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『私的名盤おすすめ処』

私が聴いて『これは名盤だ!』と感じたものをひっそりとレビューするブログです。

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Helios / Eingya (2006年)



今回紹介する名盤は「Goldmund」「Mint Julep」「SONO」などの名義で活動するKeith Kenniffのソロプロジェクトからの名盤です。

ジャンル

ポストクラシカル
アンビエント
エレクトロニカ

アメリカ

Keith Kenniff

アーティスト

Keith Kenniffはギター、ベース、ドラム、ピアノなど少年時代からさまざまな楽器を演奏していました。
そして、青年期に入るとバンド活動を始めます。
その中でロックやジャズ、クラシックなど幅広い音楽に触れ、自分の求めていた音楽を知ります。
Keith Kenniffはアメリカ ボストンの名門バークリー音楽院で打楽器を専攻しました。

日本のいろいろなテレビ番組やCMでもKeith Kenniffの音楽はBGMとして使われています。
HeliosはKeith Kenniffが使っている名義の中では1番知名度があるのではないかと思います。

Goldmundはセンチメンタルなメロディーをレトロなピアノで奏でていきますが、Heliosはギターを主体としています。
ポストクラシカルに近いエレクトロニカといった感じでアンビエントよりメロディーがあるけれど、エレクトロニカより優しく落ち着いているといった調度良い具合の曲ばかりです。

一言でいうとインスト版Epic 45といった感じなのでEpic 45が好きな人におすすめです。

Keith Kenniffはどの名義でもアルバムジャケットが素敵で思わず飾りたくなりますし、音ともリンクしているのでジャケ買いしても失敗はありません。

アルバム

本作はKeith Kenniffの代表名義Heliosの中でも1番人気の高いアルバムなのでKeith Kenniff入門には持ってこいの作品です。

上記したようにアルバムジャケットと音がリンクしているので、まずジャケットを見てみましょう。

男女が手を繋ぎ海を眺めている絵、私はこれを写真ではなく絵にしたことでより柔らかいイメージがして好きです。

私はこのアルバムを聴くと無性に喪失感に襲われます。
なので、私が本作に持つイメージは恋人がもう側にはいなくて、海を眺めながら過去の思い出に耽っている感情を音で表現したといった感じです。

大事な人がなくなったの時の言葉では表すことが出来ない複雑な感情図をギターとピアノ、少しの電子音、そして鳥のさえずりに川のせせらぎで紡ぎ出し表現した名盤を是非。

Goldmund / Sometimes (2015年)
Goldmund / Malady of Elegance (2008年)

The Toy Garden


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Christian Kleine / Real Ghosts (2004年)



今回紹介する名盤はHerrmann & Kleineで知られるアーティストの一人のアルバムです。

ジャンル

エレクトロニカ
IDM
ノイズミュージック

ドイツ

Christian Kleine


アーティスト

上にも書きましたがChristian Kleineは元々Herrmann & Kleineというエレクトロニカプロジェクトで活動していました。
Herrmann & Kleineは1997年~2005年の中で2枚のEPを発表させた後、2002年に「Our Noise」というフルアルバム1作品だけ発表しました。

Our Noiseというタイトル名からわかるように本作は少しノイズの効いたギターサウンドが特徴であり、「Blue Flower」は女性の歌声も入りシューゲイザー好きにはたまらない曲だと思います。

これはパンクやニューウェーヴに影響を受けたChristian Kleineの特徴でしょう。

Christian Kleineは少年時代にトランペットを始めて、そこから音楽に興味を持ちギターやベース、ドラムも演奏するようになります。

ドイツにはKraftwerkという優秀な電子音楽家集団がいたので、若い電子音楽家達のレベルも非常に高いような気がします。

普通のエレクトロニカアーティスト達はピコピコサウンドだけになりがちで他の音楽と似たり寄ったりで自分の個性を出せないでいます。
しかし、Christian Kleineの音楽は空間をフワフワと浮游する優しい電子音にパンクやニューウェーヴに影響を受けた鋭いノイズで他にはない音世界になっています。


