寄せ集めというとどうも聞こえが悪く感じますが、本作のクオリティからして「寄せ集め盤」ではなく「良いとこ取り盤」のような気がします。 なぜこのような不当な評価がされてしまうかというと歴史的名盤クラスの前作「The Soul Cages」や前々作「...Nothing Like the Sun」と比べてしまうと見劣りしてしまうかもしれません。
Travisはブリットポップ終期にOasisのフォロワーを思わす「All I Want To Do Is Rock」を発表し、Noel Gallagherのお眼鏡にかないOasisのツアーの前座を務めました。 その年の1997年に注目を集める中「Good Feeling」を発表し、全英9位という華々しいデビューを飾ります。
1999年にはNigel Godrichをプロデューサーに迎えた「The Man Who」が全世界で400万枚も売り上げ全英1位を獲得します。 期待が高まる中2001年に発表された「The Invisible Band」でも全英1位を獲得し、イギリスを代表するバンドの仲間入りを果たしました。
2003年に「12 Memories」を発表し、2004年には初のベストアルバム「Singles」を発表しました。 その後もコンスタントに作品を発表していき、2016年には最新作「Everything At Once」を発表し2016年開催されたHostess Club presents Sunday Specialではヘッドライナーを担当し、4度目のフジロックで再来日をしました。
因みにスピッツの「若葉」はTravisの影響でマンドリンを取り入れたそうです。
アルバム 2008年に発表した前作「Ode To J. Smith」は全英20位でしたが、そこから5年のインターバルで練りに練った本作はTravisらしいメロディーが復活して全英3位の力作が出来上がりました。
まず二人の紹介をすると、妻のSusan Tedeschiは幼少期からLightnin' HopkinsやMississippi John Smith Hurtなどのブルースを聴きながら育ち、13歳で早くも地元のバンドに参加し活動していました。 そして、バークレー音楽院に入学しゴスペルを学び、25歳の時にSusan Tedeschi Bandを結成し、Bonnie Raittを彷彿させる歌唱スタイルで少しずつ知名度を上げていきます。
これを受けて1976年にこの2枚を編集したアルバム「High Voltage」を発表してイギリスを含むヨーロッパデビューし、翌年「Let There Be Rock」でヨーロッパでの人気を不動のものにしました。 そして、1979年に「Highway To Hell」でついに全米17位を記録し世界制覇したのですが、このまま好調にいくかと思われていた矢先、ボーカルのBon Scottが死んでしまいます。
解散を噂される中、オーディションでBrian Johnsonを新たなボーカルに迎えます。 そんなドタバタの中レコーディングされた伝説のアルバム「Back In Black」です。 一説にはこれまでに世界で約5000万枚を売り上げて、グループとしては全世界で歴代最も売れたアルバムとされています。