今回紹介する名盤は日本よりむしろ国外から賞賛されたゲームのサントラです。
ジャンル
アンビエント
サントラ
日本
大島 ミチル
Pentagon
ゲーム
このICOというゲームのキャッチコピーは「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから」というもので、この言葉は本当にこのゲームを表現していると思います。
今までのゲームには無くICOの大事なアクションである「手を繋ぐ」というのがあります。
手を繋いでヒロインのヨルダと共に先へ進んだり、時には手を放して主人公だけで進んだりして謎を解いていき、閉じ込められている古城から脱出し自由を手に入れるというゲームです。
セーブするのには二人でソファに座るというアクションも世界観と合っていていいんです。
日本では一部のゲームファンからは熱烈な評価を受けましたが、売り上げはあまり伸びませんでした。
しかし、日本国外での評価はとても高いものでした。
そのファン達から「安易に続編を出さないでほしい」という声があるほど作品として完成しているものでした。
そんなICOの音楽を担当する大島 ミチルは「失楽園」「ロストクライム -閃光-」などシリアスな映画から「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」「ゴジラxメカゴジラ」など子どもも楽しめる映画といった幅広い映画の音楽を担当しています。
またドラマ人気シリーズ「ショムニ」「ごくせん」NHK連続テレビ小説「あすか」大河ドラマ「天地人」やアニメ「花より男子」「鋼の錬金術師」、ゲーム「レガイア伝説」「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」といったこれだけでも氷山の一角で、ここでは書ききれないほどいろんなところで大島 ミチルの音楽は使われています。
Pentagonは山崎 耕一という人で、この人も映画やゲームの音楽を数多く作曲しています。
特に「beatmania」シリーズでの活動が有名かと思います。
アルバム
ICOをやられた方ならわかると思いますが、無音だったりBGMの無い時間がとても多いゲームで、主人公達の呼吸音や足音だけが響き渡るくらい静かな世界なんです。
そんな中、微かに流れてくる音は環境音のみで本当に孤独感溢れる世界観なんです。
変にBGMを使わないのでゲームの世界に入り込んでしまうのです。
そして、ラストで流れてくる「You were there」の美しさに皆が感動し涙します。
また、「You were there」を歌っているのは聖歌隊
Liberaで活躍していたSteven Geraghtyです。
CDの裏面には「You were there」の楽譜が載っているので、それだけでも買う価値はあると思います。
音楽だけでなく、ゲーム自体を体験してほしいと切に願います。
無音の世界に流れる静かな音を大切に収めた名盤を是非。
You were there
ゲーム・ミュージック SME・ビジュアルワークス 2002-02-20
[0回]
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