アルバム

本作はそんなChristian Kleineの2枚目のアルバムであります。

僕がよく行くレンタルCD屋では15枚から郵送で返却出来るので15枚にするためにあと1枚を選んでいた時にエレクトロニカコーナーに置いてあり、ジャケットの雰囲気が気に入り聴いてみたら大当りでした。

4曲目の「Ghostwriting」は浮游感のある電子音の中、突如やって来るハードコア顔負けの歪んだギターノイズが聴けます。

6曲目の「Handsome Used」はスペーシーなビートに次元を漂うような電子音、そこに申し訳程度のギター音でとても気持ちいいんです。

どれも似たり寄ったりでエレクトロニカに飽きてしまったエレクトロニカ好きにおすすめの名盤を是非。

Handsome Used


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Kraftwerk / Tour de France (2003年)



今回紹介名盤は「エレクトロニック・ダンス・ミュージックのThe Beatles」と称されるバンドのアルバムです。

ジャンル

テクノ
エレクトロニカ
クラウトロック

ドイツ

Ralf Hütter
Florian Schneider
Karl Bartos
Wolfgang Flür


バンド

Kraftwerkは1967年にRalf HütterとFlorian Schneiderが中心となりOrganisationという名前で活動を始めますが、1970年に現在の名前「Kraftwerk」として活動していきます。

Kraftwerkを一躍有名にした作品が1974年に発表された「Autobahn」で世界規模でフォロワーを生みました。
熱狂的ファンであるMichael JacksonとDavid Bowiを始めJoy Division、New Order、RadioheadRed Hot Chili Peppers、Coldplay、Daft Punk、The Chemical Brothers、Aphex Twinとあげるとキリがありません。

エレクトロニカやテクノなど、電気音楽や打ち込み音楽の開拓者にして頂点と言っても過言ではありません。

Kraftwerkが凄いのは音楽は勿論のこと、アルバムジャケットも自分達でデザインし、しかも楽器を開発したり改造などもしてしまう集団なのです。
またライブでは映像面にもこだわりを持っていて、最近ではより一層力を入れていて、観客が専用メガネを付けて3D映像が観れるコンサートが世界各地で行われてとても高評価を得ています。

Kraftwerkの元メンバーにKlaus DingerとMichael Rotherは脱退後「NEU!」を結成して、後のパンクやニューウェイヴに多大な影響をもたらします。

因みにジョジョの奇妙な冒険 第五部に登場するサーレーのスタンドの元ネタです。


アルバム

本作の和訳は「フランス一周」と言って、毎年夏にフランスおよび周辺国を舞台にして行われる自転車レースのことで本作はその大会の100年記念に作られた作品であります。

Kraftwerkが17年ぶりに発表した最新アルバムになります。

名盤として有名な「Autobahn」「Trans-Europa Express」に次ぐ乗り物シリーズ第3弾はなんと自転車で驚いた人も多いかと思います。

70年代に活躍していたとは到底思えない新しいサウンド、しかし決して若者では作れないであろう「余裕」という深さを感じます。

疾走感があるわけではないのにスピードを上げたい衝動に駈られる名盤を是非。

Tour de France


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Prefuse 73 / One Word Extinguisher (2003年)



今回紹介する名盤はエレクトロニカの音世界にいち早くヒップホップの音世界を導入したアーティストのアルバムです。

ジャンル

IDM
エレクトロニカ
ヒップホップ

アメリカ

Scott Herren


アーティスト

Prefuse 73はScott Herrenの名義の1つで他にもSavath & SavalasやDelarosa and Asora、Piano Overlord、Ahamad Szaboといったように、たくさんある中の1つであります。
Prefuse 73はその中で1番有名と言えると思います。

Prefuse 73は上記したようにエレクトロニカとヒップホップを掛け合わせたサウンドで多くのエレクトロニカアーティストへ影響を与えました。
また、名義ごとに音楽性を使い分けてアンビエントからヒップホップ、エレクトロニカと幅広くその才能を発揮しています。

