今回紹介する名盤はFatCat RecordsというAnimal Collectiveや
múm、
Sigur Rósといったバンドが在籍していた優良レーベルで活躍しているバンドのアルバムです。
ジャンル
ポストロック
インディーロック
エレクトロニカ
ダブ
アメリカ
Adam Pierce
バンドMice Paradeは元々Dylan Cristyを中心として活動していたバンドThe Dylan Groupでドラムを叩いていたAdam Pierceのソロプロジェクトでこれまでに多くのアーティストと共演をしていました。
また、Adam Pierceはいろいろなバンドのサポートでドラムを叩いていて、日本で言うとクラムボンでもドラムで参加したこともあります。
Adam Pierceのドラムは独特な変拍子を駆使し、余計な音を鳴らさない的確なドラミングで、電子音も無駄な音を重ねずにしっかりと引き算をしています。
Mice Paradeの音世界は北欧を感じるエレクトロニカ感やワールドミュージックを思わせるグルーヴ、アメリカのシカゴ的なインディー感と本当に多国籍なサウンドです。
これまでに9作品発表していますが、作品ごとに演奏される楽器やアーティストが入れ替わるので、作品によって音世界が変わるので飽きずに聴けます。
ただ全てに言えることは、暖かみのある優しいサウンドということでしょう。
また自身で主宰しているBubble Coreやファットキャット・レコーズから作品を発表しているので、本当に自分のやりたいように音楽を自由な発想で作れることも強みなのでしょう。
因みにMice ParadeとはAdam Pierceのアナグラムです。
アルバム本作は単純なスタジオアルバムというわけではなく、ライブ音源とセッションテイク、新曲を散りばめられた当時のMice Paradeメンバー全員で最高のパフォーマンスを収めたライブアルバムなんです。
本作のライブ音源を初めて聴いた時私は「……?」となり、あまりの完成度の高さから本当にライブ音源か?と疑いました。
というのもJoan Of Arcの名盤「
Live In Chicago 1999」というタイトルにライブと入っているスタジオアルバムに一度騙されたからです。
なので私は「これもライブって名前が入っているスタジオアルバムなんだろうな」と調べてみると本当にライブ音源で驚愕したのを覚えています。
ちなみに本作を和訳すると「全ての道はザルツブルクに繋がる」となります。
ザルツブルクとは、モーツァルトが育ったことから音楽の街と言われる場所なんです。
6人組の音楽家達が演奏するパレードのような名盤を是非。
All Roads Lead To Salzburg (BBC Session)
関連記事Mice Parade / Bem-Vinda Vontade(2005年)Mice Parade Bubble Core 2002-04-23
[1回]
PR