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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Death Cab for Cutie / Transatlanticism (2003年)



今回紹介する名盤はThe Postal ServiceのBen Gibbardが別プロジェクトバンドからのアルバムです。

ジャンル

インディーロック
エモ

アメリカ

Ben Gibbard
Christopher Walla
Nicholas Harmer
Jason McGerr



バンド
通称デスキャブはBen Gibbardのソロプロジェクトでスタートして、今やアメリカのインディーロックシーンで欠かせない存在になっています。

3年連続グラミー賞にノミネートされたり、ビルボードチャートに初登場第1位になったりと、もうインディーロックという言葉だけでは片付けられないほど名実共に素晴らしいバンドとなりました。

バンド名だけ聞くと下手なメタル系バンドと思われそうですが、実際は泣きメロ満載で少し暖かみのあるヘロヘロなボーカルに力強いギターサウンドを持ち味にしているインディーロックバンドなんです。

Death Cab for CutieとはThe Beatlesの映画「Magical Mystery Tour」に登場する「The Bonzo Dog Doo Dah Band」というバンドが作中で演奏した曲に由来します。

アルバム

本作はDeath Cab for Cutieの最高傑作と言っても過言ではないでしょう。
5曲目の「The Sound Of Settling」では「パッパァー♪パッパァー♪」と皆口ずさみたくなるコミカルな曲もあるし、切なくなるようなバラードもあり、大満足の内容となっています。

タイトル曲はテクニックらしいことなんてまったくなく、ピアノとギターの伴奏で歌うだけの曲なのに8分くらいもあります。
普通の人なら8分ってだけで聴かないかも知れないですが…

ピアノの伴奏静かに始まり壮大に盛り上がっていく様は圧巻です。
8分があっという間です。

ふと感傷に浸りたい時、家でひとりで聴いてみてはいかがでしょうか。
泣きメロあり、キュートなメロディーありの名盤を是非。

The Sound of Settling


Transatlanticism


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Broken Social Scene / You Forgot It in People (2002年)



今回紹介する名盤はいろんなバンドから精鋭達が集まったバンドのアルバムです。

ジャンル

ポストロック
アートロック
インディーロック

カナダ

Kevin Drew
Brendan Canning

バンド

メンバーの欄に2人しか書いていませんが、Broken Social Sceneのピーク時には20人を軽く越えるくらいにもなります。

こんなに人数がいたら、音がごちゃごちゃしてそうと思われるかもしれませんがそんなことはありません。
Kevin Drew、Brendan Canningを中心にその時集まったメンバーと作曲していくので、多種多様な音楽を聴けるのがこのBroken Social Sceneの醍醐味ではないかと思います。

2010年の「Forgiveness Rock Record」ではTortoiseのJohn McEntireをプロデューサーに迎えて制作したことで話題になりました。

カナダのグラミー賞と言われるJuno賞のベスト・オルタナ・アルバム賞を受賞した経験を持つバンドです。

アルバム

本作は上記したJuno賞を受賞したアルバムです。

ポストロックのようなノスタルジックな曲で幕開けしたかと思うと、エモっぽい曲が始まり後は止まらずにBroken Social Sceneの世界へ誘われます。

デビューアルバムの「Feel Good Lost」はどちらかというと、アンビエント系ポストロックでしたが今作はエモ系ガレージ系ポストロックといったところでしょうか。
それでいて、ジャズの風味もするんです。

曲によって演奏している人も楽器も違うので、曲がいろんな表情をしています。
こんなにいろんな音楽が集まったら、バラバラになりそうなもんですがアルバムとしての統一感はしっかりあります。

本当にいろんな味がしてクオリティが高く上質なインディーロックの名盤を是非。
7:00~#2 KC Accidental


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Jack Jackson / In Between Dreams (2005年)



今回紹介する名盤は、ハワイからお届けしてくれるアーティストのアルバムです。

ジャンル

サーフロック
アコースティック

アメリカ

アーティスト

Jack Jacksonは少年の頃、大好きなサーフィンをしてプロサーファーになりましたが、そのサーフィンで大怪我をしてしまいプロの世界では難しくなります。
そこで、もう一つの趣味である音楽や映像に転倒していきます。

それで全米全英1位とかを取ってしまうのだから笑っちゃいます。
神が二物も三物も与えてしまったパターンですね。

2006年には絵本の「ひとまねこざる (おさるのジョージ)」の映画音楽を手掛けたりもしました。

少ないアコギの音数や少ないコード進行で充分上質な音楽ができるんだと、改めて思い知らされました。
Jack Jacksonの音楽はポカポカ陽気の晴れた日に、のんびり聴いたり、海辺で沈む夕日に黄昏ながら聴くには最高のお供になるでしょう。

アルバム

本作も前作と同様にBeastie Boysの作品を手掛けていることで有名なMario Caldato.Jr.を迎えて作られました。

私は本作を聴くと、夏に海辺でバーベキューをしている時にポータブルスピーカーで「Better Together」流したら、皆知らずのうちに体をゆっくり揺らしていたのを思い出します。

いつも気持ちが落ち着かず、生きることに焦っている人に聴いてもらいたいアルバムです。

少し足を止めてハワイには行けないけど、気持ちだけはハワイに連れていってくれる名盤を是非。

#1 Better Together

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Owen / At Home With Owen (2006年)



