今回紹介する名盤は音のジェットコースターと比喩されるバンドのアルバムです。
ジャンル
マスロック
インディーロック
プログレッシブロック
アメリカ
Nick Reinhart
Nathan Latona
John Clardy
バンド Tera Melosはロック、プログレ、ジャズ、アンビエント、エレクトロニカなど様々なジャンルを取り入れ型破りな曲を演奏するバンドです。
現在Tera Melosはギター、キーボード担当のNick Reinhartにベース担当のNathan Latona、ドラム担当のJohn Clardyですが、初期のTera MelosはギタリストJeff Wormsを含む4ピースだったので怒濤のタッピングツインギターの掛け合いはそんじょそこらでは体験出来ないほどのド迫力に急加速に急ブレーキのスピード感、そしてうねるリズムはSleeping Peopleと彼等くらいでしょう。
現在は3ピースで歌のある曲も増えてきているのでインストが苦手な人でも取っ付きやすくなったのではないでしょうか。
Tera Melosを紹介する時よくマスロックとして紹介されていますが、本人達はその様々なジャンルを吸収した音楽世界を圧倒的な演奏力で表現する音楽を新しい音楽として考えているのです。
マスロックは聴き辛いという印象がある人が聴いてもTera Melosは単純に格好いいと思いますし、
Battles や
Don Caballero では物足りないという人をも満足させるほどのテクニックの応酬です。
この聴きやすさはCap'n JazzやMODEST MOUSEなどのエモ的要素があるからかもしれません。
Tera Melosの核といえる中心人物は2人います。
Aphex TwinとSquarepusherの変態的音楽性にKurt CobainとJohn Lennonの良質なメロディー性を掛け合わせると案外Tera Melos的なのかもしれませんね。
LITEと仲が良いだけあって結構日本でもライブをしてくれるバンドなので、機会があれば是非足を運んでほしいバンドです。
アルバム 本作は2007年に発表されて現在は廃盤のレアEP「Drugs to the Dear Youth」のリマスター音源と2007年に発表されたBy the End of Tonightとのスプリットアルバム「Complex Full of Phantoms」で提供した曲を合わせた日本オリジナル版になります。
前半Drugs部分は初期のインストジェットコースターサウンドが聴けて、後半のComplex部分では2010年発表の「Patagonian Rats」のような歌ものが聴けるのでTera Melosの変化がわかりやすいでしょう。
前半が気に入ったなら2005年発表の「Tera Melos」を聴いてみて、後半が気に入ったなら上記した「Patagonian Rats」や2013年発表の最新作「X'ed Out」を聴いてみてはいかがでしょう。
本作も若者しか出来ないであろうハイテンションでスピード感溢れるアクロバティックな演奏が聴けます。
そしてハイスピードな演奏ばかりではなく、間にあるゆったりとしたアンビエントやエレクトロニカ的な空間を感じさせる演奏もさらりとこなしてしまうあたりが只者ではないのでしょう。
アグレッシブやアバンギャルドといった表現がピッタリな音世界です。
あまりの変拍子なので音で酔ってしまうのではないかと思うほどのジェットコースターサウンドな名盤を是非。
When Worms Learn to Fly
VIDEO Tera Melos Ais 2011-10-20
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