのです。
これがジャズの歴史に残る奏法「オクターブ奏法」に繋がるのです。

The Montgomery Brothersとして兄弟で活動しているとCannonball Adderleyに見出だされ、1960年「The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery」を発表し一躍有名になります。

1967年から1968年にはThe Beatlesのカバーを含む「A Day In The Life」や「Road Song」を発表しジャズを普段聴かない人達からも支持を受けました。

この頃に発表した作品は売れ線狙いですがライブでの演奏はジャズマニアも黙らせるほどの演奏だったので、お堅いジャズファンも納得でした。

そんな充実していて、これからという時に心臓麻痺で亡くなってしまうのです。

Wes Montgomeryの特徴は親指ピッキングからなる太く柔らかい音色と単音からオクターブ奏法、そしてコード奏法と盛り上げるソロは圧巻の一言です。

アルバム

Wes Montgomeryのギター演奏を聴きたいという人にはおすすめしませんが、本作はWes Montgomeryの良さを再発見できるアルバムだと思います。

オクターブ奏法とコード奏法を駆使したソロに注目しがちですが、Wes Montgomeryのもう一つの良さ「ギターの歌心」が存分に発揮されたのが本作だと思います。

The Beatlesのカバーやオーケストラアレンジされていたりするので、硬派なジャズファンには物足りないかもしれませんが、ジャズ入門にはぴったりのアルバムでもあります。

Herbie HancockやRon Carterといったメンバーも参加している力の入れようなので、本当に良質な音楽に仕上がっております。
また本作はフュージョンの先駆けと言われる作品としても有名です。

ジャズギタリストのパイオニアWes Montgomeryの歌心溢れる名盤を是非。

Windy


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ICO / ICO 〜霧の中の旋律〜 (2001年)



今回紹介する名盤は日本よりむしろ国外から賞賛されたゲームのサントラです。

ジャンル

アンビエント
サントラ

日本

大島 ミチル
Pentagon


ゲーム

このICOというゲームのキャッチコピーは「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから」というもので、この言葉は本当にこのゲームを表現していると思います。

今までのゲームには無くICOの大事なアクションである「手を繋ぐ」というのがあります。
手を繋いでヒロインのヨルダと共に先へ進んだり、時には手を放して主人公だけで進んだりして謎を解いていき、閉じ込められている古城から脱出し自由を手に入れるというゲームです。

セーブするのには二人でソファに座るというアクションも世界観と合っていていいんです。
日本では一部のゲームファンからは熱烈な評価を受けましたが、売り上げはあまり伸びませんでした。

しかし、日本国外での評価はとても高いものでした。
そのファン達から「安易に続編を出さないでほしい」という声があるほど作品として完成しているものでした。

そんなICOの音楽を担当する大島 ミチルは「失楽園」「ロストクライム -閃光-」などシリアスな映画から「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」「ゴジラxメカゴジラ」など子どもも楽しめる映画といった幅広い映画の音楽を担当しています。

またドラマ人気シリーズ「ショムニ」「ごくせん」NHK連続テレビ小説「あすか」大河ドラマ「天地人」やアニメ「花より男子」「鋼の錬金術師」、ゲーム「レガイア伝説」「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」といったこれだけでも氷山の一角で、ここでは書ききれないほどいろんなところで大島 ミチルの音楽は使われています。

Pentagonは山崎 耕一という人で、この人も映画やゲームの音楽を数多く作曲しています。
特に「beatmania」シリーズでの活動が有名かと思います。

アルバム

ICOをやられた方ならわかると思いますが、無音だったりBGMの無い時間がとても多いゲームで、主人公達の呼吸音や足音だけが響き渡るくらい静かな世界なんです。

そんな中、微かに流れてくる音は環境音のみで本当に孤独感溢れる世界観なんです。

変にBGMを使わないのでゲームの世界に入り込んでしまうのです。

そして、ラストで流れてくる「You were there」の美しさに皆が感動し涙します。
また、「You were there」を歌っているのは聖歌隊Liberaで活躍していたSteven Geraghtyです。

CDの裏面には「You were there」の楽譜が載っているので、それだけでも買う価値はあると思います。

音楽だけでなく、ゲーム自体を体験してほしいと切に願います。

無音の世界に流れる静かな音を大切に収めた名盤を是非。

You were there


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Dustin O'Halloran / The Beauty Inside (2012年)



今回紹介する名盤はSara Lovと共にDévicsでギター兼キーボードとして活躍していたアーティストのアルバムです。

ジャンル

ポストクラシカル
アンビエント

アメリカ

Dustin J. O'Halloran


アーティスト

Dustin O'Halloranは7歳からピアノを始め出すのですがピアノ教室で先生に教わるのではなく、独学で学んでいきます。
そして、25歳の時に愛くるしい歌声の持ち主であるSara LovとDévicsというバンドで本格的に音楽活動を開始します。

2004年、Dustin O'Halloranが満を持して「Piano Solos」でソロ活動を開始し、2006年にはDustin O'Halloranとして「Piano Solos Vol. 2」を発表し、Dévicsとして「Push the Heart」を発表しました。

これまでの活動で映画監督ソフィア コッポラに見出され、2006年公開の「マリー アントワネット」で楽曲が使用されました。

ソフィア コッポラはプライベートでmy bloody valentineやSonic Youthなどと親交があり、音楽的センスが抜群に良くて映画サントラがとても評価されています。

例えばこの「マリー アントワネット」ではThe Radio DeptやThe Strokes、New Order、The Cure、Aphex Twin、Air、Squarepusherなどあまり映画で使われる機会の少ないアーティストやバンドを上手いこと使うんです。

この面々の中で当時無名に近いDustin O'Halloranの曲が採用されたことによって、一躍有名アーティストの仲間入りを果たしました。

この他にも10作品以上の映画で楽曲を提供しており、今や引っ張りだこ状態といった感じです。

またHauschkaとJóhann Jóhannssonとツアーをしたり、スプリット作品「Transcendentalism EP」を発表したりと精力的に活動をしています。



アルバム

本作の「The Beauty Inside」も映画サントラなのですが、この映画がちょっと変わっていて次世代的で
インターネットを通して世界中の人たちに同時公開し、視聴者が特設のfacebookを通じて映画に参加ができるというものです。

これが評価されカンヌ国際広告祭で3冠という快挙を成し遂げました。
ドレイク ドレマス監督とは「今日、キミに会えたら」に続き2回目のコラボになります。

しかも、2013年には「Breathe In」という映画でも一緒に仕事をするほどの仲良しコンビです。

さて、音楽の方はというとこれまでの作品より明るく、カラフルな作品になっています。

私は本作を聴くと新生活の朝というイメージがして、清々しい気持ちになります。

新しい生活を後押ししてくれる爽やかな名盤を是非。

Leah


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