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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Neu! /Neu! (1972年)


今回紹介する名盤はドイツバンドでトップクラスの知名度を誇るバンドのアルバムです。

ジャンル

クラウトロック
プログレッシブロック

ドイツ

Klaus Dinger
Michael Rother


バンド

私がNeu!を聴こうと思った切っ掛けは日本を代表するロックバンド「ゆらゆら帝国」が2003年に発表した「ゆらゆら帝国のしびれ(以下 しびれ)」を聴いたからなのです。
なぜ「しびれ」を聴いたらNeu!を聴こうと思うかと言いますと、「しびれ」の最後を締めくくる大曲「無い‼」にハマったからです。

勘のいい方ならお気付きかと思いますが、Neu!を日本語の発音ではノイ!になります。
ゆらゆら帝国「無い‼」は「Neu!」のオマージュ的楽曲でNeu!の代表曲「Hallogallo」様な淡々と流れ広がる感じが最高に気持ちいいんです。

Neu!はKraftwerkの元メンバー二人を中心に結成されたバンドで「Neu」とは新しいという意味があるそうです。
バンド名通りに新しい音楽を生み出そうとしていた二人が1972年に発表した「Neu! 」は当時ではオーパーツ的音楽で商業的には失敗に終わりましたが、時代が進むにつれてDavid BowieやSex Pistols、Brian EnoRadioheadSonic Youth、Stereolabなど多種多様なアーティスト達に影響を与えました。

そして、1973年に発表した「Neu! 2」では前作が振るわなかったために制作費が途中で尽きてしまい半分の曲しか録音出来ませんでしたが、Neu!は断念せずに頭を使い、後の音楽界を変える発明をしました。

それはすでに録音してある曲の回転数を変えたり、音を歪ませたりした曲でかさ増しをしたのです。
それが現在のリミックスの1つのアイデアとして先駆的な試みと評価されたのでした。

Neu!の代名詞といえば無機質でまるで機械が鳴らしているような正確な8つ打ちのリズム、これはハンマービートと言われ数多くのアーティストに影響を与えました。

そのKlaus Dingerのハンマービートに乗せて流れる形の無い漂うMichael Rotherのギターが最高に気持ちよくて陶酔出来ます。

アルバム

本作はそのオーパーツ的作品にあたるNeu!のデビューアルバムになります。

本作が発表された当時の人気作品といえば
Deep Purple「Machine Head」
Stevie Wonder「Talking Book」
The Rolling Stones「Exile on Main St.」
Yes「Close to the Edge」
Neil Young「Harvest」など思い付くだけでもこれだけあります。

こういう音楽が人気な中でNeu!の音楽はあまりにもかけ離れた曲調だったために理解されずに埋もれてしまったんだと思います。

聴く人によると非常に退屈な音楽と思う人もいるのは納得してしまいますが、一度「Hallogallo」の心地好さに気付いてしまうともう抜け出せなくなるくらいの中毒性があります。

あまりのジャンルレスさに当時の人達はこの作品のジャンル分けに頭を悩ませただろうと思います。

40年以上も前の音楽とは思えない当時は見向きもされなかったオーパーツ的な名盤を是非。

Hallogallo


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