忍者ブログ

『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Marvin Gaye / What's Going On (1971年)



今回紹介する名盤はNat King Coleの洗練さと、Sam Cookeの力強さを掛け合わせたソウルシンガーのアルバムです。

ジャンル

ソウル
ゴスペル
ファンク

アメリカ


アーティスト

Marvin Gayeはローリングストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガーでは第6位に、そしてローリングストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティストでは第18位にランクインしています。

また、Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガーでは第6位にランクインするほどの歴史的シンガーです。

Marvin Gayeの華麗な音楽センスと歌唱力は勿論凄いのですが、それとは別にベトナム戦争や公害、貧困といった当時の社会問題を取り上げ、これまでシングル盤が中心の時代にアルバムに1つのテーマを持たせるという新しい試みはたくさんの注目を集めました。

その結果、Stevie WonderやDonny Hathawayなどがさらに個性的で完成度の高い作品を発表出来るようになり、それらをニューソウルと呼ばれるようになりました。

また、この影響はBabyfaceやD'Angeloなどの次世代の黒人アーティストにも脈々と受け継がれていきます。

そんなMarvin Gayeも麻薬依存や度重なる結婚の失敗で私生活はどん底に落ちていき、その影響で創作意欲にもかげりが見え始めます。

しかし、ファンなどの後押しでMarvin Gayeは復活し、当時無双状態だったMichael JacksonやStevie Wonderを抑え、グラミー賞を受賞します。

しかし、45歳になる前日に父親と口論になり、父親に銃で撃たれ帰らぬ人となります。

皮肉にも敬愛するSam Cookeと同じ最後を迎えました。


アルバム

本作はローリングストーンの選ぶオールタイム グレイテスト ソング500では4位に、ローリングストーンの選ぶオールタイムベストアルバム500では6位にそれぞれランクインしています。

Marvin Gayeは自分の音楽感を妥協せず貫き、パーカッションとストリングスが多用され、ポップチャート6位、R&Bチャートでは9週連続1位という快挙を成し遂げました。

70年代を代表するソウルの歴史的名盤ですが、今聴いても新しく感じるほどの名盤を是非。



拍手[0回]

PR

Massive Attack / Mezzanine (1998年)


今回紹介する名盤はトリップホップという音楽ジャンルを作り出したグループのアルバムです。

ジャンル

トリップホップ
エレクトロニカ
エクスペリメンタルロック
アブストラクトヒップホップ

イギリス



Robert "3D" Del Naja
Grant "Daddy G" Marshall
(Andy "Mushroom" Vowles )

バンド

Massive Attackが結成させたブリストルという都市は元々貿易が盛んで、奴隷制度によってさまざまな人種が混在してました。

その名残でブリストルにはヒップホップやレゲエといったさまざまな音楽が溢れていました。

その結果Massive Attackはロックやジャズ、ヒップホップ、レゲエ、ソウルなどを掛け合わせて独自のサウンドを生み出すことが出来ました。

当時のいろんな音楽誌や評論家はそのサウンドをトリップホップと称しました。

Massive Attackの作り出した独自のサウンドのクオリティの高さに、90年代後半のブラックミュージックやオルタナティブロック、エレクトロニカシーンのアーティストに多大な影響を与えました。

また、数々のアーティストのリミックスをしたりもしています。

Massive Attackの音世界はとにかく暗くて重いんです。

そして、何処と無く煙たい浮遊感が心地良いんです。

Jamiroquai然り、黒人の音楽をベースに、白人のセンスで昇華させると最高の音楽になるんですよね。

アルバム

本作はMassive Attackが最もロックに接近したことで取っ付きやすいアルバムだと思います。

その事が理由なのか、本作は初の全英1位を記録しました。

しかし、あまりにロックに接近し過ぎたことをよく思わなかったAndy "Mushroom" Vowlesは本作を最後に脱退してしまいます。

1曲目の「Angel」は映画「Snatch」でも使用され話題になりました。

因みに6曲目の「Dissolved Girl」も映画「The Jackal」で使用されました。

さまざまな文化や音楽を取り入れて、世界に大規模な影響を与えた名盤を是非。

Angel


拍手[1回]

De La Soul / 3 Feet High and Rising (1989年)



今回紹介する名盤は、Gorillazの「Feel Good Inc」で共演してグラミー賞を受賞し話題になったヒップホップグループのアルバムです。

ジャンル

ヒップホップ

アメリカ

Posdnuos
Trugoy the Dove
Pasemaster Mase

アーティスト

皆さんヒップホップというとどういうイメージがあるでしょうか?
私は怖いムキムキ黒人ギャングがスラム街でフリースタイルで相手をディスるイメージがあり、なかなか手が出せませんでした。