今回紹介する名盤はシカゴのインディーロックシーンの主要人物からのアルバムです。

ジャンル

インディーロック
アコースティック

アメリカ

Mike Kinsella



アーティスト
シカゴには素敵なバンドがゴロゴロいます。
その中から今回はシカゴのスーパー重要人物、キンセラ兄弟の弟Mike Kinsellaのソロプロジェクトです。

Mike KinsellaはCap'n Jazzを解散した後、The One Up Downstairs→Americanfootball→Owenとして活動していき、Owenは2001年からコンスタントに作品を発表しています。
それ以外にもJoan of ArcOwls、The Love of Everythingなどのキンセラファミリーバンドに参加したり、レーベル仲間のサポートをしたりしています。

現在はOwenでの活動の他にAmericanfootballとOwlsの再結成とTheir/They're/Therapyでの活動しているので、本当に多忙な毎日を送っています。

兄のTim Kinsellaのような個性溢れる奇想天外な音楽ではなく、アコギと柔らかいドラム音、そして少しの電子音で爽やかな音楽を奏でます。

私は一時期、音の重さや音の厚みばかりを気にしてKing CrimsonThe WhoYesLed Zeppelinのような音楽ばかりを聴いていた時期がありました。

すると、急に今まであんなに好きだった音楽が耳を受け付けなくなってしまいました。
それもそのはずです。

例えるならば、大好きなカレーライス、ラーメン、焼き肉みたいな高カロリーな食事ばかり食べていたら胃もたれを起こしてしまうような感じでした。

そんな時にOwenの音楽に出会いました。
Owenの音世界はまるで、爽やかな冷製スープのような音楽で体にスーっと入ってきました。


アルバム
晴れた休日の朝にゆっくり朝食を食べながら聴いたら最高に気持ちいいです。
秋になり少し涼しくなってきた時期に、このアルバムをかけると部屋の温度が少し下がり、気持ちいい風が部屋を流れます。

私の中で名盤の法則として、名盤はジャケットが素晴らしいというのがあるのです。
勿論、このアルバムも例外ではありません。
ジャケット通りの音が流れます。

因みに7曲目はThe Velvet Undergroundのカバーです。
勿論、最高の出来です。

アコギの旋律と少しの電子音、そしてのMike Kinsellaウィスパーボイスで爽やかな風のような名盤を是非。

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Joan of Arc / The Gap (2000年)



今回紹介する名盤はシカゴのスーパー重要人物、キンセラ兄弟の兄Tim Kinsellaがずっと続けているバンドのアルバムです。

ジャンル

エクスペリメンタルロック
ポストロック
インディーロック

アメリカ

Tim Kinsella



バンド
この人の製作意欲は本当に凄くて、Tim Kinsellaが参加してるバンドはCap'n Jazzに始まりThe Sky Corvair、Joan of Arc、Owls、Friend/Enemy、Everyoned、Make Believeそして、ソロプロジェクトのTim KinsellasといったようにTim Kinsellaが参加してる作品は50を越えるはずです。

またTim Kinsella自体は関わっていなくても上記のバンドに影響を受けたバンドやアーティストは数え切れません。

そして、今回は数多くのバンドを渡り歩いているTim Kinsellaが1995年に結成して以降ずっと活動を続けているバンドです。
メンバーがとても流動的なので、Joan of Arcの音世界はアルバムによって違いますし、曲によっても違い、本当に説明が難しいんです。

Cap'n Jazzのようなバンドサウンドではなく音の空間を大事にしていて、音の1つ1つを大切に紡いでいくような繊細な音世界です。

ポストロックでも音響派でもインディーロックでもなく、Tim Kinsellaの頭の中にあるアンサンブルをその時集まったメンバーで奏でた唯一無二の音楽です。

ただ遊んで作ってるようにも思えますし、とても実験的にも感じるんです。
私はJoan of Arcを聴いて好きな音楽の幅がグンと広がりました。

Tim Kinsellaはその他の活動では短編映画「A LOVER’S DISCORSE」なんと音楽はこのブログでも取り上げたトクマルシューゴが担当しています。

長編映画「Orchard Vale」を制作していて映像作品という新たな領域にも挑戦しています。

アルバム
そして数ある作品中で今回はTim Kinsellaの1つの到達点であろうアルバム「The Gap」を紹介したいと思います。
これは本当に面白いアルバムです。

電子ノイズとギターの旋律、サウンドコラージュ、ヘロヘロの歌声、効果音としてのドラムこれらが絶妙なバランスで共存しているのです。

本当に危うく均衡を保っている音の集まりです。
まるで、硝子細工のような繊細さで作られています。
どのようにしたら、こんな不思議な曲たちを作曲出来るのか分かりません。

矛盾してますがこのアルバムには美メロはないのに、美しいメロディーはあるんです。

最近似たような曲ばっかりでおもしろくないと感じているあなた。
Tim Kinsellaの頭の中の音を聴いてみてください。

先人達のモノマネばかりで退屈なら、音職人Tim Kinsellaが作ったオリジナリティあふれる名盤を是非。

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