TeebsやJosé GonzálezBattles、Blonde Redhead、Oneohtrix Point Never、Ghostface Killah、TV On The Radio、Mos Def、Zach Hillといった数多くのアーティストやバンドとジャンルにとらわれない付き合いがScott Herrenの作品にも見受けられます。

Prefuse 73は来日をわりとしてくれて、2003年、2005年のフジロックに出演したり、最新作2011年発表の「The Only She Chapters」にはイギリスに住む日本人イラストレーターのYuko Michishitaがアートワークを担当しています。
また、2003年発表の「One Word Extinguisher」の20曲目「Trains on Top of the Game」では日本の鉄道のアナウンスをサンプリングしています。

エレクトロニカは聴けるけどヒップホップは聴けない人や、また逆の人にとっては架け橋となるアーティストだと思います。

アルバム

本作は衝撃のデビュー作「Vocal Studies and Uprock Narratives」を黙らせるほどの秀作です。

「One Word Extinguisher」とは相手を黙らせる一言という意味らしいですが、本作の始めからいきなり最高にクールなヒップホップでまさに黙らざるを得ないほど聴き惚れます。
私は19曲目の「Storm Returns with Tommy Guerrero」DJ Shadowのようなクールで洒落たインストヒップホップが大好物であります。

曲数は21+2曲と多いですが、アルバム1枚の時間は60分なので気張らなくて大丈夫でしょう。

聴く者を黙らせるユニークなサウンドが辺り一面に散りばめられた名盤を是非。

Storm Returns with Tommy Guerrero


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FreeTEMPO / Imagery (2006年)



今回紹介する名盤は日本人であるにも関わらず、イタリアのIRMA RECORDSからデビューしたアーティストのアルバムです。

ジャンル

ハウス
ラウンジミュージック

日本

半沢武志


アーティスト

FreeTEMPOはボサノヴァ、AOR、ジャズ、ハウスなどを巧みに操るDJ半沢武志のソロプロジェクトでマイペースに音楽活動をしていきたいという意味を込めてつけたそうです。
なので、FreeTEMPOのアートワークにはコンセプトである「自由」の象徴として子どもに関連したジャケットになっているものが多いです。

デビューアルバムである2003年発表の「The World Is Echoed」は渋谷HMVを中心に人気となり、以降DAISHI DANCEやJUDY AND MARY、羊毛とおはな
といった様々なアーティストをプロデュースやリミックスしたり、映像音楽を手掛けたり、野外フェスティバルへ出演するなど活動の幅を広げていきます。

2008年に公開となった映画「シャカリキ !」の音楽や2013年に放送されていた「ラスト シンデレラ」の音楽を担当して話題になったのは記憶に新しいと思います。

クラシックやジャズ、ボサノヴァ、ソウルを基調とした美しいメロディとスタイリッシュな音楽センスでカフェやラウンジからクラブまで、幅広いシチュエーションで支持されて、クラブミュージックシーンに確固たる地位を築きました。

なにが悲しいってこんなに素晴らしいアーティストなのにも関わらず、日本での知名度の低さです。

音楽業界では凄く評価されているのですが、一般の人達には全くと言っていいほど浸透していません。
その証拠にyoutubeのほぼ全ての曲が英語コメントで絶賛されているも関わらず、日本語コメントはほぼありません。

活動10周年を迎えた2010年に最後のオリジナルアルバム「Life」を発売し、2011年に仙台と東京で初めてのバンド形式でラストライブを最後にFreeTEMPO名義での活動終了して今後は半沢武志名義で音楽活動を続けております。


アルバム

本作はそんなFreeTEMPOの新曲と自身の曲と他のアーティストの曲をリミックスした初のコンピレーションアルバムになっています。

なので、FreeTEMPOを知り尽くしている人には退屈に感じるかもしれませんが、逆にFreeTEMPOを初めて聴いてみようという人にはうってつけな作品だと感じました。

FreeTEMPOの代表曲「Sky High」のようなハウスサウンドが詰まっています。

ジャズ、ボサノヴァ、クラシックなど様々な色で自由に描かれた名盤を是非。

Imagery


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