そんなヒップホップシーンに新しい風を吹き込んだのがDe La Soulなんです。

正直、私はDe La Soulを聴くまでヒップホップを少しバカにしてたところもあり、あれは音楽じゃなくてファッションやステータスだと思ってました。

しかし、このアルバムはそんな先入観をぶっ壊してくれました。

ヒップホップというのはファンク、ソウル、ジャズ、ロック、レゲエなど膨大なレコードから音をセンス良く再構築しなければならないので、幅広い音楽知識が必要になります。

そして、そこに上手く韻が乗るように自らのメッセージを込めるという、実はとても頭を使う音楽なのです。

現在のヒップホップシーンに多大な影響を与えましたし、サンプリングには革命を起こしました。

フォークトロニカのパイオニアFour Tetは尊敬するアーティストにDe La Soulを挙げています。

Jungle BrothersやA Tribe Called QuestとDe La Soulでニュースクールというヒップホップの一時代を作り上げました。

アルバム

私のヒップホップ入門は本作でした。

上記したように私はヒップホップにあまりいい印象がありませんでしたが、De La Soulは違いました。

ヒップホップなのに明るいし聴いていて楽しい遊び心溢れるユニークな音楽なんです。

休日の朝に散歩しながら聴いてもいいくらいです。

それはこのアルバムから暴力、ドラッグといったヒップホップによくある要素がないからだと思います。

ヒップホップってどうも好きになれない人にオススメできる遊び心あふれる、底なしに明るいヒップホップの名盤を是非。
The Magic Number


Buddy


拍手[1回]

Jamiroquai / Travelling Without Moving 邦題 ジャミロクワイと旅に出よう (1996年)



今回紹介する名盤は20世紀最後の大物と評される人物を中心として活躍しているバンドのアルバムです。

ジャンル

アシッドジャズ
ジャズファンク

イギリス

Jason Kay


バンド

これまでに世界中で3500万枚以上の売り上げがあり、Jamiroquaiは1990年代始めのアシッドジャズ界を代表するアシッドジャズの世界で最も成功したグループの1つとされています。

日本でも当時かなり持て囃され売れに売れました。
その結果Jamiroquaiの作品は中古でかなり低価格で手に入れられます。

Jamiroquaiとは即興演奏という意味の「jam」とインディアンのイロコイ族「Iroquois 」という言葉を掛け合わせた造語です。

その影響からなのかライブでのJason Kayの頭にはインディアン的な装飾がなされています。
今でこそJamiroquaiは有名ですがデビュー当初は白人版Stevie Wonderと騒がれました。

黒人的音楽要素をベースに白人のセンスを加えれば、そりゃもう悪いわけがありません。

ブラックミュージックの入り口にぴったりのアーティストだと思います。


アルバム

本作はJamiroquaiの最高傑作と言われるアルバムで、世界中で700万枚以上を売り上げその年のグラミー賞を受賞しています。

Jamiroquaiの代表曲1曲目「Virtual Insanity」はMTV MUSIC VIDEO AWARD 1997において10部門にノミネートされ「Video of the Year」を含む5部門を同時受賞しました。

また、2010年にはこの曲を日清のカップヌードルのCMで使われ話題になりました。

7曲目の「Drifting Along」はレゲエ調のカッティングとうねるベースが気持ちいい曲です。

黒人的センスのグルーヴに白人的センスのメロディーで仕上げた名盤を是非。

Virtual Insanity


拍手[1回]

Burial / Untrue (2007年)



今回紹介する名盤はRadioheadのThom YorkeやFour Tetと共同制作したこともあるアーティストのアルバムです。

ジャンル

ダブステップ
ジャングル
アンビエントテクノ

イギリス

William Bevan


アーティスト

Burialはゲーム好きならみんな知ってる「メタルギア」や2007年度 実験的映画賞受賞作品「インランド エンパイ」で使われる音をサンプリングしたりして独特の音世界を作り、世界的に有名になったアーティストなんです。

Burialによりダブステップは一躍知名度を上げて、ダンスミュージックは勿論のこと、ロックからネオソウル等のブラックミュージックに至るまで、あらゆるジャンルのミュージシャンに多大な影響を与えました。

デビュー作でいきなり2006年最高のアルバムに選ばれるなどして注目を集めます。

そして、次作「Untrue」はPitchforkで2000年代ベストアルバムに選ばれ、その他の様々な音楽メディアでそれぞれ満点を獲得し絶賛されました。

その独自性溢れる音世界にソウルミュージックが乗り、Burialは白人なのですがこれを聴いた時、私は黒人が作った音楽だと思いました。

彼を評価するアーティストは数多くいて、有名なところで言うと、Thom YorkeやGilles Peterson、The xxは好きなアーティストの一人に上げていますし、Massive AttackやBloc Partyなども自身の曲のミックスを頼んだりしています。

アルバム

本作はアシッドジャズの重要人物Gilles Petersonがこのアルバムは最高のアルバムだと言わしめた出来です。

上記したようにダブステップの世界だけでなくネオソウル等のブラックミュージックの世界にも影響を与えて、Pitchforkは2000年代のベストアルバムとして選出しました。

大衆受けしなさそうなのに、聴きやすい。

これはBurialのセンスなのでしょう。

私はたまにもう誰とも会いたくないとか、誰とも話したくないって時があって、そういうとことん落ち込みたい時によく聴いていました。

無機質なビートに黒いソウルミュージックで聴いているととことん堕ちていく名盤を是非。
Near Dark


拍手[6回]

Copyright © 『私的名盤おすすめ処』 : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]